SAKAKI's etc.  吉岡が見た映画や、身の回りの雑事について語ったもの。★★★で満点/☆は半分

SAKAKI's etc. ■ 08 ■
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[133]>>>> 2004/11/07

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録
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1999年/東映・キングレコード
企画・原作 ビーパパス
原案・監督 幾原邦彦
原案・漫画 さいとうちほ
脚本 榎戸洋司
キャラクターデザイン 長谷川眞也
音楽 光宗信吉
合唱オリジナル楽曲 J.A.シーザー
★★★!(3点/3点満点)

★だ〜〜〜すげー面白かった!

つーか訳わかんねーーーーー!(笑)

★元々ウテナはTVシリーズが好き(LD所有している程(笑))劇場版もそれなりに期待しつつ、当時劇場へと足を運んだのですが。それでも前情報からしてTVシリーズとは別物なのだろうという事と、訳がわからなそうな作品なんだろうという事は頭に入れて置いたのですが……。人知越えてるよ、人知(笑)訳わかんねーです。
★でも訳がわからないなりに、この作品の持つ意味とかメッセージ的なものとかはTVシリーズより、明確に現れていたと思う。TVシリーズは「鳳学園内の箱庭的世界を革命する」というニュアンスが強く、その世界観が独特すぎて疑問な点も多く、回りくどくて、箱庭を飛び出すという感覚が少し弱かったというか。ラストシーンでは明確にアンシーが学園から外の世界へ進み出ではしますが、そこに至るまでの道筋が濃すぎて、拍子抜けしてしまったとも言えなくもないというか(TVシリーズのラストシーンはすごく好きですが)

★その点、劇場版では「箱庭を飛び出して、外の世界に飛び出す」というラストの盛り上がりに重点が置かれていたから、そのメインテーマがよく出ていましたね。それは、独特な世界観を(TVシリーズという布石があるからこそ)今更丁寧に説明する手間がなく、「飛び出す」というテーマを強く押し出せたから、とも言えますね。

★それにしてもTVシリーズより更にパワーアップして訳の分からない作品だ(笑)幾原監督やりたい放題っていうか(笑)彼の美学はすごいよ。
★御本人もインタビューなどで答えていらっしゃるように、「ウテナ」という作品は宝塚風味と少女漫画と、寺山修司率いる天井桟敷に影響されていて、それが強く反映された作品なんですよね。私は天井桟敷なんて見たこともなかったし、興味もなかったんですが、ウテナを見て、あの妙ちきりんな音楽のJ.A.シーザーを知る、という逆の順序で知りましたが。んで、最近は相方に連れられてJ.A.シーザー率いる万有引力をたま〜に見に行きます。ええ、訳がわかりませんが。
★それにしても「万有引力」を知ってから、ウテナを見ると、ああ、なるほど、と思う。訳わかんないなりのメッセージ性とか、面白みとか。まあ見終わった後は常にきつねに摘まれて劇場を出てきますが。

★まあしかし何にせよ、パワーがあって面白いです。幾原監督がセーラームーンのRの劇場版でのインタビューでだったか、「エンターテイメントを強く出したい」とおっしゃってたんですが、「天井桟敷」風味の妙ちきりんな要素+エンターテイメント性が強いってのが、幾原監督の持ち味かと(セラムンの序盤では、妙ちきりんさはあまり少ないですけど)。度肝を抜いてみたり、煙に巻いてみたり、ともかく観客を飽きさせない。エンターテイメントのごり押しで、でも「ウケを狙いすぎだよ」と思わせずに、それ以上に「訳わかんねーーやりすぎだよーー」と観客を悦ばせてしまうその圧倒的なパワーがすごい。
★ともかく見終わった後、笑って「楽しかったね」と思わせられてしまいます。暇つぶしに見るといいですね(笑・褒めてますよ!)すごくスカっと出来ます。
★ラストの盛り上がりの車のシーンは、劇場で見た当時はなんじゃこりゃ〜〜と呆気にとられるだけでしたが、今見てみるとすげー面白いね。訳分かんなくて面白い(笑)

★というか……ウテナとアンシー、ちゅーし過ぎ(笑)
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MOVIES

[132]>>>> 2004/11/1

どうしろっていうんだ〜〜〜!
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東宝ミュージカル レ・ミゼラブル再演!

