2003年4月6日横浜文化体育館
ビッグマッチのメインイベント。
AAAWシングル選手権試合、里村明衣子×豊田真奈美です。
タッグ王者転落から一転、
シングルのベルト挑戦と里村選手に対する期待の表れたカードとなりました。
まずは挑戦者里村選手の入場となりますが、ガウン?が新しくなり袴姿での登場です。
(はっきりいって新成人の袴姿でしたね)
袴を脱いだ下には、既存?の赤いコスチュームに金色の帯?を巻きつけたものでした。
?が多くなりましたが、既成概念にとらわれない里村選手ならではといえるでしょうか。
里村選手はリングインするとリング中央に片膝をついて、豊田選手を待っていました。
その後、入場してきた豊田選手もコスチュームは黒をベースに新調していました。
やはりビッグマッチのメインともなると気合の入り方も違います。
ローキックの蹴りあって試合が開始されました。
里村選手が蹴ってきたのに、豊田選手が呼応した感じです。
序盤は里村選手のペースでした。
組み合ってから、腕をとり、足をとって豊田選手を倒すと、
肩を決めたフェイスロック(片腕を両足ではさまないクロスフェイス)で攻めていきます。
戦前のコメント通り、豊田選手の動きを読んだ展開を見せていました。
鎌固めは下からのスリーパーホールドで切り返し、
ロープ張りつけ背中へのドロップキックも寸前でかわしていました。
中盤は豊田選手が有利に試合を進めます。
クイーンビーボムの連発から、顔面へのチョップキックで里村選手の動きを止めた豊田選手は、
コーナー最上段に登り、里村選手を挑発する余裕ぶり。
ただし、この後、里村選手もオーバーヘッドキックからスコーピオライジングを決め、
同じように、コーナー最上段へ登り、豊田選手を挑発し返しました。
余裕を見せた里村選手に、豊田選手はドロップキックで里村選手を蹴落として、
やり返されていましたが。
その後、リング上での攻防から豊田選手がムーンサルトを決めようと、
コーナー最上段へ登ったところで、この試合最大のポイントを迎えましす。
里村選手は起き上がるや、豊田選手の右腕をとり、雪崩式の腕十字固めを決めました。
その際、落ちた衝撃か、ガッチリと決まってしまった結果か、豊田選手は肩を脱臼したようでした。
リング下へ逃げた豊田選手にトミー蘭レフェリーが近づき、里村選手を静止させる言動からも、
『何かあったな』と会場に伝わるには十分な緊張感が走ります。
その後は、里村選手の腕を狙った攻めを豊田選手がロープへ逃げる展開が繰り広げられました。
勝負ドコの里村選手はデスバレーボムの連発からさらにF5へと繋げますが、
ピンフォールを奪うまで至る事が出来ませんでした。
そうなると、ダメージが蓄積されている里村選手も絶対有利とはいえず、
腕を使えない豊田選手はコーナー最上段からのドロップキックを立て続けに決め、
最後は右腕をグルグル回してからの、
クイーンビーボム3連発を決められ、豊田選手が3カウントを奪いました。
前回の後楽園と同様に、クイーンビーボム3連発での敗戦です。
最後は、チャンピオンとしての意地や覚悟が里村選手を上回った豊田選手に、
勝利の女神が微笑んだようでした。
この試合、里村選手が勝つチャンスが無かった訳ではありません。
勝負ドコは1発目のスコーピオライジングを決めたところと、豊田選手が肩を負傷した場面です。
スコーピオライジングを決めた場面では、勝負を決めにいかず、
やられた事をやりかえす事で、試合上での上下関係を回復する事で勝負を犠牲にし、
負傷場面では攻めきれなかったという事ですね。
たしかに、右腕を狙った攻めをしていましたが、ロープが近く逃げられてしまったいという事が、
大きかったように思います。
個人的にはKAORUからギブアップをとった事のある、クロスフェイスで攻めて欲しかったですが。
右腕を決めれば、負傷個所を攻める事ができますし、
左腕を決めれば、負傷した肩では2人分の体重を支えながらでは逃げ切れなかったかもしれないし。
.....勝負事にタラレバはありませんがね。
しかし、結果を見ると片腕しか使えない豊田選手に、
負けてしまったという事実が残ってしまったのは寂しい限りです。
是非とも、リベンジを!!