第6話
「戦慄の実験室!悪魔のモンスター教授」
●放送日:1978年6月21日(視聴率:6.1%)
●脚本:上原正三
●監督:竹本弘一
◆ゲスト◆
星正人(役名:松木洋介)・「刑事くん 第4部」等にも出演
伊豆田依子(役名:小川純子)・「ここは惑星0番地」等にも出演
■登場マシーンベム:ロバキラー■
謎の遭難をした拓也の友人・洋介が山から帰ってきた。
鉄十字団の「人間改造手術」を受け、手先になってしまったのだ。
スパイダーマンがアジトへ向かう。
(写真・左)
鉄十字団は「戦闘訓練」を定期的に行っている。
モンスター教授はそこで射殺された人間を改造強化し、
蘇生させて戦闘員にするのだ。
(写真・中)
戦闘訓練中、三人の若者が脱走を試みた。
二人は射殺されたが、残り一人(松木洋介)は逃げ出すことに成功した。
「殺せーーーいっ!」
モンスター教授は洋介の口から“改造戦士実験”の秘密が漏れる恐れがあると、
アマゾネス、そしてロバキラーに殺人指令を出した。
(写真・右)
脱走した洋介は恋人・純子のアパートに逃げ込んだ。
純子は洋介の友人である山城拓也に助けを求めた。
「俺は3度も殺されたんだ!」
拓也に会った洋介は改造された身体を見せ、
モンスター教授の極悪非道さを語った。
その姿を見た純子は涙ぐみ、目を伏せた。
※大学院生の松木洋介は八ヶ月前、登山中、鉄十字団の手に掛かり改造手術を受ける。
拓也たちは、消息不明になった洋介はもう死んでしまったものとあきらめていた。
(写真・左)
人間の数千倍嗅覚が発達しているロバキラーは、
洋介の臭いをたよりに純子のアパートを嗅ぎつけた。
洋介と純子は、拓也がオトリになっている隙に、
小さい頃、拓也と遊んだという「壕」に逃げ込んだ。
二人はそこで久しぶりの再会の喜びに浸った。
互いの胸には、笑顔の二人が写っているロケットがぶら下がっていた。
(写真・中)
しかし、それも束の間、洋介はひどい熱を出し、うなされる。
医者を呼びに行く為、止むを得ず壕の外に出た純子は、
網を張っていたアマゾネスらに簡単に捕まってしまった。
(写真・右)
スパイダー感覚を感知した拓也はスパイダーマンとなり救出に向かうが、
洋介は純子を助ける為、鉄十字団の手先になりスパイダーマンを殺そうとする。
しかし最後はスパイダーマンをかばい、ニンダーの銃弾に倒れた。
死ぬ間際に洋介は、
「スパイダーマン、君はた、た・・たく・・・」
幼馴染みだった洋介はスパイダーマンの正体が拓也だとうすうす感付いていたようだ。
(写真・左)
「人間の命を弄ぶ悪魔の実験室、叩き潰してみせる!」
洋介から基地の場所(鬼ヶ岬)を聞いていたスパイダーマンは、
マシンガンで鉄十字団の悪魔の実験室を破壊した。
(写真・中)
「よく聞けモンスター教授!
今に必ず鉄十字団を叩き潰してみせるぞ!
必ずだっ!!」
ロバキラーを倒したスパイダーマンの目は、
“友” を失った怒りで燃えていた。
※ベムを倒したあとでコックピットが映るシーンは非常に珍しく、
シリーズ中、今回と第2話のみ。さらに台詞があるのは今回だけ。
(写真・右)
岸壁に立つ拓也と純子。
「さようなら、洋介さん」
純子は胸のロケットをはずし、花束に飾った。
そして海に向かって投げおろした。
松木洋介は大自然をこよなく愛する男であった。
拓也と純子は洋介を再び大自然に帰してあげたのだ。
■レオパルドン戦闘データ■
《戦闘時間》
56秒15
《使用した必殺武器》
レオパルドンストリングス
アークターン
ソードビッカー
「ロバキラー」はレオパルドンに触れることができたか?→×
〈補記〉
「死んだはずの男が生きていた。特ダネよこれは」
拓也に疑念を抱き、さらには脱走者・松木洋介の行方を追っているアマゾネスは
ひとみに特ダネと持ちかけ、拓也をマークさせた。
拓也の恋人であるはずのひとみだが、この時ばかりは拓也は恋人ではなく特ダネの標的でしかなかった。
しかし拓也は洋介に接触するどころか、弟・拓次らと野球をする始末。
これにはひとみもあきれ顔。
さらにその様子を窺っていたアマゾネスの報告を受けたモンスター教授は、
「何!子供と野球だと!? 山城拓也・・出来損ないの虚け者であったか」
と拓也に対する評価は散々だ。
スパイダーマン=山城拓也の疑惑を持たれない様に「情けない男」を演じる、
拓也のこの戦略?は今回から始まる。
ロバキラーは人間の数千倍嗅覚が発達しているらしいが、普通の犬でも同等かそれ以上、
麻薬探知犬などは数万倍発達しているというから、ロバキラーの嗅覚能力はそれほど大したものではない。
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