やっぱりアブはマジメです。
1 メンテ重視 まずは3000C。写真のように2本のボルトを外せば、ギアにアクセスできます。最近のブラックボックス化していくコクサンとはちがいます。これはある意味ユーザーを信頼している証でもありますし、メンテして末永く使ってほしいというメッセージとも言えます。 |
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アブ初のロングスプールスピニング、ゴールドマックスです。このタイプはダイワのトーナメントSSシリーズが最初でした。その後の各社後追い商品はすべて、SSの欠点であるローターを外さないと、ふた(サイドカバー)が取れない設計をまねていました。しかしこのリールは、普通のリールとおなじように分解できます。おとなりさんを横目で見ながらリールを作る、アジア某国メーカーにはできない発想です。 |
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2 安心設計 これは3000Cのクロスギアパイプ。パイプの開口部が前を向いていて、スプールから飛散する水の浸入を減らしています。あたりまえといえばあたりまえだけど、そうじゃないメーカーもあったりして…… |
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シマノアンタレスのクロスギアパイプです。デザイン優先で、こんなことをしています。きっと社内テストはクリアしているのでしょうけど、少しでも安全な方向を目指すアブとは、設計思想において対極です。そういえば、ミッチェルの「ギアの変遷」のページで、ミッチェルのギアが歯の磨耗を抑えるために端数のギア比を採用しているのを挙げましたが、シマノさん、どんぴしゃ整数比のギア好きですね。 | |
3 ローラーブッシュ |
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4 ハンドル アブの会議室の壁は、明るいパステルオレンジ。テーブルやデスクは明るいアイボリーに黒の脚。「どうだいこの壁の色。判るだろ。いつも言ってるように、おまえの部屋じゃあ、開発のアイデアなんか無理だよ」……アブリールの開発にかかわった人から聞いた話です。人間中心の国らしい発想です。こういう国で生まれたリールは「人間」との接点が、いい。それにひきかえ、会社が従業員をカローシさせても、おとがめどころかうまくやれば保険金が転がり込む日本国に、いいハンドルがないのは当然すぎますね(注:日本の釣具会社がこうだというのではなく、日本社会がという意味です)。 |
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5 ギミックなんていらない アンバサダーのメカニカルブレーキノブに、クリックはついていません。見てくれのいい立体成型のハンドルクランクやスタードラグも使っていません。スタードラグを回しても、クリック音はしません。でも、メカニカルブレーキは、Oリングのはめあいがしっかりしていて、微調整できます。ゆるみもしません。プレス板のハンドルクランクやスタードラグは軽く、ハンドルの張り出しも小さくて済みます。スタードラグにクリックがあったからといって、微調整に貢献しますか? アブは大人です。 |
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6 安易に変えません 写真は「クラシック・ベイト」のページで紹介した私の4600C。外観からはわかりませんが、シャフトレスの「ウルトラキャストデザイン」です。カートンにウルトラキャストのシールが貼ってあっただけで、リールのデザインはまったく変えていませんでした。ちょこっと変えては新型にしてしまう(つまり多くのユーザーのリールを型遅れにする)日本メーカーとはちがいます。でもこのへんは、アブも最近ちょっと怪しいですが。 |