★ぎゃ〜〜〜す(←出会い頭の挨拶)
★つつつ、ついに来年の「レ・ミゼラブル」の公園のプリプリプリンシパルが発表されてしまいましたことよ! うお〜〜〜〜〜〜〜。なんてマダムにあるまじき奇声を発してしまう程のサプリメント。いやいやサプライズ。もりもり栄養満点です!


2000回達成記念スペシャルバージョンキャスティング!

★うご〜〜〜〜〜〜。若い世代の人はウゴウゴルーガって知ってる? いやいやそんな事はどうでもよくって。なんという事ざましょ。かつてのキャストの再演ですわよ。しかも世界に名立たる島田歌穂エポニーーーーヌーーーーー! よもや島田エポを生で聞ける日が来ようとは! つうか、この一週間、メンツ濃すぎ! ステキ! ステキテキテキ無敵キックゥ〜〜〜〜〜! 昇天アッパー鼻血がブー。
★あががあがが。レミコンで歌声だけ聞けただけでも素晴らしかったのに、実演だよ、まったくも〜〜。う〜〜わ〜〜。今井さんバルジャン、鹿賀丈史ジャッベール! 島田エポっこ〜! 岩崎ファンテ、コゼット知念(は割にどうでもいいような…)禅マリ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!はあはあ。斎藤さんテナ、モリクミ妻、岡アンジョ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!ぶひひひひひひ〜〜〜〜〜〜!

★はあはあ。はあはあ。最早取り乱してはあはあしてしまうなんて、ワタクシったらはしたない! でもそんな事は最早どうでもいいです。すごく嬉しいのです。ありえね〜〜〜〜!

★つうか2003年にレミ好きになってて良かったよ。こんなに楽しい思いが出来るなんて、レミ好きになってよかったよ。アニメ漫画以外でこんなに燃えられるなんてびっくりだよ!
★レミを好きになって早数年。いと疾しレミイヤー。2003年レミこんにちは。2004年レミ素敵イヤーファンタスティックブラボー、オーイエー! そして、2005年レミありがとう〜〜〜! あ〜〜〜すでに来年が楽しみでなりませぬ。

★つうか。記念キャスティング以外の通常再演。高橋由美子ファンテは聞けないのか! 私高橋ファンテ一回しか聞いた事ないよ! ムキー。でも本田マリッリーン美奈子がファンテか…。くふう。聞いてみたい…。しかし知念コゼッツ。…………まあ、安達ゆみコゼじゃないだけマシか…(笑)

★ああ〜岡アンジョ。禅マリ。島田エポ。ひっっっっじょうに楽しみです。つうかチケット取れる気でいるのかよ。頑張れ、来年の自分!!!!!!!
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etc.

[131]>>>> 2004/10/16

レ・ミゼラブル[映画]
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1998年/アメリカ映画(ソニー・ピクチャーズ エンターテイメント)
監督 ビレ・アウグスト
ジャン・バルジャン リーアム・ニーソン (菅生隆之)
ジャベール     ジェフリー・ラッシュ(金尾哲夫)
ファンテーヌ    ユマ・サーマン   (日野由利加)
コゼット      クレア・デインズ  (小林さやか)
マリウス      ハンス・マセソン  (石川禅)
★★(2点/3点満点)

★ふらりとCD屋をうろついていたら、予てから見たいと思っていた「レ・ミゼラブル」の映画版のDVDが目に留まったので、何の気はなしにクレジットを見ると……。
★吹替版のマリウス役、石川禅さんや〜〜〜〜〜〜〜〜ん!

★石川さんといえば97年からまさにミュージカルでマリウスを演じていたその人!(ちなみに2003年版では違いますが)
★ところで私はレミコンにて禅さんのマリウスを聞いて以来、(容姿はともかく(笑))その甘くて張りのある見事な歌声で、ノックアウトされちまい、マリウスと言えば禅さん! と心に誓っておりましたのよ! あ〜ん、禅さ〜〜ん。
★うおおお、ソニー・ピクチャーズめ、味な事をしてくれるわい!

