2012〜2019年、その他ミュージカル&演劇


2019年9月15日(日)リトル・ウーマン(若草物語)

9月13日(金)に日比谷のシアタークリエにて『リトルウーマン』を観ました。
シアタークリエは東京宝塚劇場の真向いにある小さな劇場です。久々に東京宝塚劇場前の賑わいを見て、通い詰めた日々を懐かしく思い出しました。

誰もが知っている世界名作『若草物語』(リトル・ウーマン)をミュージカル化した4人姉妹の物語です。

1863年のアメリカ、ニューヨークやマサチューセッツ州、コンコードが舞台になっています。
父親が長期出張中に起こる様々な出来事を個性豊かな4姉妹が母親ときずなを深めながら、乗り越えて成長していくありさまが描かれています。

出演者は朝香まなとさん、彩乃かなみさん、井上小百合さん、下村実生さん、林翔太さん、宮原浩暢さん、川久保拓司さん、久野綾希子さん、村井國夫さん、香寿たつきさんです。
次女役の朝香さん、長女役の彩乃さん、母役の香寿さんの3人は元宝塚トップ生です。

主役ジョーを演じる朝香まなとさんは宝塚時代に男役トップスタ−として最近活躍されていました。私は今回初めて、朝香さんの舞台を観せていただきました。背高のっぽでハッとするような大きな目、ハキハキとした台詞、キビキビした動作など、やはり元男役さんだなぁと思いました。
「リトル・ウーマン」での役柄も男勝りなジョーですからピッタリです。手足が長くてとてもサバサバしていますよ。姉妹思いの優しい所もあるんですけどね。

一方、長女メグ役の彩乃かなみさんは宝塚在団中の舞台を、昔、幾度か拝見した事があります。トップ娘役で、明るく可愛らしいお顔立ちと美声が私は大好きでした。今ものびやかな美しい歌声と雰囲気は以前と変わりなく、メグはピッタリの役柄で春の日差しのような暖かさが伝わりました。ダンスも指先がしなやかで基本が出来ている人だなぁと思いました。

母親役の香寿たつきさんを私は宝塚在団中も卒業後の舞台も何度か観ています。歌は勿論の事、演技力もあるベテランさんです。この役も自然体で難なく熟しているように見えました。

他にベス役の井上さんは乃木坂46所属なんですね。ベスは身体が弱く病気で死んでしまいますが、可愛らしく賢い3女です。歌声がよく伸びて上手いなと思いました。村井國夫さんとのピアノ連弾が何とも微笑ましくとても良かったです。

4女エイミー役の井上小百合さんはフェアリーズと言うダンス&ボーカルグループに属していらっしゃいます。
エイミーは快活で少しわがままな子、ちゃっかりボーイフレンドを見つけて結婚するんですね。現代っ子ぽいです。

限られた時間のミュージカルですから原作本を読んでいないと細かな部分は解りませんが、何となく華やかで楽しい舞台です。




2019年9月3日(火)石川禅5thソロコンサート

続いて翌日9月3日(火)は石川禅ソロコンサートでした。今年も読売新聞の小さな囲い記事で見つけたのです。
今回は読売新聞本社の読売ホールで行われました。


夜の部ですから新宿で早夕食を済ませて行く事にしました。ルミネのつばめグリルでプレミアムハンバークを頂きました。
これがとっても美味しかったのです。肉の旨味が非常に良く、添え物の厚みあるピーマン、ぼってりとした茄子をまるごと一個、ジャガイモと玉ねぎも付いています。
トマトも付けてもらい、濃いコーヒーと何とも贅沢なご馳走です。美味でご飯以外は完食しました。

さて、「いざ行かん!」夜公演はやはり気合を入れないとね(笑)。それに大手町の読売ホールは初めてでちょっと緊張します。
余裕たっぷりに読売新聞本社に到着。時間が有り過ぎるので隣の大手町ビルでうろうろしました
紀伊国屋書店もありましたが、思いのほか事務所ばかりです。洋品店などはなく、行き慣れた日比谷界隈とは違うんですね。

日が暮れて、読売本社に入りました。1階のロビーはガードマンが物々しく見張っていて、何となく厳しいものがありましたが、ロビーで少し待ってから、3階に上がりました。
開場18時、4階からホールに入ると、新鮮な樹の匂いが鼻をかすめ、広い空間は500人は入るかな?と言う位に客席が広がっています。椅子はしっかりとしていて頭ももたれられて、座り心地が良いです。音響効果も良く、さすが読売新聞社だなと思いました。
開演になると、バンドメンバーが5人現れ、音の調整を始めました。まもなく禅さんの登場です。ブルーグレーの背広上下に(上着には目立たないほどの格子が入っていたように思います)水色のチョッキ。ピシッと着こなしています。

