第11話
「モンスター教授のウルトラ毒殺」
●放送日:1978年7月26日(視聴率:7.4%)
●脚本:高久 進
●監督:竹本弘一

◆ゲスト◆
佐藤たくみ(役名:村上一郎)・「バトルフィーバーJ」等にも出演
相沢治夫(役名:警察病院・医師)・「快傑ズバット(#16,#17)」等にも出演

■登場マシーンベム:深海王


拓也は瀕死の重傷を負い、生死の境をさまよった。
彼の体内にはモンスター教授が開発した「クモ殺しの猛毒」が流れ込んだのだ!
はたして拓也を救うには・・・?!


(写真・左)
「誰かに見張られている気がする」
拓也のもとへ伊豆の養護施設(※)にいる村上一郎少年(第5話参照)から手紙が届く。
「もしや、鉄十字団!?」
少年は以前、鉄十字団の秘密を目撃したことがある。だから再び狙われる危険があった。
不安のよぎった拓也は、早速少年の居る伊豆に飛んだ。

(※)「こどもの家 新生寮」

(写真・中)
拓也と一郎少年は久しぶりの再会を果たした。
「君を狙っているのは誰なんだい?」
拓也が一郎に問い掛けるが、一郎は黙ってうつむいたままである。
なおも問い掛ける拓也に一郎はやっと重たい口を開いた。
「ゴメンよ、僕・・・嘘・・・お兄さんに会いたかったんだよ」
少年が送った手紙は拓也に会いたいが為の「嘘の手紙」だったのだ。
しかし拓也は寂しさのあまり心にもない嘘をついた少年を怒る気にもならず、
少年と共に楽しい伊豆の1日を過ごすことにした。

(写真・右)
その頃、鉄十字団ではモンスター教授によって恐るべき実験が行われていた。
「アマゾネス、スパイダーマン殺しのこの猛毒の威力はどうじゃ!」
ビーカーに入れられた試験用クモは
毒液を投与されるとあっという間に絶命した。
モンスター教授は深海に棲む海蛇の毒をもとに、
スパイダーマン抹殺の「クモ殺しの猛毒」を開発したのだ。




インターポール秘密情報部捜査官
間宮重三
インターポール(国際警察)の間宮重三(演:仲谷昇)が今回から登場する。
「インターポール秘密情報部」とは鉄十字団と戦う為の政府秘密機関である。
(なお間宮は劇場版[1978.7.22公開]の方にはこれより先に登場している)

拓也は間宮から村上一郎少年が鉄十字団によって誘拐された事を聞く。
鉄十字団は少年の口からからスパイダーマンの正体を聞き出そうというのだ。




(写真・左)
「小僧、寒いか! スパイダーマンの正体は誰だ!? お前は知っているはずだ!!」
冷凍倉庫に閉じ込めた一郎に鬼気と迫るアマゾネス。
「スパイダーマンとは友達だ! 言うもんか! 言うもんか!」
一郎は断固として口を割らなかった。
「ようし、やれ!」
さらにアマゾネスはマシーンベム・深海王に人工吹雪で一郎を攻撃させた。
(深海王の左腕には“吹雪製造装置”が仕込まれているのだ)

(写真・中)
インターポールの情報で一郎の居所を知ったスパイダーマンは、
アジトに乗り込み絶体絶命だった一郎を救出したが、
深海王の投じた「クモ殺しの猛毒」の付いた槍がスパイダーマンの足を突き刺した。
スパイダーマンは瀕死の重傷を負ってしまったが最後の力を振り絞って脱出した。

(写真・右)
間宮によって警察病院に運ばれた拓也は生死の境をさまよう。
緊急手術で解毒はできたが出血がひどい。
「クモ殺しの猛毒」は、まさしくスパイダーマンを死の地獄へ追いやったのだ。
症状が悪化する拓也をみかねた一郎は、自分の血を輸血して欲しいと間宮に訴えた。
(間宮はスパイダー星人の血の秘密を知っている)


そして、
一郎の輸血のおかげで拓也は土壇場で一命を取り留めた。

「不思議だ。前は俺の血が一郎君を救い、今度は一郎君の血が俺を助けてくれた」
拓也は運命を信じないわけにはいかなかった。

(写真・下)
「深海王! 今度こそは許さんぞ!!」
伊豆に帰った一郎を再び襲う鉄十字団。
復活したスパイダーマンは一郎を助け、深海王を正義の剣・ソードビッカーで倒した。


スパイダーマンは、このまま少年と共に人々の前から姿を消したかった。
しかしそれは許されない。
一郎もまた同じ思いであった。
少年は間宮のはからいで鉄十字団の手の届かないところに姿を隠すという。
二人はもう互いに二度と会えないことを知っていた。



■レオパルドン戦闘データ■
《戦闘時間》
33秒90
《使用した必殺武器》
アークターン
ソードビッカー

「深海王」はレオパルドンに触れることができたか?→×


〈補記〉
今回もそうだが、時々GP−7はマーベラーから発射され、スパイダーマンの元に向かう。
格納庫から登場する場面もあるので、GP−7は2台(それ以上?)あるということなる。

村上一郎少年が拓也に宛てた手紙には山城家の住所が書かれていた。
「東京都渋谷区神山町●の16番地」
これが山城家の所在地だ!
勿論、●の箇所も書かれていたのだが、実際にある住所(!)なのでここでは伏せておこう(笑)

それにしても、
モンスター教授が開発した猛毒を解毒してしまう警察病院の医師の技術は凄い(笑)

深海王の声をあてた依田栄助は、第20話で陽子(演:柿崎澄子)の父親役として出演している。


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