第37話
「地獄からの密使 えん魔大王」
●放送日:1979年2月7日(視聴率:9.2%)
●脚本:高久 進
●監督:佐伯孚治

◆ゲスト◆
三谷 昇(役名:オカルト研究家・沢井) ・「ウルトラマンタロウ」等にも出演
広瀬容一(役名:沢井正夫)・「バトルフィーバーJ」等にも出演
小寺大介(役名:警官A)・「未来戦隊タイムレンジャー」等にも出演
千葉 茂(役名:警官B)・「ウルトラマンダイナ」等にも出演

■登場マシーンベム:なし■
※今回登場の「えん魔大王」は自ら開発した秘薬で地獄から現世に甦った。


オカルト研究家・沢井によって、えん魔大王の復活が予言された。
正夫少年はスパイダーマンに知らせようとビルの屋上から必死に訴える。
連続して起こる不思議な現象。


(写真・左)
「悪魔が地獄から復活する。えん魔大王だ!」
オカルト研究家・沢井はタロット占いでえん魔大王の復活を予言した。
沢井は息子の正夫に至急警察に知らせるよう言ったが、
「お父さん、相手がえん魔大王なら警察なんか駄目だよ!
えん魔大王と闘えるのはスパイダーマンしかいないよ!」
と少年はスパイダーマンに知らせる為、家を飛び出した。

(写真・中)
だが少年にはスパイダーマンに知らせる当ては無かった。
そこで少年はビルの屋上に上り、
「おーい、スパイダーマン何処に居るんだよーっ。大切な話があるんだー!」
と当て所もなく必死で訴えた。
住民は少年がビルから飛び降りるのではないかと警察を呼び大騒ぎとなった。
ひとみからその少年の話を聞いた拓也は、
何故そこまでしてスパイダーマンに会いたがるのか不思議に思い、少年に会うことにした。

(写真・右)
「スパイダーマン、僕会いたかったよ!」
目の前に現れたスパイダーマンに、少年は「えん魔大王復活」のことを話した。
だがスパイダーマンは少年の話を直ぐには信じられなかった。
それならばと正夫は父を連れてくるからと家に戻っていった。





(写真・左)
正夫が家に戻ると父は既にえん魔大王に殺されていた。
えん魔大王は実際に復活しており、
占いで自分の復活を知った沢井を生かしておくわけにはいかなかったのだ。
「すまない、私が君の言うことを信じていれば、お父さんは死なずに済んだ」
スパイダーマンは少年に心から詫びた。
少年は母を病気でなくしており、兄弟もいない為、
ひとりぼっちになってしまった。

(写真・中)
「えん魔大王、よくぞ来られた!」
モンスター教授は思わぬ“珍客”を歓迎した。
えん魔大王は、スパイダーマンに倒され地獄に送られたマシーンベム達のエキスから
地獄の特効薬“死者復活の秘薬”を製造し、それを飲んで現世に甦ったのだ。
モンスター教授は、「スパイダーマンを倒し二人でこの世の“悪の帝国”を作り上げよう」
と話を持ちかけた。

(写真・右)
地獄に堕ち、成仏できなかったマシーンベム達。

えん魔大王はエキスを採取する為、ベム達を実験室に持ち込んだ。
左から、
タイガーポンプ(第35話に登場)、キノコンガー(第31話)、スクラップマン(第34話)、火炎ギツネ(第33話)。
比較的新しい怪人ばかりだ。





(写真・左)
鉄十字団はスパイダーマンを倒す前に、
えん魔大王の復活を知った正夫少年を始末する為、刺客にベラとリタを送った。
ベラとリタはスパイダーマンに倒され絶命したが、
えん魔大王の持っている秘薬で生き返った。

(写真・中)
スパイダーマンは少年の父を生き返らせる為に、えん魔大王の秘薬が欲しかった。
“地獄ヶ原”でえん魔大王と戦い勝利を収めたスパイダーマンは、少年の父に秘薬を飲ませた。

(写真・右)
「ありがとう、スパイダーマン」

秘薬は瓶の中に、ほんの数滴しか残っていなかったが、
それを口に含んだ少年の父は生き返った。
ただ一人の肉親を失わずにすんだ正夫少年は、心からスパイダーマンに感謝するのだった。

世の中には我々が想像できない不思議な現象が次々に起こる。
スパイダーマンはこれから摩訶不思議なオカルトの世界とも闘わなければならない。



■レオパルドン戦闘データ■
《戦闘時間》
13秒34
《使用した必殺武器》
ソードビッカー


〈補記〉
えん魔大王が開発した「死者復活の秘薬」は、
スパイダーマンが沢井に与える時には既に数滴しか残っておらず、
これで完全に無くなってしまった。
製造法は、モンスター教授に伝授する前で、
えん魔大王しか知らない為、もう誰にも作れない。
もしもモンスター教授に製造法が伝授されていれば、
大変なことになっていただろう。


Back



(C)M.C.G/東映