機上の空論

アエロフロート   市内キオスク

 

 旧ソ連の都市ではいたる所にキオスクがあり、新聞やちょっとした飲食物等を売っていました。ちょっとしたコンビニ感覚です。キオスクではまた、観光地の土産物屋のように絵葉書や記念バッジも売られていました。バッジの類は人気が高く、観光名所をデザインしたものだけではなく、共産党大会の記念のものや勲章を模ったもの等、政治宣伝を意図したものもありました。

 右はキオスクで見つけた「ソヴィエト連邦民間航空」シリーズのバッジです。上から各段左右の順に、Il-62M、Tu-134、An-22、Yak-40、Tu-154、Mi-1です。一箇所でまとめて購入したのではなく、彼方此方覗いて見つけては購入しました。四角いものは1個20コペイカ、丸いものは15コペイカで、当時の公定レートでは1ルーブル(1ルーブル=100コペイカ)が240円位だったので、1個50円ほどです。

 キオスクでは、煙草も売られており、左はブルガリア製の”Tu-134“という銘柄です。「アエロフロート提供」などと、何故か全て英語で書かれています。(そういえば、日本の煙草でもほとんど英語ですね。)さすが提供元というだけあって、記章がしっかり入っています。これでは失速してしまうという位機首を上げた絵も面白いものです。味はかなりきつく、あまりお勧めできません。1989〜90年に掛けて、ポーランド、ハンガリー、チェコスロバキア、東ドイツを訪れたときにこれらの国の航空会社をデザインしたものがあるかと探してみましたが、見つかりませんでした。ちょうど社会主義体制が崩れる前後なので、無くなってしまったのか、初めからないのかはわかりませんが・・・本家のブルガリアにはバルカン航空のデザインのものがあるのかなとも思っていますが、未だ確かめに行っていません。何かご存知の方は御一報下さい。

 外に、”Styuvardessa”(スチュワーデス)という銘柄もありました。同じくブルガリア製のきつい煙草ですが、箱のデザインは面白くなかったので捨ててしまいました。とっておけば、ご紹介できたのにと後悔しています。

 

機上の空論 目次へ