第18話
「母の胸に甦る少年」
●放送日:1978年9月13日(視聴率:10.9%)
●脚本:押川国秋
●監督:佐伯孚治

◆ゲスト◆
吉田友紀(役名:岡田良一)・「俺はあばれはっちゃく」等にも出演
此島愛子(役名:良一の母・加代)・「ウルトラマン80」等にも出演
伊藤慶子(役名:正太の母)・「バトルフィーバーJ」等にも出演
荒瀬寛樹(役名:良一の同級生・正太)・「ロボット110番」等にも出演
佐藤義昭(役名:良一の同級生A)
加藤弘志(役名:良一の同級生B)
石井勇(役名:良一の同級生C)・「超神ビビューン」等にも出演

■登場マシーンベム:食虫植物


大金入りの鞄が消えた。
周囲の疑惑の目は良一少年の母に注がれた。
母の潔白を明かさんと少年は鉄十字団の基地に向かう。


(写真・左)
学校の帰り道、大金(500万円)入りの鞄を拾い驚いた良一は、
母の働く食堂へと向かった。(良一の父は事故で既に他界している)
良一の母・加代は交番に届けようとしたが、
その途中、鞄はニンダー(人間体)に強奪されてしまった。

(写真・中)
偶然その場に出くわした拓也はスパイダーマンとなり追うが、
様子を窺っていたアマゾネスはニンダーがスパイダーマンに追い詰められると、
ニンダーを爆破し、現金入りの鞄を奪って車で走り去っていった。

そんな経緯を知らない周囲の者たちは、
500万円は加代がネコババしたのではないかと疑う。
しかし良一だけは母の潔白を信じた。

(写真・右)
今回の鉄十字団の作戦は人間の「心」を滅ぼすことにある。
世界の支配を狙う鉄十字団が500万円程度の金を奪った理由はそこにあるのだ。
鉄十字団はいたるところで人間の信頼感情を破壊する事件を巻き起こした。





(写真・左)
「おまえの母さんがお金を盗ったんだろう!」
良一は同級生たちからも“母のネコババ疑惑”について責め立てられる。
しかしここでも良一はかたくなに母の無実を訴えるのであった。

(写真・中)
後日、良一の家にデパートからトラック一杯の荷物(高級オーディオ機器等)が届けられた。
(配達人は人間の姿になったアマゾネス&ニンダー)
「こんな物を注文した覚えはありません!」
良一の母は必死で訴えるが、
「お金はもう頂いてますから」
と荷物を勝手に置いていってしまった。
母の潔白を信じていた良一だったが、こんなものを買えるお金が家にはあるはずもない。
「やっぱりお母さんは泥棒だ!お母さんの嘘つき!!」
良一は自分も母にだまされていたのだと思った。

しかし良一はそれでも母を信じたいと思い直し、
鉄十字団を確かめるため、夢中で荷物を運んだトラックの荷台に忍び込んだ。
良一のことが気になり密かに身辺を探っていたスパイダーマンは
トラックにトレーサー(※)を取り付け後を追った。

(写真・右)
鉄十字団は荷台にいる良一には初めから気づいていた。
基地に向かう途中、ニンダーはアマゾネスの指令で、良一を吊橋の上から放り投げた。
トレーサーを頼りに追って来たスパイダーマンは危機一髪、良一を受け止めた。



※「スパイダートレーサー」
クモ型の小型発信器。
この装置は原作「スパイダーマン」でも敵の追尾などに使われている。






(写真・左)
マシーンベム「食虫植物」の体内に入れば、
いかなる物質でもたちまち毒液によって溶かされてしまう。
しかしレオパルドンとの一戦では、成す術も無く、
ソードビッカーの一撃であっという間にやられてしまった。

(写真・右)
「お母さん、疑ったりしてごめんね」
スパイダーマンの活躍により、鉄十字団の手から逃れた良一少年は母の真実をしっかりと胸に刻んだ。
そして互いに信頼しあい、それを裏切らないことの大切さを知ったのだった。

(写真・下)
七変化が得意技のアマゾネスは、今回実に様々なキャラクターに変装し、
その魅力をいかんなく発揮している。
左からマダム婦人、婦警、教師(ジャージ姿)、教師(スーツ姿)、デパート(丸越デパート)配達係。



■レオパルドン戦闘データ■
《戦闘時間》
9秒50
《使用した必殺武器》
ソードビッカー

「食虫植物」はレオパルドンに触れることができたか?→×



〈補記〉
レオパルドンの戦闘時間「9秒50」は最短記録。
良一母子の住むアパートの名前は「一誠荘」、同級生の正太も同じアパートに住む。

なお視聴率10.9%はシリーズ中の最高視聴率。



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