-少し前のイクちゃん-
5月27日(月)
オトーサンの会社からの「帰るコール」がなかなか来ない。
「遅いねえー」と言ってると、いつもより30分ほど遅く電話が来た。
1時間後、オトーサンおうちに到着、おまちかね、ご飯にビール!!
がぎょ、っと冷凍室を開けるオトーサン。
「ちょっと冷えが足りないかも。」
と、ビール当番のイクちゃん。
「・・・あれ?ビールない。」
「えええ!?入れたよー!」
でも探しても見あたらない。
イクちゃん、ビール冷やし忘れ、入れたつもりでいたらしい。
おかずはテーブルに並び、セット完了だ。
「ヨリちゃん、お願い、ビール買ってきて!!」
・・・今日は呑まないのに。
ヨーグルトとおかしも買ってきちゃった。
5月25日(土)
地元で人間ドックを受け、東京に戻ってきたイクちゃん。
バリウムを飲んだということで下剤をもらい飲んだ、というようなところから、
「出す」という話へ。
イクちゃんは胃腸が強くないほうで、出ない方ではなくて出過ぎてしまう方。
「お母さんね、考えたんだけど、冷たい水とか冷たい牛乳とか飲むと、すぐ、一発で来ちゃう方じゃない?」
うん、そうだね。
「不思議なんだけど、なんでビールは大丈夫なんだろう?しかもキンキンに、凍る一歩手前くらいが好きなのに。」
・・・一瞬、真剣に納得してしまい、ギャグで返す言葉も見つからない。
何故今まで気付かなかったんだろう。
何故ビールは大丈夫なんだろう。
5月20日(月)
東京駅の近くの大丸まで、ミロ展を観に行ったようだ。
イクちゃんのおねーさんと一緒に皇居のあたりをぐるーっと歩いたりして、へとへとになっている。
ミロ展のチケットは、どんなもんか知らないで新聞屋にもらったもの。
とにかく全然わけわかんなかったようで、疲れも一層。
「ピカソみたいだったよー。」
ちょっと違うと思うけど、まあ似てると言えば似てる。
今までオットと見てきたような、油絵・宗教画とは違うことは確かだ。
5月15日(水)
ばあちゃんと一緒に住んでるおじさんから電話が来た。
ベッドにいることが多くなったおばあちゃんに子機で話させようとおじさんが頑張ったが、
子機の音は悪いし、耳が聞こえづらくなっているから、イクちゃんが何度も何度も
「もしもし!!??おばあちゃん!!??もしもし!!??おばあちゃん!!??」
を繰り返す。
狭い社宅の中をイクちゃんの大きな声が響く。
電話の向こうでおばあちゃんは「聞こえない、聞こえない」と言っているようで、
それに対して
「聞こえなくてもいいから、おばあちゃん何かしゃべって!!」
とむちゃくちゃ言ってる。おばあちゃんの話が聞きたいイクちゃん。
そして突然、会話が始まった。おじさんが、子機をスピーカーにしたみたいで、
イクちゃんの声がばーちゃんに聞こえたようだ。
ダイニングテーブルに座ったムスメとオットには電話をしているイクちゃんの顔は見えないが、
大きな声を出しながら「うるうるしてんな」という声が聞こえる。
マザコンイクちゃんなのだ。
5月11日(土)
先日放送された「奇跡の詩人」というNスペにこだわるイクちゃん。
週刊新潮にまで手を伸ばす。
「ルナくん」という11才の脳障害を持った少年が、お母さんとのコミュニケーションによって
言葉を紡ぎ、それに大いに感動する人がいる、という。
イクちゃんは「あのお母さんが怪しい」というところがどーしても気になってしかたがないようだ。
4月21日(日)
夫と泊まりで筍掘り。
夫の友達夫婦らと掘るようだが、空模様は雨。
多めに下着を持っていったり、靴はどう、上着はどう、と朝から大騒ぎ。
先週、唸るほどの山城の筍を食べたあとだけに、成果自体には期待してないようだし、
広島にいる夫のアニから夜には筍が届く予定だし、筍大好きなイクちゃんだが筍自体には魅力を感じていないのでは。
「来年は食べられないのかなー」
これだけ筍づいている年もなかろう、腹一杯食べておけ、という神の思し召し?
4月15日(月)
2日続けて眼科に行くムスメをかなり心配しているようだ。
「今日、何してたの?」
と訊くと、
「一人で家の中にいるといろいろ考えちゃうから、えいや、って外に出た。
銀行と、郵便局。郵便局、2回も行っちゃった。
戻ってきたら2時半で、それから絵手紙描いてた。
だから、家の中お掃除するヒマなかったのよねえ〜」
そうですね、確かにお掃除はされてませんよね。
4月11日(木)
今日から、弁当作りの生活、スタート!
昨日の晩、「明日からお弁当なら、ちゃんとお願いしなさいよ!」と注意された。
何度も確かめて炊飯器のタイマーをセットしたおかげで、今朝ごはんはちゃんと炊かれている。
ムスメ、家を出る時間になり「お弁当は?」と訊くと、
「あああ〜!!忘れてた!」
おかずを作ることをすっかり忘れて、ご飯だけが悲しく炊きあがっている。
どうものんびりしていると思ったら・・・。
そして夜、本宅へでかけたイクちゃんから謎の電話。
「・・・もしもし・・・もしもし・・・」
と、やけに小さな声で繰り返す。後ろから、末ムスメの異様な叫びが聞こえる。
「う、わ、ああー」
いうイクちゃんの声とともに、電話がぶちっと切れる。
あっちからかけてきたので、またかけ直してくるだろうと待っていても全然かかってこないので、
こちらからかけ直す。すぐには出ず、8回ほど鳴らす。
さっきの謎の電話より、はっきりとした声で聞こえる。
謎の電話は、末ムスメのけーたいからで、仕事で疲れて居眠りしている末ムスメに内緒で
けーたいからかけてみたらしい。しかしそこで末ムスメは目を覚まし、
「!!!なにやってんの!」
ってかんじで切られたらしい。40円だったそうだ。
4月10日(水)
絵手紙教室に出かける。
月に一度の絵手紙教室のために、3ヶ月くらい前から「道具を持っていくお稽古バッグが欲しい!」と言っていて、
先日やっと購入したバッグでの、初お稽古。
「輪切りの野菜か果物なんだけど、何がいいかなあ〜?
お父さんは、ダイコン、だって・・・。」真っ白じゃん。
行きしな、グレープフルーツと空豆を買って行ったようで、絵手紙には、檸檬のように黄色いグレープフルーツと
いんげんのようにスマートな空豆とその皮。
「ヨリちゃん、どっちがいい!?」
と訊かれるが、今日の絵手紙は絵に迫力がない。
「・・・」
答えあぐねていると、
「・・・どっちもダメなのね・・・。いいのよ・・・」
と、少々落ち込む。
「お母さんとしては、グレープフルーツなんだけどな・・・」
4月9日(火)
イクちゃんとの(再)生活が2年目に入った今日この頃。
イクちゃんが日本ではないところで生活することが決まった。
と言っても、今日明日、というわけではない。まだ半年くらい先の話。
というわけで、この観察日記、お休み期間が長かったが、エンディングへ向けて
繁く記録しておかなくてはならないだろう。
ここ最近海外生活についての話題の出ない日はない。
客観的に見て、イクちゃんには日本より海外の方が合っているのではないだろうか。
英語の全然できないイクちゃん。あっちに行ってしまえばなんとかなるだろう。
しかし問題はやはり、入国審査を一人で乗り切れるかどうか、だ。
HOMEへ
| | | | | | | | | |