★つう事で衝動買い(笑)ん〜大きめのレンタル屋に行けばあったと思うんだがね、買っちゃったよ、てへ。

★さて、出来はいかがか。正直原作のメッセージ性を重視するならば、ミュージカル版の方が「ああ、無情」というテーマは強く表現されていると思います。タイトルの「レ・ミゼラブル」というのは1800年代の下層階級の貧困ゆえの無知、無秩序、そこから起る犯罪、背徳……そういった人間社会の渾沌に生まれながらにして放り込まれた多くの人々の無情さを表したもので、ユゴーが読者に訴えたかったのは正にそういうものであり、ミュージカルはそれを尊重している。
★しかしながら、映画版は「ジャン・バルジャン」その人にスポットライトを当てたドラマであり、正直下層階級の劣悪な環境からくる非情さのイメージは薄かった。まあ、原作が、ストーリー自体が人の半生を描く程長いのだから、2時間映画となると、そういう一人の人間にスポットを当てた描き方をせざるを得ないのかもしれないけど…。

★ただそれでも映画の質としては良かった。上々の出来だとは思う。セットも音楽も、何より俳優の演技がすごくいい。
★バルジャンもジャベールもそれぞれの個性がよく表現されていて、「人」としての重みを感じられた。そしてファンテーヌ役のユマ・サーマンの最高の演技。人間の弱さ強さ、純粋さ、それらがすごく表現されていて、これぞファンテーヌ、という感じでした。ファンテーヌは下層階級の多くの人々の中の一人で、「レ・ミゼラブルな人々」を体言しているような普通な女の人。彼女は社会からの不当な仕打ちに逆らうことも出来ず、苦渋の選択の末、娼婦の道を選ぶが、やはりそこでも不当な扱いを受ける。それはファンテーヌの所為でも誰の所為でもない。歪んだ社会そのものの所為なのであって、結局は彼女は病床に伏して死んでしまう。ユゴーはそういった人々の無情さ、社会悪の恐ろしさを訴えたかったのだろう。 主役のバルジャンだけでなく、そういった人々全てを描きたかったのだ。
★その無情な日常の中での、小さな幸せ。それを表しているのがマリウスとコゼット。もーこの二人はラブラブし過ぎて勝手にして欲しいところですが(笑)。映画では見事なセンチメンタルラブストーリーに仕上げられておりました。まあ、映画の常套手段ですわよね。まあ、こんなもんかと思いました。あ、禅さんかなり良いです、やっぱり。すごく合ってるよ。
★しかし映画版のキャスティングは見事です。すごくイメージ通り。ガブの可愛らしい事! しかしなぜマリウスと仲が良い……?

★しかし、しかし、しかーーーし!

なんでエポニーヌとアンジョルラスがおらんのや〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
★がっっくし。
★まあね。マリウスが堂々と演説してたりしてたから「アンジョはどうした〜〜」と不安になってみたり、あっさりマリウスとコゼットが会えちゃったりしてるからエポの橋渡しはないんかい、とかぶーぶー言ってみたりしましたが。ををを。ホントに出てきやしねーよ。学生なんて全然それぞれの設定ないし。あ〜あ。
★あと微妙にフォーシュルバンさんの名前が変わってたり(フォーバンさんですらない)、案外原作忠実に作ってたり、いかにもミュージカルから影響されてそうだったり、色々楽しかったですよ。
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MOVIES

[130]>>>> 2004/9/26

ミス・サイゴン
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東宝ミュージカル 下記に追記

★下記のサイゴンの感想がどうも否定的な意見ばかりで、良くないミュージカルのような印象を押し付けてしまっているので、加筆します。すごく質はいいミュージカルなんですよ。

