愛知県知事選 長良川河口堰の開門調査、大村氏が公約に

 11年2月の愛知県知事選に立候補表明している衆院議員、大村秀章氏(50)は19日、長良川河口堰(ぜき)(三重県桑名市)の開門調査などを盛り込んだ環境マニフェストを発表した。

 大村氏は同日、連携する河村たかし名古屋市長と長良川河口堰を視察した。大村氏は、河口堰の検証が必要と指摘。水門を一定期間開放、水質などのデータを分析し環境への影響を調べるとした。

 揖斐川上流に完成した徳山ダム(岐阜県揖斐川町)の水を木曽川に流す木曽川水系連絡導水路事業も見直す考えを示した。【加藤潔】

毎日新聞 2010年12月20日 中部朝刊


■河村たかしってのもわからんですなあ。統一地方選でほっといても4月に市議会議員選挙があるのに、税金を何億も使ってリコール署名の大騒ぎです。議会や公務員を悪者に仕立てて人気取りに利用するやり方や乗せられる名古屋市民が、橋下徹や大阪府民と同じに思えてきます。大村秀章もTVタックルで騒いでいる印象しかありません。

■しかし、不思議というか悩ましいというか、河口堰とか導水路みたいに明らかにおかしい公共事業に異を唱えるのが彼らだけというのは、一体全体どういうことなのでしょう。中部地方のほかの自治体の首長は、ずっと河口堰推進でしたし、現在こぞって導水路見直し反対ですからね。いま話題の諫早湾干拓にしても、この期に及んで開門反対をいう馬鹿がけっこういるようですし、よっぽど政治家の皆さんはゼネコンや土建業界と仲がよろしいようで。

■10年くらい前になりますが、長良川DAYで長野在住の某有名作家を送迎する車に同乗したことがあります。彼は当時長野県知事になったばかりの田中康夫について、「県議会議員は闇の勢力とつながっている。(脱ダムを打ち出した)田中康夫は命だって危ない」と言っていたものです。

■なにを大げさな・・・と思うかもしれませんが、岐阜県御岳町では産廃処理場建設に絡んで町長が殺されかけるという事件も起きています。しかも、県警はあまり捜査に熱心でないという見方もあるそうで、実際犯人はいまだ捕まっていません。

■吉野川可動堰の反対運動をリードした姫野雅義氏が今年川で水死しましたが、本当に事故だったのかなんてことまで考えたくなります。

■古い話ですが(といっても河口堰は現に今もあるのだから)、長良川河口堰に疑問を呈した北川石松環境庁長官に金丸信が「この問題から手を引け」と脅しをかけ、実際北川氏は刺客を送られて次の選挙で落選した、ということもありました。

■巨大公共事業の後ろには、なにかとてつもないものが潜んでいるようです。

■そう考えると、毒をもって毒をではありませんが、河村たかしくらいのものをぶつけないといけない、ということになるのでしょうか・・・。