パソコンの自作に挑戦してみる
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第1回 動機について考える(20050919)
とは書いてみたものの、どこから始めればいいのやら。
私はMacintoshしかまともに触ったことはないからなあ。会社では普通にWindowsを使っていますが、もちろん自作機ではないし、会社から支給されたものをそのまま使っているので内部構造なんかはカラキシわかりません。あんまり興味もないし。会社の場合はその処理スピードもさることながら、PCに求められるのは安定性なので、出来るだけいじらないようにしています。
自宅には何台かMacがあって、ただ手持ちの最新の機種でも5年くらい前のPowerBookなので、性能的にはまあ、ちょっと遅いけど、ほどほどには満足している環境なので、今更Windowsの自作機なんで作る必要はないんだよなあ。それでも、まあ漠然と作ってみようかな、と考えたのは周りの同僚や先輩がみんな作っているということや、最近工作をしていないなあ、したいなあ、と思ったからで、「PCがない」「PCのスペックに満足していない、スペックが低くてゲームが出来ない」という動機ではないので、特にどんなPCを作りたいとか、そういうものがないです。困ったものです。
自作のPCに対して私が持っているイメージってあんまり良いものではなくて、保証がなく、相性問題もあり、メーカー品ほど安定性がなく、非常にバランスの悪いコンピューターというもの。バランスが悪いというのはデザインを重視すれば騒音が大きく、価格を重視すれば性能がいまいち。という感じで、結局バランスの良い確実なものを考えるとメーカー製のPCになってしまうような気がします。メーカー製ならば自作よりは色々な面で安心できますからね。
昔は安く作ることが出来るということが重要なファクターだったみたいですが、今はあんまり関係ないでしょう。おそらく、同程度のスペックならばメーカー製のPCの方が安いのではないかなあ。最近では持っているPCパーツを流用できるというのが利点なのかもしれません。Macを使っている私はそういうパーツ類はあんまり持っていないなあ。だいたい古いので使用してもしようがないでしょう。
第2回 とりあえず、Mac miniを修理する(20100315)
まあ、パソコンの自作から遠のく話ですが、普段メインで使用してるMac miniが壊れたので修理してみました。あれ、いつの間にかメインがMacminiになっている……。そうそう、あくまで修理や改造は自己責任でお願いします。部品や素子は型番なども含めて自己責任でお願いします。完全に素人のお遊びですので、あまり参考になさらぬよう。
ことの発端は2009年の暮れ、Mac mini(PowerPC G4 1.5GHz メモリ1GB HD160GB MacOSX 10.4.11)を使用していたら、突然、内部で「パン」という小さな音がして、電源が落ちてしまったのです。で、その後は電源ボタンを押しても何の反応もなし。そのときは諦めて、中古で同じMac miniを購入してハードディスクを入れ替えたのですが、このMac miniも2ヶ月後に同じように壊れてしまったのです。まあ、中古で購入したときに予備として同じのを2台購入しておいたので、2回目の故障のときは1回目のときより慌てなかったのですけど。で、その2回とも中を開けて確認するとロジックボード上の同じ素子がパンクしていました。下がそのパンクした様子。
↑これが1台目のMac miniで壊れた素子。
↑これが2台目のMac miniで壊れた素子。写真の向きは違いますが、同じ位置の素子です。
さすがに、2回も同じ素子が壊れるというのは何やら外的要因がありそうです。そこで、ロジックボードをじーっと眺めてみると、壊れた素子の近くにFireWire用とおぼしきチップ(AgereのFW8028)があります。で、そこから類推するとFireWireの電源供給ラインに電流が逆流してきて、素子を壊した可能性が高いです。FireWireにはハードディスクとTV(アナログ)キャプチャを接続していたのですが、両方とも外部電源で6Pinなので、電流が逆流する可能性はあります。FireWire関係では活線抜差でのトラブルが多く聞かれているようですが、これもその関係のトラブルなのでしょう。活線抜差をした覚えはないのですけど。
で、この壊れた素子ですが、素子の表面の印字「Xみたいなマーク+150F+24V」をヒントに捜したところ、Tyco Electronics社の「PolySwitch」(型番:miniSMDC150F/24)の様です。あくまで推測なのですが。大きさや表面の印字は合っているのですが、遮断電流が20Aというのはちょっと大きすぎのような気もします。「PolySwitch」は、いわゆる自己復帰型ヒューズと呼ばれるもので、つまり保護装置ですね。で、それが壊れたということは、20A以上の非常に大きな電流が流れたということなのでしょうか。20A程度の電流であれば、「自己復帰」するはずですし。まあ、素子が劣化していた可能性が一番高いのですが。というか、この型番を推測するのに非常に時間が掛かってしまった。普段この手の素子とは縁がないからなあ。
とにかく素子の型番も分かったので、ハンダ付けの練習も兼ねて試しに壊れた素子を交換することにしました。まあ、すでに壊れているロジックボードですし、失敗してもしょうがないという感じで気楽にできます。素子の方はインターネットで注文しました。1個60円〜70円程度ですね。通常購入は10個単位だったので、10個購入したところ、配送料も含めて1,000円を超える程度で済みました。これで直ったらラッキーだなあ。中古でMacminiを購入すると今でも3〜4万しますからね。
さくっと宅配便で素子が届いたので、早速素子の交換をしてみました。
↑これが、届いた素子。色がちょっと違うけど、きっと壊れた素子と同じものでしょう。そう願う。