★演出や舞台装置や音楽、歌…そういった「ミュージカル」の技術部分はすごくよかった。レミを上回る出来とも言えるかも。
★特に圧巻だったのは、バンコクでのキャバレーのシーン。ネオンのド派手で猥雑な感じや奥行き感、配置のバランス、ライティング、それらがものすごく良かった。本当に圧倒されてしまった。
★ホントバランスがいいんだよね。ただド派手にネオンバチバチ光らせていれば人に印象つけられるか、というとそうではない。派手で猥雑な中にもコントラスト、配色の絶妙なバランスがあって、それが奇麗なんだよね。それは技術者のすごいハイレベルな仕事ゆえ、ですね。クリエイターとしてすごいな、と思いました。
★これらの一連のシーンのエンジニア役の市村さんの演技もすごく冴えていて、笑えて、圧倒されて、音楽や歌、ダンスに酔いしれる事が出来、良かったです。いかにも「アメリカンドリーム」に憧れる人間の心理描写が「ミュージカル」として見事に演出されていたと思うわ〜。キャデラックとか、すげーすげー。キャデラックのボンネットに寝転がる市村さんの演技がすごくいい。反面教師じゃないが、富を得る事の哀愁が感じられたね、ホント。
★しかしエンジニアそのもののキャラクターにそんなに愛着が持てないんだよね。似たようなキャラとしてレミゼのテナルディエがいるけど、したたかさが抜きんでて、人間のエゴを濃縮してる分、テナルディエの方がいいキャラしてる。まあどちらともかかわり合いになりたくないが(笑)

★それからホーチミンのシーンの音楽も良かった。オリエンタルな感じとオーケストラと、効果音としての音楽が絶妙に合っていた。ちなみに効果音としての音楽というのは、たとえばドラムの音で、音楽が流れているところでドラムのひと鳴きで、それがドアが閉じられる音みたいに聞こえる感じ。実際に演技してる人のドアを閉じるタイミングもあるから、オケの人は大変だ。指揮者も見て、演技も見なくちゃいけないんだから。

★それからトゥイの死ぬシーン。泣けた。唯一サイゴンで泣いたシーンでした。極限の心理状態のキムの葛藤、強烈な後悔、そしてトゥイの無念さ哀れさがもう泣かずにはいられんかったよ。キムは何も「殺人」を犯してしまったから泣いたんじゃないと思う。トゥイをタムの目の前で殺してしまったから泣いていたんだ。トゥイはいとこでかつては許嫁だった人だったんだから。トゥイの泉見さんの演技もキムの玲奈ちゃんの演技も最高でした。

★それに何よりキム。キムのキャラクターは良かったと思う。ラストの選択は頂けないが、これは後述するとして、キムの女として母親としての「女性のしたたかさ」というのがすごく良かったと思う。クリスと離れ離れになってからの3年間、生きて来れた理由はこれよ、と息子のタムが飛び出してきたシーンの、シーンそのものの力強さは良かった。
★でも最後に自殺を選んでは欲しくなかった。というのはキムの自殺を選ぶ理由が「クリスらアメリカ人」の視点から見て物語の演出として有用なシーン的に思えてしまったから。クリスらアメリカ人の視点から見て御都合良く死んだ、とは言わないけど、「有用」だったと思う。タムをクリスに認知させて引き取らせて円満解決するには、どうしてもキムは目障りな存在であって、現在のクリスは妻のエレンを愛しているし、エレンにとってはもちろん好ましい存在ではない。 万一タムを引き取ったとしてもキムが近くにいては、二人とも心穏やかにはいられない。その為にキムには目の届く所にはいて欲しくない。かといって、キムだけをバンコクに残しては良心が咎めて嫌だ。じゃあ勝手に自らの意志で死んでくれれば、悲劇的で演出的には最高だよね――そういう製作者側の意図が見え隠れするのが嫌なのだ。
★恐らく、私が「ミス・サイゴン」を受け入れられない一番の理由はそれなんだと思う。人の死を冒涜してるとしか思えない。舞台で人を殺すななんてバカな事を言っているんじゃない。舞台上で人を殺すなら、人の心を動かす事が出来なければ無意味だ。人の心を揺さぶって「人が死ぬ」という事について考えさせる事を促せ。それが死を扱う者のせめてものの報いなんじゃないのか。
★まあ確かにこうやって色々考えさせられたけど、でも「キムが死を選ぶ理由」についてもっと深く掘り下げて作品を動かして欲しかった。

