正式名称が「帝国戦争博物館」なので軍用機の展示が主ですが、英国が生んだ民間機の展示もあります。
ここでは民間機(別項で扱ったコンコルドを除く)に限ってご紹介いたします。
世界初のジェット旅客機 デハヴィランド DH106 コメット |
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展示されているのは最終型である、コメット4。 ダン・エアで80年代初頭まで飛行していました。 |
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垂直尾翼の拡大です。 コンパスと吹流しのマークが雰囲気を醸し出しています。レジと一緒にお楽しみ下さい。 |
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4型の特徴である、前翼に突き出したピニオン・タンク。2型にまであった整流板の代役も果たします。 | |
前方から望む。大き過ぎてフレームに入りきらない。 エアインテークの形状が面白い。訪問した時は、機体の整備が行われていた。 |
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エンジンを垣間見る。 | |
操縦席の窓枠がかなり厚い。亀裂発生を防ぐためなのかも知れない。 | |
傍らに置いてあった模型。操縦室と客室が見えるようになっている。 こちらはBOAC塗装。レジは何とG-BOACとなっていた。 |
ターボプロップの傑作機 |
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ブリストル・ブリタニア312 G-AOVT モナーク航空塗装 |
ヴィッカース・ヴァイカウント G-ALWF 英国欧州航空(BEA)塗装 |
今も現役! レシプロ・複葉機 デハヴィランド DH89A ドラゴン・ラピード |
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遊覧飛行に提供されています。 地上で響かすレシプロ特有の排気音は、非常に印象的です。 左 G-AKIF |
双発短中距離機 BAC111 (G-AVMU) |
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英国機の中のベストセラー。 低い機体は、地上でのハンドリングの便を図った設計です。 |
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DC-9との見分け方は、エンジンが窓の線より下にあること。 翼に付いた大きな整流板は、60年代までに進空した英国ジェット旅客機の特徴です。 |
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タラップを見ると、その低さが分かる。 |
三発短中距離機 BAe トライデント2E (G-AVFB) |
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B727に先駆けて、三発リア・マウント方式を採択した機体です。 | |
この2E型では、世界で初めて完全自動着陸装置が搭載されました。 英国の先取性を象徴する機体と言えましょう。 |
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この2E型の胴体を延長したのが、3B型。離陸重量が増加したため、方向舵の下に離陸専用補助エンジンを搭載しました。 写真のようにこの2E型にも同様の「ふくらみ」がありますが、これはAPUだと推測します。 |
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中央のエアインテークが、「おむすび」型になっています。その上にはAPU用と思われる(あるいは空調用か)、小さなエアインテークがあります。 翼には、例によって大きな整流板があります。 |
四発長距離機 ヴィッカース スーパーVC-10 (G-ASGC) |
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(旧)植民地路線を想定して、高温の高地で離着陸できるように設計されました。 その結果は、「高性能なれど売れない」機体に終わってしまいました。 英空軍が兵員やVIPの輸送に今も使っているほか、空中給油機に改装された機体も現役です。 |
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BOAC塗装が嬉しい。 ご覧のとおり、イリューシン62の原型と囁かれる機体です。 |
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翼には、またも大きな整流板がついています。 | |
尾翼に描かれているのが、「スピード・バード」です。 社名が変った今でも、英国航空のコールサインとして使われ続けています。 |