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 2019年8月25日大江川のバスです。バンタム201SGのところにゲリヤマグラブらしきものが写っているのはきっと気のせいです。(2019/8/26)

 マスター5gでもヒットしたけどバレちゃいました。

 昔の私は生分解ワームと非鉛系ジグヘッドしか使わんとか言っていたものです。もっとさかのぼって学生のころは外来魚を前提にした日本のルアー釣り自体けしからんと思っていたほどでした。堕落したのか大人になったのか。

 最近アマゾンの森林火災のニュースを見ていて開高健を思い出しました。開高はかつて『もっと広く!』で、南米のドラドの減少に関連して、先進国が自然破壊で経済的恩恵を得ておきながら途上国に自然保護を求めるのは身勝手だ、みたいなことを書いていました。当時純粋な(?)少年だった私は夢も希望もないことを書く人だなあと思ったものです。

 開高は、日本の乱獲釣り文化を批判してキャッチ&リリースを提唱したり、晩年近くには長良川河口堰建設に反対する会の会長におさまったりと、エコロジストのイメージがあるかもしれませんが、ちょっと違う感じです。80年代、爆発的に増えて問題になっていた琵琶湖のバスの駆除活動に対しても冷ややかなことを書いていた記憶があります。

 当時の私に比べれば年齢的にもずっと物がわかっていたのはもちろんですが、開高の発言の根底にはベトナム戦争の取材などで見てきた人間の愚かさ、さらには人間に対する達観があるのかなと思います。

 バスに擁護的だったのは、「人は心に傷があるから釣りに……」のように、釣りで心の均衡を保っている人だっている、人間なんてそんなものなんだという思いもあったのではないかと思います。開高自身ベトナムで九死に一生を得て以来釣りにのめり込みました。しかも(これもリアルタイムで読んだときにはわかりませんでしたが)本人はひどい鬱持ちでした。

 開高はかつて共産主義を「未熟な宗教」と書きました。万人の平等を目指し一見ものすごく正しい共産主義が実際に作った社会は理想とはかけ離れたものでした。人間が理想を追求する際しばしば間違いを犯すことを、開高は知っていました。そして、生態系保護という反論のしようのない理念に、同様の危惧を抱いたのではないでしょうか。

 いま開高が生きていたら何を語るでしょう。

 ま、開高をだしにバス釣りの言い訳を書いてみただけです(?)。

 写真のバンタム201SGは世界初の非円形左ハンドルベイト。単に左ハンドルにしただけではなく、機械部分が右ハンドルとはいろいろ変わっています、という話は最新刊『BB、BM、そしてバンタム』でどうぞ。

 これを含めて電子書籍26冊「釣り」ランキング独走中です(?)。

 2019年8月18日庄川のブラウントラウトです。魚のつきそうにないダムBWにつながる石の細かいフラットな場所で釣れました。NZのビデオなど見ていると特に障害物のないところでこの魚を釣っている印象があります。こういう場所に強い魚なのかな?(2019/8/19)

 リールは昨オフにジャンクリール3個イチで組み上げたクォーツ310セカンドバージョン。どこがセカンドバージョンかというと、巻き始めにラインを挟んで緩みをなくし、ライントラブルを防ぐラインコントロールシステムが「インテグラルラインコントロール」システムに進化していること。

 ラインを挟む部品の挟みはじめとラインローラー直下の部分がクシ状に変わっています。前期型は、ベールを閉じた瞬間ラインがラインローラーのところにあるとラインが挟まれず、ラインコントロールシステムがはたらきませんでしたが、クシがラインをしごくため、ここにラインが来てもループの巻き込みが起きないというもの。このほか、ラインローラー上でラインが転がらないよう凹凸が付けてあるのも変更点。たしかに、ハンドルでベールを閉じて一日使いましたが、ループの巻き込みやライントラブルはゼロでした。

 前から持っていた330に比べるとギア比が低いのがいまいちなポイント。330の5.7対1に対し、310は5.1対1になっています。スプール径が大きいため巻き速度はまあまあるものの、回転が軽いためキャスト時にローターが動きやすくなっています。

 これによるベール返りを防ぐためか、異常(と言っていいレベル)にベールスプリングが強くしてあるのがいけません。写真のリールはスプリングが強い状態で作動させたときの影響でベール支持部が黒い摩耗粉を吹いていました。スプリングをカットして適度な作動力にしたものの、繊維強化ナイロンは表面の滑らかな層が摩耗するとガラスやカーボンが出てきて一気に減ってしまうのでかなり不安。

