『自由解釈 古事記2026
~伊耶那美 二柱~』

 古事記に出てくる、黄泉比良坂の場面です。
 黄泉の国から逃れる伊耶那岐命が竹櫛(の歯)、葡萄、桃を投げ付けて逃れるシーンを中心に、天沼矛による淤能碁呂嶋の誕生での国生み、天御柱の前での婚姻、火之夜芸速男の出産の時に女陰に大火傷を負い、死亡した伊耶那美も描いています。

参考文献:竹田恒泰『古事記完全講義』(2013年)『現代語古事記ポケット版』(2016年)他

カンバス 油絵具 サイズ1170mm×1820mm 2026年
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 場面設定を考えながら、このシーンって、伊耶那美命が打った大芝居なのではないかと思ってしまいました。
 国は人々が世代交代することで、発展していく、と知っていた伊耶那美命はあえて黄泉の国に下り、死者が生者の世界に出て行かないよう、伊耶那岐命をけしかけて、黄泉比良坂を巨大な岩で塞がせた。そして、一日に千人死ぬ代わりに一日に千五百人生み出させる。そうすることで国が発展していく。そう仕向けたのではないかと思ったり。
 だから、手前の獣のような顔付きの方が神としての伊耶那美命、その向こうのが愛する男と離れたくない女性としての伊耶那美命を表しているつもりです。しかし、双方とも、神としての勤めを果たさなければならない。伊耶那岐命も多分それに解っていたからこそ、彼の投げた葡萄の蔓は、敬意と愛を込めて神としての伊耶那美命に絡み付いたのではないでしょうか。


 「国生み」ということで、少し性的な記号(?)も入れてみました。矛が男性器、桃の凹みは女性器、矛から滴る塩は精、をそれぞれ象徴しています。