第30話
「ガンバレ美人おまわりさん」
●放送日:1978年12月6日(視聴率:7.9%)
●脚本:曽田博久
●監督:佐伯孚治
◆ゲスト◆
斉藤浩子(役名:井上茜)・「猿の軍団(レギュラー)」等にも出演
きくち英一(役名:スリの男・村本)・「帰ってきたウルトラマン(スーツアクター)」等にも出演
大東梁佶(役名:警視庁警備課長)・「怪傑ズバット(#16,#17)」等にも出演
岸野一彦(役名:城北署署長)・「ウルトラマンタロウ(#38,#53)」等にも出演
森篤夫(役名:警官)・「魔法少女ちゅうかなぱいぱい!(#18)」等にも出演
長野昇一(役名:茜の弟・明)・「男!あばれはっちゃく(レギュラー)」等にも出演
高橋利道(役名:茜の兄・武)・JAC
■登場マシーンベム:アンコウパト■
マシーンベム「アンコウパト」の乗る偽物パトカーを使い、
「コバルト爆弾」を奪おうとする鉄十字団。
ミニパトカーの婦人警官“茜(あかね)”とそれを助けるスパイダーマン!
(写真・左)
ある日、拓也は警察を覗く鉄十字団を発見、慌てて逃げる車をバイクで追跡した。
「そこのオートバイ止まりなさい!!」
鉄十字団を追う拓也はスピードを出しすぎた為、
婦人警官・井上茜の乗るミニパトに制止を命じられる。
拓也は鉄十字団を見失わぬよう制止を無視し、さらにスピードを上げた。
怒った茜は無線で所轄のパトカーを呼び拓也を包囲し行く手を阻んだ。
拓也はなんとか振りきったが、肝心の鉄十字団はとうとう見失ってしまった。
(写真・中)
家に戻ると茜が待ち構えていた。
バイクのナンバーから家を割り出されてしまったのだ。
拓也はスピード違反、信号無視、道交法違反、さらに抵抗した為、
公務執行妨害で警察に連行され、留置場に入れられた。
「信じてくれよ! 本当に鉄十字団が警察を覗いていたんだ!」
必死に訴える拓也であったが、茜には全く相手にしてもらえなかった。
(右は同房になったスリの男・村本)
(写真・右)
「こちらは山城拓也を守る会です!」
「カンパと署名をお願いします。特に“善意のカンパ”を!」
ひとみは新子、拓次を伴って街頭署名を行い、拓也の不当逮捕を市民に訴えた。
新子の持つ紙看板には「“弱い兄”を救ってください。」と書いてある。
ここでも拓也が装う“情けない兄”は健在である(笑)。
(写真・左)
城北署の婦人警官・井上茜は幼い頃両親を亡くし、兄妹三人で育ったが、
刑事だった兄を鉄十字団に殺されて、今は弟の明と生活している。
茜は兄の仇をとり、兄のような立派な刑事になりたいと常々思っているのだ。
(写真・中)
マシーンベム「アンコウパト」は城北警察を襲撃し、“スリの男”を脱走させた。
鉄十字団はこの為に警察を探っていたのだ。
直ぐに大非常線が張りめぐらされたが、
「アンコウパト」は普通の車をパトカーに変える能力を持っており、
パトカーとなった鉄十字団の車は難なく非常線を突破した。
「君が山城拓也君の言うことに耳を貸していれば、何らかの打つ手はあったんだぞ!」
城北署の署長は署始まって以来の不祥事に茜を懲戒免職にするという。
しかしスパイダーマンの助けを受け、自宅謹慎に免れる。
(写真・右)
鉄十字団は驚異的な爆発力を持っている「コバルトX爆弾」を狙っている。
コバルトXの輸送コースの情報を得るため、
コース立案者である警視庁の警備課長のネクタイピンを、
超小型高性能盗聴器の仕込んだネクタイピンとすり替える為にスリが必要だったのだ。
(写真・左)
自宅謹慎を言い渡されても、茜はそれにおとなしく従うような性格ではない。
鉄十字団を探る茜は、盗聴ネクタイピン装着に成功した村本と出くわす。
しかし深追いし過ぎた為、村本は鉄十字団に射殺されてしまった。
一方偽パトカーの正体を掴んだスパイダーマンもこの現場に駆けつけており、
村本が死ぬ間際に発した“盗聴器”のことにより鉄十字団の計画を知る。
(写真・中)
盗聴によってコバルトXの輸送コースを知った鉄十字団は、
待ちぶせして輸送車を襲い強奪に成功した。
「そこの車止まりなさい!」
茜は果敢にも鉄十字団が奪った輸送車の前に立ちふさがった。
衝突するところだったが間一髪のところでスパイダーマンに救われる。
この後、「アンコウパト」は巨大化し、スパイダーマンを倒そうとしたが、
マーベラーのカノン砲に爆破された。
(写真・右)
「スパイダーマン、私っていつも助けられてばかりね。少しでも役に立ちたくて・・・」
茜はきっと良い刑事になるだろうとスパイダーマンは思った。
しかし鉄十字団を滅ぼすまで、
茜の兄の、そして拓也の父の敵を討ったことにはならない。
戦えスパイダーマン! 鉄十字団を倒せ!!
■レオパルドン戦闘データ■
レオパルドン未登場のためデータなし
〈補記〉
輸送コースを知るために、わざわざ警察からスリの男を脱走させ、
ネクタイピンを交換させるとは、いかにも鉄十字団らしい、まどろっこしい作戦だ(笑)。
今回茜の兄に助けられる少年役として、31話、39話に登場した越後宏樹(麻薬Gメン・立花の息子)が出演している。
カメラテスト的なものだろう。ノンクレジットだった。
それにしても、ひとみのお金に対する執着心は凄い。
冒頭で、2万円を拾って警察に届けるまではいいが、半年たてば自分の物になるとほくそ笑んだり、
拓也の署名活動の際にはちゃっかり「カンパ」まで募っている。
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(C)M.C.G/東映