 このモデルが出たころ、ミッチェルがリールを作っていた工場で亜鉛部品に不良材が大量に混入したようです。このリールとともに買ったHSモデルともどもドライブギアなどの部品が粉々に割れていました。セカンドバージョンはイーベイでもほとんど見られず、かつ亜鉛部品以外のパーツがパーツ取り用としてやたら出ています。このリールは米国向けプレシジョン10まで含めてなんとか動くようにしたものです。まともに動く個体はほとんどないかもしれません。

 ミッチェルの奇作・クォーツは『マイナーリールの紳士録2』、『マイナーリールの紳士録3』、『その後の名門』、『Let's Inner Spool!』で読めます。こんなに取り上げていたことに今気づきました。

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 絶賛発売中の最新刊『BB、BM、そしてバンタム』の未使用写真です。難切削材のリン青銅のピニオンギアとモリブデンコーティングされた鋼のドライブギア。BM/BBシリーズのギアセットです。(2019/8/12)

 『BB、BM、そしてバンタム』はそうした高級材料なのになんか噛み方が不安とかのオタクな話満載です。

 そうしたオタクな本を含め26冊展開中。夏休みの読書感想文にどうぞ……って、今も宿題であるのかしら。高校のときだったか、『ジキル博士とハイド氏』を選んで、あとがきだけ読んでテキトーに感想文らしきものをでっち上げて提出したことがありました。

 いまも課題図書から選ぶのかしら。なんでもいいとしたら電子書籍はOKなのかな。わがはいの電子書籍は高校時代現代国語で2を取った著者が自分で読めるレベルで書いてるから、誰でも読めるぞ。

 リール本以外は『川マス』のようなエッセイや、『ユキ』、『アキ』、『フィッシングライター陽子』の小説もあります。お買い上げいただいた方には、夏休み読書感想文の代筆を承ります(ウソです)。

 『川マス』なら長良川河口堰など公共事業について、『ユキ』は高校野球に代表されるスポーツ部の体質について、『アキ』は安易な外来魚駆除ブームについて、『フィッシングライター陽子』は釣りとは何ぞやみたいなことをテキトーにまとめれば読書感想文になります(責任はもちません)。

 アマゾンの野郎は読み放題サービスというのを始めおって、(本音を言うと不本意ながら)わがはいの本もそうなっております。で、恐ろしいことに、ダウンロードした人が読んだページ数がリアルタイムでわかるシステムになっております。

 それによると、いま挙げたエッセイや小説などの文字だけ本の初期投げられ率が極めて高いです。☆☆☆☆☆もいくつもついとるし面白くないわけがないのですが、これはたぶんスマホやタブレットで読まれているからではあるまいかと。

 キンドルアプリを入れればキンドル端末でなくても読めるのですが、やっぱ集中できないのでしょうね。ちょっとタップすればネットでSNSとか見えちゃうわけだし、メールや電話が入ってくることもあるのだし。

 ホントに電子書籍を読むならキンドル端末があったほうがいいです。キンドル端末でもインターネットは見られますが、性能がむちゃくちゃ低くてとても見る気にならないので、結果的に集中して読めます。

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 2019年7月7日庄川のヤマメです。前ちらと書いたアルトモアのリリースネットでイワナの口を破壊した日のやつ。こらあかんと車に乗せていたゴムコートネットに替えたのでした。でもサイズが大きくて、魚が小さく写っちゃった。(2019/8/5)

 そのアルトモアのリリースネットは、引退させました。あらためて考えたら20年くらい使っていたことになります。引退後の用途は部屋に入り込んだ蚊の捕獲。液体蚊取りは体調を崩すため、使えません。それで、蚊は見つけ次第叩き潰すものの、なかなかうまくいきません。これがネットだとけっこう楽に捕まえられます。

 あらためて考えると、手で「パン」とやるのは空気といっしょに蚊が押し出されて逃げてるんですね。ネットはこれがないから、フワーッと振れば簡単に入ります。あとは床に伏せて叩き潰します。いちばん使いやすいのは35cmくらいですが、あれはまだ魚に使うので、とりあえずアルトモアでと。

 そういえば、この魚の直前、このネットからもはみ出そうな大ヤマメが釣れたんだった。大イワナかと思ったら、写真の魚と同じような白い魚体にパーマークがあります。でかい(?)ネットにしたかいがあったぜと思った瞬間、ホント目前でバレました。くそ。