★そしてもう一つ、人を一番冒涜しているのはアメリカ兵とベトナム女性との間に生まれた戦争孤児を歌った「ブイ・ドイ」の詞だと思う。
 名はブイ・ドイ
 地獄で生まれた
 ゴミクズ
 我々のすべての
 罪の証拠だ
 忘れない
 彼らはみんな我らの子
★これを読んで、酷く偽善的には思えないだろうか? 可愛そうな戦争孤児を忘れない、そう表面では繕っていても、デカイ顔して人をゴミクズ呼ばわり。本来は反面教師としてこんな酷い名で呼ばれてしまう可愛そうな子なんだ、ということを表現したく思ったのだろうけど、そうは受け取れない。人は罪の証拠の為に生まれたんじゃなくて、自分の為に生まれたんだ。他人の「罪の証拠」となる為じゃない。罪の証拠なら事実の存在にレッテルを貼るだけで十分だ。

★ああ、なんだか結局また否定的な意見になってしまった。でも決して嫌いな作品ではないんですよ。でも納得出来る作品ではない、そんな感じなのです。
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[129]>>>> 2004/9/25

ミス・サイゴン
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東宝ミュージカル 04年9月25日ソワレ
エンジニア・市村正親
キム・笹本玲奈
クリス・坂本健児
ジョン・岡幸二郎
エレン・高橋由美子
トゥイ・泉見洋平
ジジ・平澤由美

★「レ・ミゼラブル」に引き続き東宝ミュージカル観賞です。
★率直な感想を言えば、質の高さに感動を覚える一方、なんとも収まりの悪い後味が残ったというか。飽く迄、端的に言えば、ですが。ちょっと否定的な意見となってしまいましたが、飽く迄も私の偏った思い込みの部分も多々あるかと。ミュージカルは一度見ただけじゃ、ろくな意見は言えませんから。偏った意見である事を御了承願いますです。

★ミュージカルとしての技術的な質の高さについての感想は後で述べるとして、まずは、良くも悪くも一番強く思った事を。
★感動とか圧倒とか嫌悪とか、それこそ何でもいいんだけど、強く残るものがなく、とにかく「収まりの悪い後味」で、嫌悪ですらない。そういう強い感情に結び着くのに至らず、中途半端に終わってしまったと思いました。技術的な面での感動はあった。でも「作品」に対する情動がなかった。

★とりあえずはかい摘んだあらすじを。
★クリスというアメリカ兵が、ベトナム戦争下でベトナム女性・キムと恋に落ちるが、二人でアメリカへ帰国する決意もむなしく、結局はクリスのみが帰国し、キムはベトナムでつらい生活を続ける。その後クリスはアメリカでエレンという女性と結婚をするが、キムが自分との間に出来た子と共にバンコクで生きている事を知り、バンコクへ行く事を決意する。キムはせめて子供の幸せの為にと、子供を引き取る事を望むが、クリスは決断出来ずに苦しむ。そして遂にキムは自殺をし、子供をクリスとエレンに託し、終演。

★ちょっとクリスに否定的なあらすじになってしまった…。決してクリスは身勝手という訳ではないのですが、人間として仕方のない選択によってそういう結果となった哀れな人なんですけど。ベトナム戦争下でのアメリカ兵個人を責めるのは褒めた事ではありません。かといって「哀れ」で済ます問題じゃあ、決してない。この作品の主題としてキムの息子のような「戦争孤児」を産んだ歴史からの反省をしなきゃいかんのですが、いかんせん、反省を促す描写が少ないのがいかん。そういった意味で、「なんとも収まりの悪い後味」というか。正直「ブイ・ドイ」の演出は押しつけがましく思えてしまった。ああいうのは反省を押し付けるのではなくて、内から反省を抱かせるべきでは。
★なんというか「ベトナム戦争」の残した人道的に許されない人間の負の部分を見せつけられた後味の悪さとも違って、負に対する嫌悪まで辿り着かない半端さがどうもやるせないというか。
★クリスの主眼に立って見ると「なんか悪い事しちゃったね、ごめんごめん」みたいな「一見反省しているように見える」程度の印象なんですよ。反省とか教訓とかがあまり感じられずに、この作品で悲劇を描きたかったのか歴史の負の部分を描きたかったのか、どうも半端な感じがしてしまいました。正直、あんなに高く評価されている理由がわからん。
★ミュージカルとしての技術面での質の高さはピカイチです。舞台装置とか役者の演技とか、もうすごくいい。だけど、それだけなんですよね。

