なぜこのページを?
 なぜいまさらこんなページを作ったのか・・・

コレがきっかけ
 コレは2004年春にアングリングファンで2回にわたって掲載された「知ってそうで知らないスピニングの基本」です。最初依頼があったとき、正直「いまさらこんな内容でいいのかしらん」と思いました。

 ところが、これが掲載された後、「書いてある通りにしたらうまく投げられるようになった」というメールをいくつかいただきました。

 ぜんぜん「いまさら」ではなかったのです。

昔はよかった
 これは70年代のミッチェルの説明書。実をいうとアングリングファンの記事の参考にしたのも、このページの基本になっているのもこれです。

 このころは日本メーカーの取説にも(不完全ながら)こういった基本が書かれていたものです。

ダメだこりゃ
 ところが、80年代以降、日本メーカーはおろか、ミッチェルなど欧州ブランドまでどうかしてしまいました。

 これは90年代終わりのミッチェルの取説です。持ち方もラインの掛け方もめちゃくちゃ。絵が裏焼きでハンドルも右についています。


当然日本製は・・・
 日本製は、いうまでもありません。これはシマノの取説。ドラグ調整法が絵入りで書いてありますが、正しいグリップや投げ方の記述はありません。

 あのね、投げなきゃ魚も釣れんでしょ。ドラグ調整なんて、その後の話じゃないの?

「日本なんかで売りたくないよ」
 スピードスピンやゴールドスピンを設計した原氏という技術者は、かつて「日本みたいにスピニングを右で巻く国では私のリールは売りたくないよ」と言っていたものです。

 おかしな使い方をするくらいなら、使ってくれるなというわけです。もし私が同じ立場でも、同じことを言うでしょう。

 不思議でたまらないのは、メーカー(いまは欧州も!)の人たちは自分たちの作ったリールが間違った使い方をされるのが平気なのかということです。正しい使い方の普及をやっているところはほとんどないではありませんか(右ハンドル出荷の日本メーカーにはいうべき一言もありません)。

 それどころか、上のミッチェル取説の例のように、メーカーからも基本を知っている人がいなくなっているのではないかと思われます。実際、アブのカーディナルC300シリーズの302、303のように、ラインコントロールがまったくできないものが出てきたり、親指を置くべきところにスクリューが剥き出しになったスピニングロッドが流行したり・・・。

 それで、ささやかながら、こんなページを作っておこうと思ったわけです。でも、本来これはメーカーがやるべきことなのです。 (2004/7/30)

How to use the spinning reels