ときどき日記 2
10月24日(水)
大リーグの事ばかり、書いていましたが、「マリナーズ」も負けてしまった事だし、
今日は、ピアノの話を。
ピアニストは(普通は)自分の楽器を持ち運び出来ないので、
毎日、現場対応という事になります。
自分では、とても買えない様な、素晴しい楽器を弾ける日もあれば、
もう泣きたくなる様な楽器に、あたってしまう日もある訳です。
対応は、人により様々だと思いますが(気に入らない楽器は弾かないとか)、
私の場合は、演奏内容や演奏法を、変えたりしています。
そこに、いろいろと苦労があり、楽しみもあるのですが…。
25年以上使い、弾きつぶれていたピアノを、ついに、新品に買い替えてくれたお店がありました。
やっと、自分の思う様に演奏できるようになり、気分よく弾いていたら、
「うまくなったね。」と何人もに、言われました。
という事は、今までは楽器のせいで、思う様に弾けなかったとは、思われてなかった訳で、
とてもカナシクなりました。
楽器の違いという事で面白いのがあります。
Hank Jones
の 「This Is Ragtime NOW!」というアルバムです。
全曲、ラグタイムを演奏しているのですが、
A面をアップライト・ピアノ、B面をグランド・ピアノで演奏しています。
それぞれの持ち味を生かしています。
20年以上前の録音で、今、手に入るかわかりませんが、
とても良いアルバムなのでチャンスがあれば、聞いて下さい。
10月20日(土)
「マリナーズ」がまた負けて、くやしい思いをしていた昨日の昼下がり、
電話が鳴ったので、とってみたら、カリフォルニアに住んでいるバンジョー奏者のチャーリー田川さんでした。
(チャーリーさんの事は、You
See Me というページに書いたので、興味のある方は、ぜひ読んで下さい。)
「野球、見てましたか?」と言ったら、大アタリで、
「イチロー、敬遠なんてすごいね」など、盛り上がってしまいました。
チャーリーさん、今年も11月には日本に里帰りするという事で、
また、ライブで共演出来そうなので、楽しみです。
久し振りに、いろいろとオシャベリしたのですが、
ピアニストの Pete Clute が、最近亡くなったという悲しい知らせもありました。
Pete Clute
といっても、知っている人は、少ないと思いますが、
Turk Murphy
のバンドなどサンフランシスコで活躍した、ストライド・ピアノの名手です。
私は、1999年に、「サクラメント・ジャズ・フェスティバル」で
Carl Lunsford(Banjo)とのステージを聞いたのですが、二人の息がぴったりあった素晴しいものでした。
「バンジョーの Carl はどうするんだろうね。」とチャーリーさんも心配していましたが、
最高のコンビネーションだったので、残念です。
10月19日(金)
また大リーグの話で恐縮ですが…。
(今も「マリナーズ」と「ヤンキース」の試合を見ながら書いているので、つい。)
先月のあの悲惨な出来事以来、ゲームの途中などで、「God Bless
America」という曲が、歌われていますね。
とてもいい曲で大好きなのですが、
大ヒット曲「White Christmas」と同じ、 Irving
Berlin が作者です。
Irving Berlin
は、とても長生きした人で、
確か彼の「百歳のバースデイ・パーティ」のビデオというのを見た記憶があります。
1888年生まれのロシア移民、という事なので、当然もう亡くなっているのですが、
他にも「Alexandar`s Ragtime Band」「Blue
Skies」「Cheek To Cheek」など、
長い人生でたくさんの名曲を作りました。
スゴイ事ですね。
それから、(事件と関係なく)7回に歌われる
「Take Me Out to the Ball Game」もいい曲ですね。
― Jack Norworth と Albert von Tilzer という人が1908年に作ったと資料にあります。―
先日、初めてリクエストが来て、(譜面もないので)思い出しながら演奏しましたが、
なんか、うれしかったです。
10月18日(木)
大リーグ「マリナーズ」、がんばってますね。
朝早いオン・エアですが、つい見ちゃったりします。
「大リーグ」というと、とても感激した事があります。
1995年6月、「にっぽん丸」の「カリブ・アラスカ・クルーズ」に途中から参加するため
私はサン・フランシスコにいました。
そこで、最初から乗船していたバンドのメンバーと合流、ふと見つけた「ピアノ・バー」に入りました。
盲目のピアニストの演奏を聞いたのですが、(とても良かったです。)
休憩に入ると、テレビのスイッチが入れられ、「ドジャース」と「ジャイアンツ」の試合が…。
なにげに見ていた私たちですが、なんと野茂が投げているではありませんか。
しかも、その日は、大リーグ初の完投試合だったのです。
もうみんな興奮してしまいました。
しかし、まわりに目をやると、
負けた「ジャイアンツ」の地元、サン・フランシスコのこの店は、明らかに盛り下がっており、
「喜んでいるアヤシイ日本人たち」は、浮いてしまっていたのでした。
一瞬ひるんだ私たちですが、声をひそめて、ムチャクチャ盛り上がりました。
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