素子のサイズは4.5×3.2mm。表面実装の素子としては、なかなかの大きさなのですが、こういうものは当然リフローでハンダ付けが基本なので、半田ごてで作業できるかどうかかなり不安です。まあ、とりあえずは壊れたロジックボードが見えるようにMac miniを分解です。
↑カバーを外した状態。COMBOドライブが乗っていますが、これは予備のドライブ。もともとはSuperドライブが乗っていました。
カバーを外してドライブとハードディスクがある上部ユニットをを外していきます。この辺まではドライブやハードディスクの交換のときに行う作業なので、いろいろなサイトで参照できます。
↑上部ユニットを外した状態。これでロジックボードが見えてきました。
壊れた素子はロジックボードの裏面(上部ユニット接続用のコネクタ近く)にあるので、ロジックボードをケースから外す必要があります。そのためには本来であれば、上の写真の左下にある無線LAN+Bluetoothの基盤を外して、右上にある電源ボタンに繋がるケーブルを外す必要があるのですが、外さなくても丁寧に扱えば大丈夫そうだったので、今回は付けたまま作業しました。それでも、写真左下の電源ランプに繋がるケーブルとメモリは外しましたけど。
実際、ロジックボードは4つのビスで固定されているのですが、上部ユニットを外す段階で3つビスは外すことになるので、残りは写真左下にある黒いビスを外せば、ロジックボードは裏返すことができます。
ロジックボードを裏返すことが出来たら、早速、壊れた素子を外します。これが結構面倒くさい。銅板とプラスチックの樹脂が層になっている構造の素子なのですが、壊れているので、半田ごて(20W)で半田を融かしながら層を一枚一枚剥がしていきました。
↑壊れた素子を外して、ワイヤブラシで清掃した状態。
壊れた素子を外したら、新しい素子をハンダ付けです。とりあえず直径1mmの鉛フリー半田を3mmくらいの長さに切って作業したのですが、やはり作業しづらいです。素子が軽いので、動く動く。一応片手でピンセットを使って素子を押さえて、片手で半田ごてを持って作業していきました。で、ものすごく苦労しました。もう、イモ半田がどうのこうの考える余裕はありませんでした。下の写真を見るとどんだけ下手かが分かりますね。
↑とりあえず付いている、というような状態。この後、ワイヤブラシ周りを清掃しました。
まあ、なんとか付いたようなので、周りの汚れをとった後、Mac miniを再組み立てしました。で、とりあえず、電源ケーブルを差し込んで、電源ボタンを押したところ、「ジャーン」と聞き慣れた起動音が聴こえてきました。慌ててモニタやマウス・キーボードなどを接続したところ、無事に復活したことを確認できました。インストールDVDのハードウエアテストも無事クリアして、FireWireも元通り使用できるようになりました。よかった良かった。でも、これからはFireWireは4pinで接続しようっと。
ちなみにもう一台も同じように素子を交換したら、ちゃんと復活しました。うーん、諦めていただけにちょっと感動です。ヒューズを交換しただけだから、復活するのが当然と言えば当然なんですけど、やっぱりうれしいですね。
これで、Mac miniが3台になってしまった……。こんなんで、パソコンの自作をする日なんてくるのだろうか。
第3回 スキャナの掃除というか分解(20110102)
果たして、自作パソコンを作る気があるのか大変疑わしい訳ですが、年賀状を作る為に久しぶりにスキャナを使用しようと思ったら、読取面のガラスの裏面にカビのようなものが発生していました。表面なら普通にアルコールタオルで拭くのですが、裏面なのでちょっと難しい。まあ、難しいと言っても、構造さえ知っていれば何とかなるのですけど。
きっとメーカにやってもらうと1万円以上掛かるんだろうな。そこで、自分へのメモという意味で、ここに方法を書いておきます。もちろん、あくまで修理や改造は自己責任でお願いします。完全に素人のお遊びですので、あまり参考になさらぬよう。念のため。
私が使用しているのはCanonのCanoScan 9950Fというもの。調べてないけれど、きっともう販売はしていないだろうな。FireWireで接続できるスキャナがあまりなくてこれを選択したんだけれど、結構高かった覚えもあります。
読取面を外すには、まず裏面にあるユニット固定ロックを解除して上面ユニットを外します。上面ユニットと下面ユニットを接続しているケーブルを外すのを忘れないように。裏面のロックを外せば上面のユニットのヒンジは穴に刺さっているだけになるので簡単に外れるはず。
↑引っ張り上げて外す感じです。
上面のヒンジが刺さっていた穴の奥にはネジが隠れているので、ネジを外します。左右(写真では手前と奥)の2カ所です。
↑穴の奥にネジがあります。
ネジを外すと、黒っぽいプラスチックがごそっと外すことが出来ます。コネクタ・接続部がある側に爪がついているので、そこは壊さないように丁寧に外していきましょう。コツとしてはガラス面の側から接続部の側に向かって外す感じです。そうそう、CCDがついている読取ユニットには絶対に触らないようにしましょう。普通に作業していれば大丈夫なはずですが、万が一でも汚したり壊したりしたら大変です。
↑外すとこんな感じ。
後は読取面をコネクタ・接続部に引っ張るようにして外せば、読取面の裏面も清掃できるようになります。元に戻すときは今の手順を逆に行えばOK。指紋などをつけないように戻しましょう。この清掃の難易度は高くないけれど、プラスチックを外すときに爪を壊したら大変です。あくまで自己責任で行いましょう。
↑ずらすような感じ。
分解して読取面をアルコールタオルで清掃し、元に戻して、試しにスキャンしたところ、無事に動きました。よかったよかった。奇麗にスキャンできました。それしても、自作PCはどうしようかなあ。2010年はMacを数台購入してしてしまったので、2011年は無いだろうなあ。そのうち、2010年に購入したMacの紹介もしたいですね。単なる自慢になってしまうので、考えてしまいますけど。
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