1番は『スカーレット・ピンパーネル』から(炎の中へ)柚希礼音さんが宝塚在団中に出演した作品の中からで聞き覚えがある歌です。
MCが入ってご挨拶の後、2番目は『ロミオとジュリエット』から(どうやって伝えよう)です。これも礼音さんが在団中に出ていた作品でメンボーリオの歌です。これを聞くと当時の舞台が思い出されて胸が詰まります。仲良しの友達マーキシオが死んでしまって悲しむ歌なんですよね。
3番目は『レベッカ』から(レベッカ)。この舞台を私は観ていないので歌も初めて聞きました。

禅さんは装いも新たにTシャツと白いズボンとカーディガン姿に変わって、4番目はポップスメドレーです。メリハリがあってどれもお上手でしたよ。
5番目は『かもめはかもめ』研ナオコさんが歌っていた歌ではないでしょうか?禅さんはとても丁寧に心を込めて歌いました。切ない歌なんですね。感動的でした。

そして、6番目は『レ・ミゼラブル』から(オン・マイ・オウン)です。大好きな歌で島田歌穂さんが舞台上で歌うとハラハラ泣ける歌です。名曲です。この日は禅さんが歌ってくれて嬉しいです。
7番目は『レ・ミゼラブル』からカフェソングです。これは禅さんがレ・ミゼの舞台上でマリウスとして歌った悲しい歌です。これを聞く為に私は今日のコンサートに来たと言っても過言でありません。
禅さんは歌いなれた感じで流暢に丁寧に歌いました。さすが上手いです。

8番目は『ジキル・ハイド』から3曲(新たな生活、ルーシーの死、対決)を歌いました。この舞台を私は一度も観ていないので初めて聴きましたが、禅さんの力強い歌声は素晴らしかったです。
11番目、12番目はアニメソングです。昔、禅さんはアニメソングを吹き替えで歌っていました。『美女と野獣』から(愛せぬならば)。『リトルマーメイド』から(パート・オブ・ユアー・ワールド)です。何でも来いの禅さんですね。
終曲13番目は『笑う男』から(目を開いて)私はこの舞台を観ていませんが、低音で迫力満点で本当に凄かったです。

その後はアンコールを2曲。『レ・ミゼラブル』から(星よ)です。前回も歌ってくれましたね。主人公ジャンバルジャンと対決する刑事さんの歌です。「君には負けた」と言って、星に向かって歌い、川に身を投じる歌です。
何とも感動的な歌で、禅さんを始め過去にいろいろな方が歌っていました。懐かしい名曲ですね。
もう一曲は秋にちなんだ歌井上陽水さんの少年の歌でした。
禅さんは高音が際立つ歌い手で、細かな感情を表現する歌がとてもお得意です。

昨年と今年、2回も禅さんのコンサートに行けて本当に良かったです。聞きたかった歌も充分聞けました。
昼の部があればもっといいですけどね。
帰りは大手町駅まで地下を延々と歩いて丸の内線、京王線と乗り換えて午後10時頃帰宅しました。



2019年春、GW、明治座公演

そよ風が心地よい令和元年5月、皆様、GWはいかがお過ごしでしたでしょうか?
実は私、GWに入る直前から風邪を引きまして、風邪症状が普通並に重く、結局はダラダラと、寝たり起きたりと過ごしてしまいました。まぁ、熱は平熱でも気持ち高め程度だったことと、食慾は普通にあった事で、ゆっくりと治っていったかなと言う所です。
お医者がずっと休みだったし、自分の力で治すしかなかったことがちょっときつかったですね。高齢になると治りも遅くなったなとつくづく思いました。
さてさて、GWが明けて、体操教室からボチボチ始め、絵画教室も行きました。

そして、5月10日(金)は待ちに待った明治座公演『細雪』でした。今回は一路真輝さんが4人姉妹中の次女に出演されるのを楽しみにしていました。
他に3女4女と宝塚出身の瀬奈じゅん、水夏希さんで、長女は浅野ゆう子さんです。その他男優さんは川崎麻世さん(カメラマン板倉)、今拓哉、太川陽介さん。他に美沙のえるさん(元宝塚)も懐かしいですね。

