小池公夫市議の問題

 このサイトはリールと釣りのサイトです。だから、基本的にそれ以外のことは書かないことにしています。何のサイトかわからなくなってしまいますし、私は評論家ではないからです。

 でも、これは許せません。しかも私の住む岐阜県でのお話です。

 これを知ったのは6月2日夕方の名古屋テレビニュースでした。

 岐阜県中津川市に小池公夫氏という市会議員がいます。ところが小池氏、ここ5年間議会で発言が認められず、1回も質問をしていません。

 小池氏は食道がんで声を失っているにもかかわらず、議会側が肉声による質問の代読を認めないからです。「肉声による」とわざわざ書いたのは、議会側は音声変換ソフトを入れたパソコンでの発言なら認めてやると言っているからです。

 小池氏はパソコンが使えません。質問したけりゃパソコン覚えなというのが議会側の立場のわけですが、60歳を過ぎた人、それもがんから生還したばかりの人には酷な話です。こんなことを言う中津川市の市会議員さんはみんなパソコンを使える人ばかりなのでしょうか。

 6月定例議会が2日に始まるため、議会側は2日にとりあえずの結論を出しましたが、まだ肉声による代読は認めず、「慣れるまでの間は」、「議会事務局職員等の第三者が、小池公夫議員の原稿を入力した会話補助装置により代読」としています。「会話補助装置」と言い換えていますが、これはもちろんパソコンのことです。

 第三者による入力は認めた(それも「慣れるまでの間」)ものの、やはりパソコンによる発言(?)しか認めていないわけです。パソコンの合成音声で質問者の感情が伝わるでしょうか。しかも、議会側の文書は、パソコンでの発言の代行なのに「代読」という言葉を使っています。代読を認めたと文書を読んだ人に誤読させようという姑息さ狡猾さが見えます。

 インターネットで小池議員について調べたら、小池氏は共産党所属でした。保守的な岐阜県ですから、この辺に対する嫌がらせ的要素もありそうです。もし東京の石原極右都知事が声を失ったら、都議会はどうするでしょう。

 これは右だ左だ与党だ野党だという問題ではありません。障害者に対するひどい差別・いじめです。

 こんなことが行われているということを、同じ岐阜県人として本当に恥ずかしく思います。そして、これがたいしたニュースにならない日本にも、深く失望しています。
2006/6/6竹中由浩
*参考サイト(検索するともっとあります)
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/gifu/archive/news/2006/06/03/20060603ddlk21010120000c.html

http://blog.livedoor.jp/yabumoto_net/archives/31092130.html
http://www.city.nakatsugawa.gifu.jp/discuss2/