SOUL CHILDREN/GENESIS


1.I WANT TO BE LOVED 2.DON'T TAKE MY SUNSHINE 3.HEAR SAY 4.ALL THAT SHINES AIN'T GOLD
5.IT HURT'S ME TO MY HEART 6.I'M LOVING YOU MORE EVERYDAY 7.JUST THE ONE
8.NEVER GET ENOUGH OF YOUR LOVE 9.ALL DAY PREACHIN' 10.GET UP ABOUT YOURSELF


 
 ソウルチルドレンというグループ名を聞いたときずいぶんと思い切ったネーミングだなという印象を受けた。
まさにソウルを代表するグループ。「ソウルの申し子」であることを求められる。それだけの実力も要求される
ことであろう。そんな彼らのスタックスを中心に残したアルバムはどれも駄作がない最高のソウルアルバムである。
R&Bチャートで3位に輝いた彼ら最大のヒット曲「I'LL BE THE OTHER MAN」が収録されている「FRICTION」や
フェイム録音の「BEST OF TWO WORLDS」などどれも水準が高いのでどれを紹介しようか非常に頭を悩ませてしまい
ました。考え抜いたあげく彼らの実力と魅力が一番伝わってくる「GENESIS」をセレクトしてみました。
ジョン・コルバート(後にJ・ブラックフットという名前で「TAXI」を83年に大ヒットさせる。)、アニタ・ルイス、シェブラ・ベネット
ノーマン・ウエストの男女各2名によるソウルチルドレンであるがその4人全員がリードヴォーカルを歌える実力派でもある。
特にジョン・コルバートのかすれたハスキーな声で締め付けるようなヴォーカルスタイルは凄いの一言。
その4人が自己紹介的にリードを歌い次いでいる1曲目でただものではないグループではないことをおわかり頂けると思い
ます。そして余韻を引きずって2曲目、このアルバムのなかで一番ポップで聞き易いと思われる曲である。
どの曲も熱気に満ちあふれ、ヴォーカルの掛け合いが素晴らしいゴスペルフィーリングに思う存分浸れる快感を味わえる。
 私は横田基地の教会で本物のブラックゴスペルを体感したがそのときの興奮とスピリチュアルな経験は私の心に忘れる
ことのない感動として燃え落ちている。ソウルチルドレンが織りなすソウルの数々には日曜の朝の教会でのカタルシスを彷彿
させられる。一方このグループにはどこか地味なイメージがある。ソウルファンにはその地味さが彼らの持ち味であることを
理解できるのだが今ひとつメジャーなグループになれなかったのは彼らがこびることなく良質なソウルやゴスペルを歌い続け 
た信念によるものと私は思います。
 ソウルチルドレンは真のソウルミュージック、サザンソウルを100パーセント保証付きで提供していたグループです。
音楽を愛するすべてのみなさん。ソウルチルドレンを聞いて心の重荷を降ろして下さい。