東映スパイダーマンがテレビ放送されると、当然のごとく様々なかたちでスパイダーマンの玩具が発売された。
いわゆる“マーチャンダイジング”(関連商品販売化)である。
ソフビ人形は4種(写真下、上から2番目・左端)発売されているが、
どれも塗りがあまく、スタイルもお世辞にも良いとは言えない。
しかし「大鉄人ワンセブン」のコンセプトを引き継ぎ発売された実写ロボット「レオパルドン」の玩具、
「超合金DXレオパルドン」(ポピー製)は細部のディテールにも徹底的にこだわった仕上げとなっており、
しかも宇宙船艦マーベラーからの変形過程が劇中そのままの形で、手にとって遊べる、
そんな臨場感が子供心にたまらなく受け、爆発的なヒット商品になった。
この「超合金DXレオパルドン」こそが、“キング・オブ・東映スパイダーマン玩具”
と言っても決して過言ではないと思う。
(でも、あまり変形させると“腕部メッキ”が剥がれるらしいので注意しよう!)
ところでここ数年、昔懐かしのキャラクターがリバイバルブームに乗り、
フィギュア、ガシャポン、食玩などで復活、販売されているが、
東映スパイダーマンの玩具に関しては、アメリカ「MARVEL社」との版権が絡んでいるので、
商品化されるのは残念ながら不可能であろう。
東映とMARVELの両社から東映スパイダーマンの権利を取り、商品を発売したい、
などという奇特な会社が出てくれば話は別だが、MARVELには版権のランクがあり、
東映スパイダーマンの版権はべらぼうに高いらしいので、いくら商品が売れても採算は合わないだろう。【※1】
版権といえば「東映スパイダーマン」の商品には玩具に限らず、ハンカチ等の生活雑貨系のものにまで、
↑この版権シールが貼られている。
発売年が1978年で、シールには「83」と明記してあるので、
6年間は版権所有期間があったようだ。
ちなみに『メーキング・オブ・東映ヒーロー』(講談社編)によれば、
“東映はマーベルのヒーローを3年間は自由に使用できるという契約を結んだ”
とあるので、商品販売に関しては、またそれとは次元の違った別契約があったことになる。
最後に余談になるが、しかしこれは誰もが不思議に思っていることだと思う。
それは劇中でのレオパルドンの戦闘シーンが中盤以降あたりから何故か使い回しフィルムであるということだ。
さらに本放送に限らず、劇場公開された作品にもマシーンベムとレオパルドンの絡んだシーンがなかったのだから驚きだ。
本来なら劇中でかっこいい戦闘シーンを流せば、玩具を売る為のこれ以上の宣伝媒体は無いはずだが・・・。
この件に関しては色々と噂が飛び交っているが、真実は案外単純なのかも知れない。
【※1】東映スパイダーマン関連の商品が発売されることは無いと思っていたが、
2005年12月には全話収録の「DVD BOX」が、翌2006年8月には「超合金魂」が発売された。
マーベルにいったい何があったのだろうかと驚いたが、ここ2,3年前から「版権の安売り」とまではいわないが、
版権取得が容易になったのは確かである。
(現に「コトブキヤ」「海洋堂」等からも東映版ではないがスパイダーマン商品が発売されている)
また、その要因の一つとしては、スパイダーマン関連の海外商品代理店を、
“バンダイ” の子会社(2006年12月からはバンダイ)が行うようになったことも関連しているのではないだろうか。
東映スパイダーマンは、ポピー、セイカノートなどがメインスポンサーで放送された。
当然発売された商品もこの2社の物が大多数を占める。
●おまけ●