明治座は昔に一度入った記憶がありますが、都営新宿線の浜町駅を下車して、目の前が明治座。開演45分前には3階ロビーに入れました。
ロビーでは土産物の小店が並び、お団子、お煎餅、饅頭とか、試食を進める売り子達で賑わっていました。私はプログラムを買って、記念になる物として、艶やかな4人娘の紙帯が貼ってある金色の小箱を買いました。中身はお煎餅5枚です。

客席に入ると4月に披露されたばかりと言う緞帳「四季喜昇座、時を紡ぐ緞帳」が目に入りました。明治当時の明治座周辺が描かれ、動画調に雲が流れ、着物姿の老若男女が行き交い、犬も歩いています。花屋が車を引っ張って、売り歩いています。 
私は開演前のひと時をゆっくりとお弁当を味わいながら立派で珍しい動画緞帳の隅々まで見入っていました。

やがて、開演ベルが鳴り、幕が上がりました。谷崎潤一郎原作、菊田一夫脚本、『細雪』が始まりました。これは様々な女優さんが何年も繰り返し演じられた名作ですね。
テレビでもやりましたし、印象に残る作品ですね。私は舞台を観るのは初めてです。
大阪船場の木綿問屋の名家4人姉妹のお話です。今回は次女に一路真輝さん、3女と4女は宝塚出身の瀬奈じゅんさん、水夏希さん。長女は浅野ゆう子さんです。
いづれも令和元年に改まっての顔合わせだそうです。宝塚贔屓の私はこれらのういういしい並びがちょっと楽しみだった訳です。
一路真輝さんは次女の役を見事に演じ、細やかなセリフ回しは勿論の事、着物姿や所作も抜群、いつも変わらぬ暖かと優しい印象は変わらない。
個性豊かな4姉妹の並びは艶やかで美しい。毎回の着物替えにも驚きで、それぞれが個性的で素敵です。

休憩時間が2度もあるのでびっくり、余裕があっていいですけど。ふと気が付くと、私の席の一つ前列の左寄りに知人がいました。
声を掛けるとすぐに寄って来てしばらく話をしました。彼女は流暢なしゃべりっぷりで、宝塚や一路さんの話となると、止まる所を知らない。
でも、情報が一気に入って私は面白いです。終演後も一緒に帰る約束をして、それぞれの席に戻った。
実はこの日、ラッキーな事にトークショー付きだったのです。これも得した気分です。知人のお目当てはこれもあったらしいです。

お芝居は始まって1週間だと言うのに、手抜かりなく、4女がしっくりと横のつながり良く、姉妹を演じました。
なかなか、見応えのある楽しいお芝居で、今回は退屈することなく楽しく観劇できました。
そして、終演後は30分のトークショーで、長女夫婦浅野さん、磯部勉さん。次女夫婦一路さん、葛山信吾さんが出て来られ、司会者の質問に色々応えて下さいました。

とにかく、私も風邪が治って良かったです。1階の7列目の中央席は大変見易く、良席で観れたのもラッキーな事でした(感謝)。



2018年6月30日(土)石川禅コンサート(イイノホール)

関東地方では思いがけなく早い梅雨明けとなりました。
長々と猛暑の夏を乗り越えなければならないかと思うと、今から「うう〜ん、やれやれ」って感じですが。

えっと、1か月ほど前に読売新聞のほんの小さな囲み記事に
「石川禅4thコンサート」開催と書いてあるのを見つけました。
6月30日(土)昼、夜2回、イイノホールにてとありました。ややっ、良物発見!
そこで私はこの日の予定を確かめると、OK。まぁ、問題ないので行くことに決めました。
こんな間際でチケットが果たしてあるかな?と、取りあえず電話をしてみると、昼の部の後列席がありました。

チケットをゲット出来てから、30日を楽しみに待っていました。

昔、石川禅さんは『レ・ミゼラブル』公演で、マリウスと言う学生役をしていました。ジャンバルジャンが育てる愛娘コゼット(純名里沙)の相手役になる人です。
何とも甘い声で歌い、マリウスはとっても当たり役でした。このマリウスに会うために私は過去に何度レ・ミゼラブル公演を観に行ったことでしょう。

