ゆるみ止め

 リールを分解すると、ねじ山に赤や青、緑の塗料のようなものが塗ってあることがあります。これはゆるみ止め剤。一回外すと効果がなくなってしまうので、再組み立て時注意が必要です。

ゆるみ止め剤
 ゆるみ止め剤が塗ってあったネジを再度組む際には、再びゆるみ止め剤を塗るのが安全。
 そんなときに使うのがこれ。「アロンゆるみ止め」という商品名のゆるみ止め剤です。完全にロックしてしまうのではなく、取り外し可能なものです。工場などで使うものには、ロックタイトというブランドのものもあります。
 いずれにせよ、取り外しできる、接着力の弱いものを選びます。アロンアルファとは違うので注意!
オシュレーションスライダー固定ネジ
 
まず塗っておきたいのはここ。メインシャフト(スプール軸)後端で、オシュレーションスライダー(摺動子)を固定しているネジです。ピンセットでつまんでいるネジがそうですが、もともと赤いゆるみ止め剤が塗ってあるのが写真でもわかります。
 このネジがゆるむと、ウォームシャフトピン(クロスギアピン)が浮いて、平行巻き機構を破損することがあります。写真はダイワ・エンブレムですが、どのメーカーのものでも同じです。
ベールアーム
 これは特殊なケース。ダイワ・トーナメントやエンブレムは、この部分のネジにゆるみ止め剤を塗っています。ベールアーム(アームカム)がアルミ製でネジが食い込みにくいからでしょう。青いゆるみ止め剤が写真でもわかります。
 ここも、外したあとは、ゆるみ止め剤を塗ります。
 ただし、特に塗ってない機種では必要ありません。たとえば、ベールアームが樹脂になったフリームスはネジの座が食い込むような設計になっていて、ゆるみ止め剤不要になっています。シマノなど他のメーカーも同じです。
ビルトインハンドル
 これはシマノベイトの、ビルトインハンドル。このネジも青いゆるみ止め剤がついています。しかも、別売のハンドル(アンタレスチューンナップパーツ)の説明書には、いったん外すとゆるみ止め効果がなくなるので、新しいネジを使えと書いてあります(ばらすたびにサービスパーツを買うのか!)。これも、ゆるみ止め剤を塗れば大丈夫。

 ゆるみ止め剤は、おねじの山にちょっと付けるだけにします。たくさん付けて機械部分に回さないように注意してください。(2003/8/13)
TIPS