![]() STAXと言えばオーティス・レディングやサム&デイブなどの 熱くディープなサザンソウルのシンガー達の世界。私達が愛して 止むことのない60年代STAXサウンドを思い浮かべるのでは? そのSTAXも70年代に入ると時代に合わせてストレートなサザン ソウル路線から発展する必要を迫られていく。 ジョニー・テイラーやドラマティックスはドン・デイヴィスをプロデュー サーに迎えてデトロイトサウンドを取り入れて新たな躍動感をSTAX に持ち込んだ。 また、フィラディルフィアやニュージャージーなどでは雨後の竹の 子のようにヴォーカルグループが登場する。 フィラデルフィアのデルフォニックス、スタイリスティツクス、ニュージ ャージーではモーメンツ、ワッツノーツなどがファルセットの魅力を生か したムーディーでロマンティックなSWEET SOULの世界を作り上げて いました。 南部のメンフィスにも当然その影響を受けたグループが登場します。 その代表的存在が「南部のデルフォニックス」と言われたテンプリーズ だったのです。 ハイスクールの同級生同志でグループを結成したのは65年。 STAXと契約して傘下レーベルである「WE PRODUCE」からレコードデ ビューしたのが70年の事でした。彼らはSTAXに11枚のシングルと 3枚のアルバムを残しています。今回紹介するアルバムは評価の高 いセカンドアルバムです。 1曲目の「LOVE MAZE」からファルセットが魅力的で官能的な甘い 世界へと引きずり込まれてしまいます。デルフォニックスやスタイリス ティックス等の美学を踏襲したSWEET SOULの教科書のような曲で す。ピーチズ&ハーブの69年のヒット曲である「LET ME BE THE ONE」 のカヴァーもまるで舐めたら砂糖の味がするような世界です。 しかし、オリジナル曲である「WRAP ME IN LOVE」や「COME ON Y'ALL」 などの曲では土臭く少しファンキーなグルーブ感で押しまくっていて サザンソウルのメンフィス。メンフィスという土壌でしか育ち得ない自分 達の持ち味を見事に主張していて痛快である。 75年のSTAXを去った彼らは76年にエピックから2枚シングルを 製作してから主立った活動はしていないようです。 超一流とは決して思えないし大名盤とは言えるようなアルバムを製作 しているわけではないと思いますが、サザンソウルが主流のこの地に このような素敵なグループも活躍していたことを忘れないで欲しい。 |
THE TEMPREES LOVE MAZE(73) 1.LOVE'S MAZE 2.WRAP ME IN LOVE 3.LET BE ME THE ONE 4.SOMETHING SO TIGHT 5.AT LAST 6.YOU MAKE THE SUNSHINE 7.YOU MAKE LOVE YOU 8.COME ON Y'ALL 9.TRUST IN ME 10.PEOPLE MAKE THE WORLD GO ROUND |