国交相「143ダム見直し」 川辺川中止も明言 |
2009年9月18日3時11分 asahi.comより |
■あったりまえの話((C)石原極右都知事)です。前原誠司という政治家自体はタカ派だったりかつて「小泉改革は手ぬるい」と言った新自由主義者だったりで好きではありませんが、これはなかなかはっきりしていていいですね。 ■ダムを止める止めないで思い出すのは、社会党です。1995年、長良川河口堰の建設に反対の署名までしていた同党の野坂建設大臣はまんまと建設官僚に洗脳(と当時の朝日新聞は書いた)され、「国のやることに間違いはない」とまで言って、河口堰のゲートを下ろしました。そればかりか、それまで地元メディアの選挙前の政策アンケートで河口堰反対と言ってきた社会党議員までそろって河口堰は必要だと言い出し、一体この党は何なんだと思ったものです。 ■このサイトを見ている人はうすうす(はっきりか)感じているでしょうけれど、私はけっこうおつむがサヨクな人ですが、これ以来死んでも社会党には投票しないことにしました。その残党の社民党や一部が合流した民主党(社民に残った連中よりこっちのほうが多いのか?)も同様で、今回の衆院選挙も小選挙区(自民、民主、幸福しか出ていなかった)は迷いに迷ったものの最後には河口堰のウラミで白紙で出してきたくらいです。 ■前原国交相の発言に対し、「地元」はいっせいに反発しているそうです。長良川河口堰や徳山ダムにしてもそうなのですが、美しいふるさとを破壊しようという「地元」って、何なんでしょうね。長良川河口堰建設が問題になっていたころ私は大阪(シマノのある堺)に住んでいて、自分が誇りに思っていたふるさとがふるさと自身の手で壊されていくのがものすごく悲しかったものです。 ■90年にこっちへ帰ってきて「地元」が河口堰推進もしくは無関心なのにいっそう愕然としました。ある町の川漁師は「河口堰なんてどうでもええ。銭(漁協への補償金)さえもらえりゃあな」と言い、河口堰推進で有名だったその町の町長の親族からは、町長が「俺が補償金をもらってきてやるから今のうちに漁協に入れ」と町民に言っているという話も聞きました。長良川河口堰建設反対の署名を集めていると「署名をたくさん集めると反対する会の中で偉くなれるのかい」と言われ涙が出そうになったこともあります。 ■ダムを推進しているのは必要だと言ってしまった手前前言を翻すわけにはいかないという政治家の面子や、ばら撒かれるさまざまな補償金、事業費の3%が(いままでなら与党自民党への)政治献金となってバックされる暗黙のシステム(竹中工務店OBの証言)によるものでしょう。 ■前原国交相や民主党の方針に反発している勢力の反撃は激しいものになるでしょう。特に“3%”を当てにしている連中やもらってしまった奴らは必死のはずです。実際うちの選挙区の自民党・棚橋泰文は「八ツ場ダムのあたりではすでに建設業者が倒産して失業者があふれている」と支持者に吹いて回っています(ついでに言うとこの男は「社民党辻元は過激派とつながっている」と言ったこともあるそうで、支持者の前ではけっこうめちゃくちゃなことを言っているらしい)。現実に建設業に流れる公共事業費で食っている地方(岐阜はもろそういうところ)は多いですから、効果は絶大でしょう。 ■この攻勢に民主党は耐えられるでしょうか。しかし、一説によると河口堰反対を翻してゲートを下ろした社会党は全国で100万票を失ったとも言われています。もう後戻りはできないでしょうね。 |