それは20年前位でしょうかねぇ?その後10年位経って「レ・ミゼラブル」の再演が決まった時は石川禅さんはジャベール刑事役になっていました。しかし、これも物語上大切な役柄で、また違った素晴らしい歌声を聞くことが出来ました。
2004年頃の「エリザベート」にも出演されました。一路真輝さんがエリザベート役で石川禅さんはフランツ・ヨーゼフ皇帝役でした。鈴木綜馬さんとダブルキャストでしたが、落ち着いた歌声で素晴らしい曲を歌いあげ、なかなか良かったですよ。

私の場合、ミュージカルと言えば井上芳雄さんの他に元より石川禅さんのファンでしたから、今回、ソロコンサートとなると大好きな歌が聞けるのではないかと、楽しみにしていた訳です。

それで昨日、千代田区の霞が関にあるイイノホールに出掛けました。
まさに官公庁と日比谷公園に囲まれた所にあって、土曜日でしたから辺りは静かで、格式高いビルが立ち並び、緑も多く、都会のオアシス風です。
500人位しか入れないこじんまりとしたホールで、地下鉄出口からイイノビルは駅直結です。

観客の顔ぶれは90%位が女性です。中高年か若い人も少しおられましたが、案外控えめな服装をした地味目な方がほとんどでした。
やっぱり、禅さんの歌声に惚れ込んで来ている方が多いですね。お一人で来ている方が多く、友達や家族らしき人と来ている方もチラホラいらっしゃいましたけどね。
始めて見かけた禅さんファン達は地味で落ち着いていらっしゃる感じでした。内から湧き出る感情豊かで熱い歌声が解る人達かなと思いました。

ピアノ、バイオリン、ドラム、エレキギター?の4人の生バンド演奏入りで、
75分間、ミュージカルナンバーから15曲歌って下さいました。
やはり、禅さんの素晴らしい歌声は変わらず、どちらかと言うとテノールでしょうかね。
高い声が綺麗に出ます。どの曲もとっても感情豊かで、丁寧に歌い、素晴らしかったです。

『エリザべート』から2曲、『モーツアルト』から1曲、そして期待の『レ・ミゼラブル』からとっておきの2曲を披露。
私が石川禅さんの歌声で聞きたかったレ・ミゼラブルから「カフェソング」と「星よ』はリクエスト曲の第1位と2位だったそうです。
やはり、解る人には解るんだなと感動しました。

禅さんの丁寧な歌いっぷりは井上芳雄君と同じようだなと、ふと思いました。
芳雄君も歌の言葉を大切にとても丁寧に歌います。芳雄君が禅さんに習ったんじゃないかとさえ思われる位でした。
まぁ、私がそうした歌い方の人が好きなのかも知れませんが。(笑)

夜の部も聞きたい感じでしたが、家庭のある身はそうもいかないので、帰る事にしました。
そんな訳で昨日は充実したコンサートディでした。

2018年4月28日 早くもGW突入

のどかな4月はまもなく終わり、あっという間にGWに突入してしまいました。
私自身、特に出掛ける予定はないのですが、家の山積み雑用整理や、少しばかり自分自身の身辺整理などに充てようかな?なんて考えています。
ところが昨日治療した歯が食事毎に痛むのです。仕方がないので、予定返上して再度受診して来ました。
うぅ、もぉ〜医者通いが多い私。そんな事で?予定が狂うと嫌になる私です(苦笑)。おかげで痛みは取れましたが、、。

さて、4月半ばの事を少し振り返ってみます。

17日は新国立小劇場に行きました。今上演しているものは井上芳雄さん主演『1987』です。
2時間ぶっ通しの演劇です。皆さんはご存知でしょうか?原作はイギリス人作家ジョージ・オーウェルさんが書いた『1987』です。
私は全然知りませんでしたが、舞台を見て、こんな難しい作品が、見方考え方があるんだと言う事を知りました。
つまり、監視社会にある人間のお話らしいです。それをまた5、60年先の人間が見ているとか。過去と未来が存在する。何とも解りにくい話です。

少し分かった事は未来においてはスマホの世界が監視社会とも言える訳です。見方を変えれば我々も結局監視社会にあると言う事です。
実は幼少教育からそうなんですね。誰かが見ている。動かされている。う〜ん、なるほど、頭がこんがらがりそうです(笑)。
そこで、オーウェルさんの文庫本を購入して来ましたから、遅ればせながら読んでみるつもりです。何かが理解出来たら良いですが...。
主演の井上君も今の人ですからこうした作品に感心があるのかも知れませんね。