 ところで小説出したんですよ(あらためて言うと、これは昔中島らもがバラエティに出て「ところで小説出したんですよ」と言って、ことごとくスルーされたのを再現しております)。KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』、超々絶賛発売中です。

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 最新刊『BB、BM、そしてバンタム』超々絶賛発売中です。関係ないけど後ろにあるのはカシオのキーボード。3000円もしなかったのでアマゾンでポチしてしまったものの、わしはどこがドでどこがミかもわからんし、まして譜面なぞ全く読めん。にもかかわらずこれといっしょに『やさしく弾ける井上陽水ピアノ・ソロ・アルバム』なる楽譜集までポチしてしもた。なに考えとんねん。(2019/7/26)

 『BB、BM、そしてバンタム』はメカニズム解説のみならず、トリビア、裏話などなど面白いものになっています。写真のBB-2に入っている世界に一個のアルミスプールができるまでの顛末や、後ろに写っているアベイルスプールの話も。

 同書にも書いていますが、S社入社後配属された部署で、隣の席がBBを設計したK氏だったのは、今思えば運命的なものだったのかなとか。それ以上の話の広がりはないんだけどね。

 ところで小説出したんですよ(あらためて言うと、これは昔中島らもがバラエティに出て「ところで小説出したんですよ」と言って、ことごとくスルーされたのを再現しております)。KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』、超々絶賛発売中です。

 『BB、BM、そしてバンタム』のほう、せめて撮影用に買ったバンタム100EXの分くらいは償却させておくんなせえ(201SGも撮影用といえば撮影用だったがあれは使うからいいや)。

 償却でんでんと言えば『ユキ』『アキ』の表紙代も大半残っとるぞ。我ながらそれなりに面白い(実際『アキ』は☆☆☆☆☆も複数ついとる)と思うんだが、いかんせん本それも小説は読み終わってやっと面白かったかどうかわかるものだから、売れるのは有名作家のものだったり話題になったものだったりなんだよなあ。

 『ソルトウォーター』由来のKDP本『特化型リールの理由』、『Reel Review』、『Reelpedia』、『リールの基本』ともども「釣り」ランキング独走中です(?)。

*ちなみに『ユキ』は「釣り」カテゴリに入れるのをアマゾンに拒否されたので「釣り」のランキングには入っていません。『アキ』は『ユキ』がダメならどうせダメだろうと思ったのでこれも「釣り」カテゴリにしてません。『フィッシングライター陽子』は「オラオラこの本は入っとるやねえけえ。おかしいがや」と理由(因縁?)をつけて申請し直したら「釣り」カテゴリに変更されました。

 2019年7月20日揖斐川水系のアマゴです。最近5時くらいに行っても先行者に荒らされているので、ゆっくり行って昼めしを食ったあとにやって一匹釣れました。(2019/7/22)

 谷へ無鑑札で入るやからが行きしなに入りやすいところを叩いているのかと思ったら、どうもアユ師がアユをやる前にアマゴをやっつけているらしい。しかもエサで釣ったあとアユがいるかどうか川に入って水中眼鏡で覗いてくみたい。そんなあとにルアーで釣れるわけないやろ……。

 リールは最近ちょっと気に入っているスパイダーキャスト30の兄弟機、ミッチェルプレステージ20です。違うのは色だけなので使用感はほとんど同じです。ほとんどということはちょっとは違うということで、こっちのほうはたまにベールがフェザリングの邪魔をします。

 原因は(写ってませんが)T字型のウッドノブのせい。ウッドに加えて真鍮パイプ部のせいで意外に重いのです。わがはいのリール名言「軽量ハンドル七難隠す」の逆をやっとるわけです。

 このリールは90年代に買って5〜6回使ったころにベール支持部の摩耗でラインローラーが傾き、すさまじい糸ヨレが発生したものです。ローター腕の中のベールアームの当たる部分に真鍮板を貼って直したものの、この日が二十数年ごしの修理後初使用。当時はサツキマスや御母衣ダムで使っていたので、よくよく考えたら魚を釣ったのはこの日が初でした。

 ところで小説出したんですよ。KDP小説第三弾『フィッシングライター陽子』、超々絶賛発売中です。

 最新刊『BB、BM、そしてバンタム』も超々々絶賛発売中。リール解説のみならず、シマノサービス課にあったアンバサダー用革製リールケースの話など裏話も。

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