★役者はすごく良かったです。キム役の玲奈ちゃん、始めて見ましたけど、演技も歌もすごくいい。あれだけのメンバーの中で、見劣りしないどころかかなりの好演。おまけにカーテンコールでの無邪気な可愛さに、おじちゃんキュンとしちゃったよ(笑)
★市村さんは、流石! の一言。まさにクセのあるエンジニアがぴったりでした。歌、演技もさることながら、ものすごくキレのあるダンス。見ごたえあります。
★クリス役のサカケンも良かったな〜。すごく繊細なクリスに合ってました。玲奈ちゃんともハーモニーも完璧、美しかったし、感動したよ! それにキムとの結婚式でのお祈りのシーンの戸惑う感じがうまい! 好青年っぷりがよく表現されていました。いかにも生娘に溺れる青年っぽかったですよ(笑)
★岡さんはもう、サイコーでした! ヒゲ岡最高です! あの麗しい歌声、低音の色気に酔いしれつつスタイルの良さにも脱帽。やっぱり岡さん大好きだ!
★トゥイ役の泉見さんも良かったよ〜〜。レミのマリウス役とは一転、権力を盾に想い人に迫る強引な青年役がハマってました。キムの子供の存在を知ってうちひしがれる表情の演技がたまらなかったです。
★高橋由美子ちゃんも、期待を裏切らない出来でした。でも「エレン」自体がちょっと物分かりが良すぎる感じがして、由美子ちゃんが勿体無い気がしました。レミのファンティーヌ役の方が、良さが全開に出てる気がしますな。

★他にも良い点はすごく沢山あったのですが、長くなりすぎるので、ここで終わりにします。ともかく技術的な良い点と、ストーリーの消化不良ゆえの良くない点との差が大きく開いた感じが否めない作品だったように思えてしまいました。
★それにしてもめちゃくちゃ感想長くて済みません。読みづらいですね。トホホ。
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[128]>>>> 2004/8/30

コミティア
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★昨日は元気にサークル参加してきました〜〜! つうかシティーとワンフェスが同日ってすげえな。全てハシゴした人っていらっしゃるものなのだろうか? 私はコミティアにしかおりませんでしたが。ワンフェス行きたかったな〜。でもちょっと気軽に行けるイベントじゃないよな…。人の数が…。そしてどうせお目当ての方の作品はとっとと売り切れちゃうんだよ…。あ〜欲しかったな〜(何が)でも最近はフィギュア製作なんてとんとしてないから、道具ほこり被ってるよ。もう腕も落ちてるだろうし、ダメだな…。とりあえず次回のホビージャパンは買わないと…(笑)
(なんとオレ様ホビージャパンの読者投稿コーナーに掲載された事あるんだぜ! いえ〜!)

★おっと話が反れました。
★昨日、来て下さった方、本当にありがとうございます。結局新刊なくてごめんなさい。次回こそは〜〜。今後の目標は「イベント毎に新刊を出す!」だ! …まあコミケ合わせはともかく、コミティア合わせだとペラい本になるのは確実ですが…。とほほ。

★つうか。今回相方がりんごの国に帰省中だったので、ぬわんとワタクシの心の師匠様に売り子に来て頂いてしまいました。ぎゃ! 私はなんつー大それた事を! あああありがとうございました、星さん。お疲れさまです。お仕事つまっていて超大変な時期なのにありがとうございました。沢山お話出来て楽しかったです。色々御相談にも乗って頂きありがとうございます。つうかお宝ありがとうございます! か〜〜〜〜〜〜レアレアレア。超レアなもの頂いちゃったよ、げへへへ。あ〜私は超幸せものだべ〜〜〜。本当にありがとうございました!

