90年代初め、オリムピックの要求(?)で、日本向けに作られた33/44です。
カーディナル33/44 90年代初め、エビスフィッシングから代理店を引き継いだオリムピック(後のマミヤOP)の要求(?)で復活した33/44です。当時のオリムピックはカタログでこれを「レプリカ」(複製品)なんていっていましたが、とてもしっかり作ってありました。これは本物の“カーディナル”です。ルアー黎明期にアブにあこがれたものの、当時子供で買えなかった世代が購買力をつけたいいタイミングの復活でした。このころのアブの輸入には、元シマノ釣り具事業部長S氏がかかわっていたそうです。さすがに日本市場をよく見た戦略でした。 |
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ウォームギア |
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ローター |
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フェザリング |
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ラインローラー |
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でもこれは…… 持ち上げて落とすようですが、復活33/44には苦言もあります。ラインローラーサポートを、ベールアームにとめるナットです。このナット、普通のドライバーでは回りません。昔のリールには専用レンチが付属していましたが、復活モデルにはついていません。もしゆるんだり、分解の必要が生じたらどうしろというのでしょう? 写真は私の解決法。使えなくなったスプーンの頭を切って、工具にしました。 |
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ベールアーム取り付けボルト |
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いまさら追記:Lポイントが長いのも原因ですが、もっと重大な原因は当時の製造工場にありました。89年版33(2009/6/29訂正:92年型です)は、こともあろうにベールの閉じる力を増すためにベールスプリングの巻き数を減らされていたのです。こうすることで、ベールワイヤの形状が少々出ていないリールでもベールが作動します。本来ベール作動不良とされる個体でも「合格」しますから、製造は楽です。しかし、当然のことながらバネ線材にかかる応力が設計値をオーバーし、寿命を損ねていたのです。「アブガルシア/03年版カーディナル33」「Broke
Broken/ベールスプリング2」参照。(2005/12/4) |