もう一つは
20日に岸谷五朗さんと寺脇康文さん脚本・演出の『地球ゴージャス』(ゼロ・トピア)を観ました。赤坂ACTシアターです。
これは柚希礼音さんや西川貴教さんがキャストの中心です。
もちろん、岸谷さんも寺脇さんも出演されています。その他大勢の方が出演されていて、歌あり、ダンスあり、内容的にも深く掘り下げた分厚い作品となっています。
泣きあり、笑いありで、結構面白く、迫力満点、舞台も内容も凝っていますよ。
「地球ゴージャス」って岸谷さんと寺脇さんが24年位前からユニットを立ち上げ、2年に一度新作品を発表し、新たなゲストを加え上演しているとの事です。

舞台上の礼音さんはもうすっかり、可憐な女子です。長身ですが清楚な白いお洋服姿で、2人〜3人の若手美男子に愛される美味しい役処ですよ。
歌がとても上達され、女役としての発声が自然です。
可笑しかったのは、西川さんが河童になって出て来られた時です。可愛らしくて意外に良く似合っていました(笑えます)。
寺脇さんも意外に面白いことをポロっと言いますよ。嫌味が無くていいですね。

「地球ゴージャス」って岸谷さんと寺脇さんが24年位前からユニットを立ち上げ、2年に1度新作品を発表し、新たなゲストを加えて上演しているとの事です。
この公演はロングランで東京を5月22日に終えた後、愛知、新潟、福岡、広島、大阪と各地を廻り、7月半ばまで上演されています。

私は連休明けに再度『ゼロ・トピア』を観に行きますが、とにかく豪華メンバーと重圧感のある作品です。盛り沢山、まさにゴージャスって言う感じです。

2017年10月17日(金)『トロイ戦争は起こらない』新国立劇場にて

朝晩の涼しさが増し、急に秋が深まって参りましたね。雨もよく降ります。
その雨の中、今月13日は「トロイ戦争は起こらない」と言う演劇を新国立劇場に観に行きました。

出し物はフランスの外交官であり、劇作家でもあったジャン・ジロドゥさんの創作戯曲で、1935年に初演されたものだそうです。
ジロドゥさんご自身も第一次世界大戦中に、戦上体験をなさり、身を以てこの作品を書かれたとの事です。
日本での初演は1957年頃で、今回の公演は岩切正一郎さん翻訳、栗山民也さんが演出されました。

神話伝説的な内容もあるギリシャ(スパルタ国)とトルコ(トロイ国)の話ですが、歴史ある作品とは言え、私の場合、とても重たい作品だなと感じました。
トロイ国は長い戦争が漸く終わったと言うのに、またまた些細なことで戦争に巻き込まれることになるかも知れない?

一見地味な舞台内容で、理解しにくく、ちゃんとセリフを聞いていないと退屈しそうなものですが、人間とは些細な事で幸福を逃し、争いを大きくする。
戦争が如何に愚かなことか?解っているようで解っていないと言う意味が込められているのではないでしょうか。
まぁとにかく、人間の本性を現した作品なのかも知れませんね。バカバカしく笑える場面もあります。
途中20分の休憩を入れて2時間45分も上演しています。

出演者は
一路真輝さんと鈴木亮平さんが共演されています。
一路真輝さんの役はギリシャ側スパルタ国の美しき王妃で白鳥になった親から生まれた子だとか、、、。
親に似て白鳥のようにフワァとした白い衣のような衣装を纏い、それはそれは美しいが、あまり凛とした所がなく、トゲも無い。優しく柔らかで、男を虜にするような王妃。
戦争になるかならないかの原因はその美しい白鳥のような王妃です。(かつて無い一路さんの意外な役所でもありました。)

トロイの勇者なる鈴木亮平さんは格好良い騎士役です。彼が主役ですね。膨大なセリフがあり、ほんと感心します。凄い熱演です。
他の出演者もみんな流暢なセリフ劇で、ほとんど噛まないから不思議な位です(笑)。

舞台は一幕だけ、平原を表す空間とカタツムリのようなアート的なトロイ城内が表現されています。舞台と衣装は現代的で、ある意味では洒落ています。
音楽楽器は胡弓だけで、時々、ドドドと轟くような大音量の電子音が劇場全体に響きます。戦争の重圧を表しているのでしょう。つまり新旧入り混じった舞台装置になっていますね。

