長野県、脱ダム2委員に辞職勧告 「同意なき解任」騒然 |
2007年8月7日朝日新聞朝刊より |
■田中知事が追い出されて、早速ダム建設派の巻き返しです。これからこうやってやりたい放題やるんでしょうね。 ■90年代の長良川河口堰反対運動への反省で河川行政はダム建設抑制・対話路線に変わったかに見えました。淀川水系では新たなダムの建設が中止されました。でも、これで流れが変わったと思ったら大間違い、10年かけてじわじわと“改革派”は追放されています。淀川水系も新規のダム建設に方向転換しました。 ■ひとのうわさも・・・というか、のどもと過ぎればなんとやらみたいなもので、世論の関心が薄れるのを待って巻き返しているわけです。田中知事追い落としや、この記事のような脱ダム派追放もそのひとつといえましょう。 ■なぜ国というか国土交通省はここまでダムにこだわるのか? これが世にいう天下りの弊害なわけ。建設官僚が天下る建設業界が健在であるためには、常に仕事を与えてやらなければなりません。そのために、建設官僚は御用学者などを駆使してダム計画を作り続けるわけです。 ■天下りというと、週に数日の勤務で多額の報酬と多額の退職金をもらうからけしからん的にとらえている人が多そうですが、そういうレベルの話ではありません。こいつらは自らのために、日本の国土を食い物にしているのです。 ■公務員批判というと、社保庁職員たたきや郵便局民営化を思い出します。でもこんなのは単なる労働者同士のねたみ合いです(たとえば社保庁でパソコンを1時間使ったら15分休憩って決まっていたのを「民間じゃありえん。けしからん」っていう人がいますが、労働者の健康管理からいったら民間のほうが非人間的なわけ。こういうネタミはブーメランみたいに返ってきてすべての人の働く条件悪化につながるのがわからんのかね、日本のロードーシャ諸君は!)。本当に批判しなければいけないのは、もっと大きなものでしょう。 |