★それからM尾さん、久し振りに御会い出来て本当に嬉しかったです。会えなくて相方が本当に残念がってました。次回イベントでまた御会いしましょうね〜。
★I.Q.の二人もお疲れさま。原画展は楽しかったか〜。つうかカオル。「私たち可愛い子とお茶してるんだよ〜」って何だ! そして「え〜、いいな〜」と返す私もなんだ(笑)

★それから、今回既刊の2種が完売致しました。夏でも1種完売する事が出来まして、本当にありがとうございます。私みないなまだまだ力不足な書き手の本でもわざわざ買って読んで下さる方がいらっしゃるかと思うと、本当に本当に嬉しいです。これからもどうぞ宜しくお願い致します。頑張ります。
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[127]>>>> 2004/8/28

し、新刊…
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★済みません。新刊が出ません。てへ。
★てへ、じゃねえ。ちょっと新境地を開拓しようと色々水面下で動いてたら、同人まで手が回りませんでした。げふう。ごめんなさい。なるべく何か出したかったんですが…。でも秋のコミティアには何か出せそうです(ホントか?)
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[126]>>>> 2004/8/21

済みません
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★えっと、TOPでも申し上げていますが、当サイトで設置したメッセージフォームですが、こちらの設定ミスで、完全なデータが送信出来ずに、壊れたデータファイルが送信され、こちらで内容が全く読めない状態にありました。それに気づくのが遅くなり、送って頂いた方にレスをする事も出来ず、申し訳ありませんでした。
★送って頂いた方はお手数ですが、もう一度お送り下さると嬉しいです。大変済みませんでした。
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[125]>>>> 2004/8/17

コミケ66帰還!
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★ぎゃ〜す。ただいま帰りました! …ってホントは今じゃないけど。帰宅したのは16日深夜で、日記など書けずに爆睡してしまいました。
★んで今朝からISDNからADSLへ移行するんで、ルーターの設定をし直してました。それがえらく時間がかかってイライラゲンナリしてしまいましたよ。とほほ。

★何はともあれ無事にコミケが終わりました〜〜! いや〜〜今回も強行軍でした。初日、二日と一般参加で朝っぱらから入場の行列に並び、三日目はサークル参加。正直眠かったです(笑)コミケは何にせよ朝早いから〜。
★ちなみに。初日、二日目は、相方、私でそれぞれ本命(?)のパロ同人を買う為に、売り切れなんて事がないようにと朝っぱらから入場待機列に…。駅に着いた時間によって、並ぶ距離、ルートが違うので、新たな発見をしてそれはそれで面白かったけど、何せ暑かった! そして熱かった!(笑) いや〜何にせよパロはいい!(笑)自分オリジナル書いてるくせにね〜〜(笑)
★つうか、初めて入場待機で駐車場の広大なスペースに並んでみました。アレきつい。きついよね。座ってるのが基本だから体勢がキツイ。暑さがキツイ。…まあ貴重な体験しましたよ。オタクやってるからには一度くらい腰据えて並ばないとね(笑)

★まあパロはさておき。
★ウチのスペースに本を買いに来て下さった方々、本当にありがとうございました!
★今回の新刊は前後編に別れてしまって、後編が出るのは、受かれば冬コミです。もし冬コミが落選してしまったら、その付近のコミティアにて発行するつもりです。
★あ〜それにしても今回の新刊は随分と少年漫画チックなノリノリになってしまいました。なんだか読み返してみるとちょっとヒネリが足りなかったかな、とか思います。描く前に気づけよ…。だって〜。
★それからちょっとクリーチャーが……ビジュアルが陳腐過ぎだ……。がっくり。もっと画力が欲しいです。画力とそしてセンス! 欲を言えば寺田克也とかマイク・ミニョーラみたいな! 欲出しすぎ!(笑)あ〜〜〜センスが欲しい〜〜。

★それにしても、自分はやっぱり日本テイストなモノが好きだな〜と実感。今回テーマは狛犬だし(笑)ただ完全な「和」ではなく、自分なりのアレンジを加えた「和」が描きたいんです。服であったり言葉であったり。
★特に言葉は好きですね、「日本語」は。日本語は響き自体も奇麗だし、文字体自体も豊富。漢字、カタカナ、ひらがな。組み合わせも自由だし、英語と取り混ぜたってカッコイイ。そういう言葉遊びは今後もいろいろやっていきたいですね。
★今回の呪文みたいな言葉は神道系から色々寄せ集めてアレンジしたり、そのまま引用したりしてます。

★さてさて、後編はメロドラマになる予定(笑)半分冗談で半分本気です(笑)

★それから売り子してくれたカオルちん、どうもありがとう〜〜。ピロキもありがとうです。二人がいてくれてとてもとても助かりました〜。これからも友情よろしく(笑)
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