以上、こんな珍しい甘辛作品でした。


2017年7月末に渋谷ヒカリエ11階シアターオーブでやっているブロードウエイミュージカル「ウエストサイドストーリ」を観に行きました。

渋谷の街も久しぶりでちょっとばかりルンルンです。
昔、映画館で何度も見たあのミュージカル映画です。それをアメリカからやって来た選りすぐりのメンバー、スタッフ達が生の舞台を上演します。
物語はご存知、1950年半ば夏の終わり、アメリカのニューヨークマンハッタン島の西地区に起こった出来事です。
私としてはついこの間、ニューヨークで実際にバスで通ったばかりなので、何となく興味深い地区です。この物語がブロードウエイで上演された頃は不良少年が多く、この辺りは実際に治安が最も悪かったとか〜。
まぁ、その辺りを散々ウロウロしてきたばかりなのですよ(笑)。
内容的には映画と変わりなく、バースタイン作曲の名曲も懐かしく、悲劇に終わります。若者達の争いによって尊い命が失われる訳で、何とも残念で切ない物語ですが、やはり名作です。
ブロードウエイ初演も1950年後半だそうですよ。私達は映画になって初めてこの作品の素晴らしさを知った訳ですからね。

映画から先に入った者は生舞台で再現するのは、役者さんは大変だったかも知れないなと思いつつ、観る側は映画だと、大きく見えたものが生だと小さく見えるものだとか勝手な事を思いますがね。
セリフは英語なので字幕で確認です、ダンスは勿論の事、音楽も生演奏は素晴らしいです。私が言うまでもなく次の世代に是非伝えて欲しい名作の一つですね。


2017年7月3日(月)空梅雨かと思えば、気分屋の土砂降り雨が〜、はたまた、じわじわと猛暑が到来か

大型ミュージカルを2つ。

先ずは5月末、スコット・フィッツジェラルド制作、脚本、演出小池修一郎、
『グレートギヤッビー』。日生劇場で夜公演を拝見しました。
井上芳雄主演、相手役は夢咲ねね。この初顔合わせに興味があり、とても観たいと思っておりました。
夢咲ねねちゃんは柚希さんの相手役を6年くらい務めた人ですから、演技には問題ありません。あのディジィー役を見事に演じました。
ニューヨークを舞台に繰り広げられた物語で、内容的にはおぼろげながら知っていたのですが、今回の東宝版を観て、ますます興味が湧き、フィッツジェラルド、野崎孝訳の「グレートギャツビー」新潮文庫本を購読しました。
ギャツビーと言う人の人物像が事細かに書かれており、なかなか面白かったですし、クールな語り手ニックの人間観察力もなかなか凄い。映画にもなったらしいのですが、私は見ていません。偶然、ニューヨークから帰って来たばかりの私は、物語の土地柄に興味があったのと、井上君主役、夢咲ねねちゃんの退団後初の舞台ですから、観る事が出来て本当に良かったです。

もう一つは帝国劇場にて
『レ・ミゼラブル』です。私はニューヨークのブロードウエイで残念ながら観られなかったので、代わりに日本版を観る事にしたわけです。7月1日COOP貸し切り公演が取れ、ラッキーなことに結構見やすい良席でした。

キャストは新人ばかりで、特に気にかけていなかったのですが、皆さん結構しっかりと歌われていて、良かったと思います。
コゼットの母、フォンテーヌ役が和音美桜さんだったのはラッキーでした。品があって美声が魅力的です(宝塚歌劇団出身です)。
仮釈放のまま逃げたジャンバルジャンを捕えようと追いかけまわす刑事、ジャベール役は吉原光男さん。大柄の立派な人で存在感抜群です。劇団四季出身だとか、大きな作品に出演経歴ありです。
学生運動主将であるアンジョルラス役は昔の岡幸二郎さんの熱演が思い出されましたが、今回は上山竜治さん。フランスの旗を掲げ、先頭に立って盛り上げる役なのですが、戦いに敗れ無残な死にざまが印象に残る人物です。止めどもなく涙を誘います。

学生の一人である好青年マリウス役は海宝直人さんで、雰囲気的には良かったです。やはり昔の甘い歌声の石川禅さんを思い出します。マリウスは登場の時からスポットライトが当たり、格好良い好青年なんです。
好かれないのにマリウスを慕うエポニーヌ役は今回、新人松原凛子さん。東京芸大声楽家ソプラノ卒で数々の受賞もしており、レミゼは初出演とか、成りきり度に少しは難があったけれど、あんな感じのエポニーヌもありかな?と思いました。外見的には申し分ないです。昔は島田歌穂さんの当たり役で、いつもえらく感動したものです。この人のエポニーヌの歌はオンマイオウン(独りぼっち)と言って有名です。その歌声にハラハラと泣けたものです。
清純なエポニーヌの両親は何処かドジで悪名轟くデナルディエ一家です。このユーモラスな悪役テナルディエのカミさん役には森公美子さんが出演されていました。インパクトが強烈でした。

