20040806 核の落ちた日に2

 59年前の今日、広島に核が落とされた。
 しまった。爆発した時刻は通勤途中で、黙祷をしていない……。
 ことの是非については絶対悪というのは1年前にも書いた。
 この時期になると、核兵器に関する特集があちこちの番組で組まれるが、ビキニ環礁での実験(ブラボー 15メガトン)についての新しい情報が公開されたというのは、見聞きした方も居るはずである。ロンゲラップ島の住民が放射線、放射能の影響を受ける経過の調査だという。広島、長崎への原爆投下でも「エクスペリメント」の文字があったように、「実験」とされているのは有名な話である。他にも、アメリカ軍は、放射性物質の影響調査のために自国の兵士にプルトニウムを注射して体内に入れた、などという噂すら耳にする。
 一体、何のつもりなのだか……。軍高官にせよ、政治家にせよ、人命を数字のデータとしてしか見ていないのだろう、と思えてしまう。
 とはいえ、我々にしても、「○○で△△人死んだ」というニュースを聞いても、やはり数字のデータとして見てしまっているところが無きにしもあらず、なのではないだろうか。「あらゆることを見、あらゆることを知り、何も出来ない神様」という旨の言葉で現代人を評したアニメ(『機動警察パトレイバー2 THE MOVIE』)があったが、まさしくその通りなのかもしれない。
 現在、核の脅威は、冷戦終結後より深刻になっているという。1998年のインド、パキスタンの核実験によって、核の時代は新たな段階に入った。
 アメリカは「通常兵器」としての「戦術核」の開発に躍起になっていると言う。それ以上に、既に核兵器を使っているのは、周知の通りである。
 劣化ウラン弾。核兵器製造過程で精製される放射性物質を利用した兵器。原理は簡単で、重い物質を速い速度でぶつけてやれば、破壊力はいや増す、というだけのものである。鉄や鉛よりずっと質量があって、簡単に手に入る劣化ウランを弾頭に使用した。原理はそれだけである。
 ただ厄介なのは、劣化ウランが放射性同位体であることと、対象と激突した瞬間、粉々に砕け散り、更に気化してしまうということである。放射能を持った粉末と気体が周囲にばらまかれる。それらが、半永久的に放射線を出し続ける。
 原子核反応こそ起こしていないが、放射性物質や核物質を使用しているという点において、劣化ウラン弾は「核兵器」のカテゴリーに分類されて然るべきであろう。
 湾岸戦争で使用されて一躍有名になった劣化ウラン弾は、イラク戦争でも使用されている。しかも、自衛隊の駐屯地であるサマワ周辺でも。自衛隊の人々は間違いなく被爆しているのだろうが、健康に害がでないことを祈るばかりである。
 そして、日本政府も、アメリカの言うことを鵜呑みにするばかりではなく、独自の調査をしっかりとすべきである。唯一の被爆国として、世界に発信し、核兵器所持の国々に対して意見をしっかりと言い、非難すべき点についてはすべきなのではないだろうか。
 世界終末時計が、これ以上進まないように。現在、7分前。