フォトアルバム

2003.08.13.    ダクスフォード博物館

 

正式名称が「帝国戦争博物館」なので軍用機の展示が主ですが、英国が生んだ民間機の展示もあります。
ここでは民間機(別項で扱ったコンコルドを除く)に限ってご紹介いたします。

 

世界初のジェット旅客機  デハヴィランド DH106 コメット

展示されているのは最終型である、コメット4。

ダン・エアで80年代初頭まで飛行していました。

垂直尾翼の拡大です。

コンパスと吹流しのマークが雰囲気を醸し出しています。レジと一緒にお楽しみ下さい。

4型の特徴である、前翼に突き出したピニオン・タンク。2型にまであった整流板の代役も果たします。
前方から望む。大き過ぎてフレームに入りきらない。

エアインテークの形状が面白い。訪問した時は、機体の整備が行われていた。

エンジンを垣間見る。
操縦席の窓枠がかなり厚い。亀裂発生を防ぐためなのかも知れない。
傍らに置いてあった模型。操縦室と客室が見えるようになっている。

こちらはBOAC塗装。レジは何とG-BOACとなっていた。

 

ターボプロップの傑作機

ブリストル・ブリタニア312 G-AOVT

モナーク航空塗装

ヴィッカース・ヴァイカウント G-ALWF

英国欧州航空(BEA)塗装

 

今も現役!  レシプロ・複葉機 デハヴィランド DH89A ドラゴン・ラピード

遊覧飛行に提供されています。

地上で響かすレシプロ特有の排気音は、非常に印象的です。

左 G-AKIF
右 HG691(空軍塗装)

 

双発短中距離機  BAC111 (G-AVMU)

英国機の中のベストセラー。

低い機体は、地上でのハンドリングの便を図った設計です。

DC-9との見分け方は、エンジンが窓の線より下にあること。

翼に付いた大きな整流板は、60年代までに進空した英国ジェット旅客機の特徴です。

タラップを見ると、その低さが分かる。

 

三発短中距離機 BAe トライデント2E (G-AVFB)

B727に先駆けて、三発リア・マウント方式を採択した機体です。
この2E型では、世界で初めて完全自動着陸装置が搭載されました。

英国の先取性を象徴する機体と言えましょう。

この2E型の胴体を延長したのが、3B型。離陸重量が増加したため、方向舵の下に離陸専用補助エンジンを搭載しました。

写真のようにこの2E型にも同様の「ふくらみ」がありますが、これはAPUだと推測します。

中央のエアインテークが、「おむすび」型になっています。その上にはAPU用と思われる(あるいは空調用か)、小さなエアインテークがあります。

翼には、例によって大きな整流板があります。

 

四発長距離機  ヴィッカース スーパーVC-10 (G-ASGC)

(旧)植民地路線を想定して、高温の高地で離着陸できるように設計されました。

その結果は、「高性能なれど売れない」機体に終わってしまいました。

英空軍が兵員やVIPの輸送に今も使っているほか、空中給油機に改装された機体も現役です。

BOAC塗装が嬉しい。

ご覧のとおり、イリューシン62の原型と囁かれる機体です。

翼には、またも大きな整流板がついています。
尾翼に描かれているのが、「スピード・バード」です。

社名が変った今でも、英国航空のコールサインとして使われ続けています。

 

トップへ    「フォトアルバム 目次」へ