話し出したらキリが無いほどですが、今版で上演しているのですが、元が良い作品はやはり深く感動します。今回も音楽ナンバー毎に深く感動しましたし、どの場面も見逃せないほどのエキスが入っていますから、終演後は非常に満足します。

日本版レミゼの帝劇公演は30周年記念上演だそうで、3000回あまりの上演で、根強いファンが多いわけです。今回も満席だそうです。
何か、力が貰える、元気が出る。気が若返る、老いかけた身が蘇りますね(笑)。

その他、お絵描きの先生の個展には教室の仲間5人で銀座京橋界隈まで出かけてきました。和気あいあいと豪華お昼??も楽しみの一つです。
また、横浜に住む母にも会いに行き来ました。95歳で今年96歳になる元気な老女ですが、思ったよりしっかりしていて、まだまだ大丈夫って感じでした。
人間、手足も大事だけど、やはり食べる事、話す事が健在で、それなりの記憶力や理解力がしっかりしている事が幸せな事なんだなとつくづく思いました。


2016年10月9日(日)「バイオハザード」と「ガラスの仮面」を観ました

秋も本番だと言うのに、全く雨がよく降りますねぇ〜。
たまにある爽やかな晴天日和は助かります。お出かけも良し、布団干しや洗濯どっさりが片付くのもサッパリします。

柚希礼音さん主演公演が始まっていますので、晴天日和の10月7日、1回目を観に行って来ました。
私鉄京王線から井の頭線、渋谷からは地下鉄銀座線、千代田線と乗り継ぎながら赤坂下車。赤坂ACTシアターという所に初めて行って来ました。

作品はミュージカル『バイオハザード』ーヴォイス・オブ・ガイヤーです。原作はゲームだそうです。
舞台では氷に閉ざされた海の底に眠っていた強力ウイルスが何かのきっかけで繁殖を始める。人類を攻撃破壊すると言う、いわゆるゾンビ物語とか・・・。
ええ?ちょっと怖いなぁと思いながら遥か彼方の2階席で観ました。

アドリア海沿岸、イタリヤ半島のドゥブロブニクと言う城郭都市を背景に起こる出来事です。舞台装置はアート的表現で、少々不気味です。
まぁ、思ったほどに恐ろしさや嫌さ加減は無く、音楽で敵をやっつけるとか、観客を脅かしながらも可愛い虫けら群団が暴れているという感じでしたが、ゾンビ表現ダンスはとても凄いな!と思いました。
歌が素晴らしく、誰もがとても上手です。勿論、ダンスあり、群舞あり、スピード感、アクションあり、柚希さんの敵を倒す足蹴りや、ピストル打ちも格好良いですよ(見所の一つ)。
人類を救う使命があると共に、愛と記憶喪失がテーマの中にあり、物語の軸もはっきりとしていましたし、暖かさがあります。
とにかくリサ・マーチン(柚希)という人が格好良いです

作・演出 G2、作曲・音楽、和田俊輔、原作 CAPCOM(ゲーム「BIOHAZARD)。
キャストは柚希礼音(リサ・マ−チン)、横田栄司(ベルナルド・チャベス)、渡辺大輔(ダン・ギブソン)、平間壮一(ロブロ)、海宝直人(ロベルト・レコ)、KYOHEI(マルコ)、壌晴彦(ジョー・ナッグス軍医)、吉野圭吾(モーリス・グリーン大佐)、他。

別格出演及びスタッフは振付家ダンサー、YOSHIEさん、ゾンビそのものに扮して踊り狂い登場します。音楽も勿論、生演奏ですよ。
11日にもう一回、復習のつもりで観ます。


もう一つ、
9月23日に新橋演舞場にて「ガラスの仮面」という芝居を観ました。

これも
G2さんの脚本・演出で、原作は漫画家、美内すずえさん。現在まで49巻も刊行されていたのですね。
主演は貫地谷しほりさん(北島マヤ)、マイコさん(姫川亜弓)。一路真輝さん(月影千草)が重要な役柄で出演されています。
物語は、演劇界において希望の星である北島マヤと姫川亜弓が登竜門であるとされる「紅天女」を舞うにあたって、周囲の人をも巻き込みながらライバル意識を燃やす物語です。
一路真輝さんが過去ある女に扮し、着物姿が上品で美しく、落ち着いた大人のオーラが出ていました。

新橋演舞場は以前に何度か行った事がありますが、本当に久しぶりで、今回は有楽町線ではなく大江戸線を利用しましたので、東銀座とは反対側の築地で下車しましたので、地下鉄出口を出た途端少々戸惑いました(笑)。

2016年5月28日(土)ミュージカル「ブラック・メリーポピンズ」

皆さん、こんにちは!そよ風と新緑の春もあと少しで、うっとおしい梅雨になりますがいかがお過ごしでしょうか?

先ずは、忘れないうちに
昨日(5月27日)のことをお話しますね。
久々の観劇ですが、昨日は世田谷区三軒茶屋にある、
世田谷パブリックシアターと言う所に初めて行って来ました。
行きは京王線、井の頭線、田園都市線を使って、劇場に辿り着きました。途中渋谷で昼食をしましたけどね。

開場時間よりも早く着いたので、ロビーで少々待ちましたが、客席は500人程入るなかなか洒落た造りの小劇場でした。
一路真輝さんが出演なさる舞台だったので、出掛けた訳ですが、作品事態はちょっとショッキングな怖いミュージカルでした。
舞台は一幕だけで照明や家具の配置で物語を表していました。次々と場面が変わる宝塚大劇場とは大違いで、役者の演技がモノを言う作品です。
その不気味なミュージカルは「ブラック・メリーポピンズ」と言い、脚本、作詞、音楽はソ・ユンミさんです。韓国出身の方ですね。キャストは
小西遼生さん、上山竜治さん、中川翔子さん、良知真次さん、そして一路真輝さんと、5人だけです。

ある日突然、心理学者である博士の豪邸が大火となり、博士もろとも焼失してしまい、家庭教師であった一路真輝さん扮するメリーが養子達4人を必死で救い出した後、全身火傷を負った家庭教師のメリーは失跡してしまった。
なぜ火事になったのか、事件当日の記憶を失った4人の養子達が12年を経て、事件を解き明かそうと苦難する物語なんですが・・・。
悲惨、残酷、耳をふさぎたくなるような事が解明されていきます。私は想像もしていなかったので、かなりショッキングな作品だと思いましたが、一路真輝さんは変わらぬ気品があって、役柄も悪くはなかったし、他の役者さんも大変な熱演ぶりでしたけどね。

ところで、宝塚OGが演じる劇場に出かけると、偶然、知り合いに会うものです。一路真輝さんの舞台を見に行くとよくお見かけするMさんで、2、3回ご一緒にお茶した事もあります。
終演後は
世田谷パブリックシアターの最上階、キャロットタワー26階のカフェに案内してもらい、世田谷の街が一気に見渡せ、晴れた日は富士山も見えるとかで、小1時間ほどMさんとお話をしました。
宝塚関係の話が出来る方との語らいは久しぶりで、あれやこれやと話が弾み、時間が経つのもあっと言う間でした。さらに、おまけは路面電車に乗車出来たことです。
Mさんのお住まいは京王線の下高井戸で、田園都市線ではなく世田谷線で一緒に帰ろうという事になりました。
私も路面電車に乗って世田谷の街や懐かしい松原町辺りを見たいと思っていたので、ちょうど良かったのです。
そんな訳で、観た作品は少々きつかったけど、おまけが着いて、のどかな一日になりました。



2014年10月18日(土)
『おんなの家』新歌舞伎座

気持良い秋晴れが続いていますね。
昨日は暖かな秋の一日を神奈川県の実家に出掛けて来ました。
弟夫婦と同居の93歳になる母はまだまだ元気で、自分の事は出来るだけ自分ですると頑張っています。それが生きがいの一つのようでもあります。

さてさて、先週の話になりますが、先週はお絵描きの写生会を欠席して、私一人、大阪に出掛けました。
実は10月7日(火)が宝塚100周年記念運動会で、前述しましたが大阪城ホールで行うので、私は早くからそのつもりでいましたら、チケットが残念ながら取れませんでした。
運動会の翌日は大阪に行っている良い機会なので、新歌舞伎座に廻って一路真輝さんが出演されている錦秋名作公演『おんなの家』を観てこようとチケットを前々から手配しておきました。
第一目的が外れましたが、『おんなの家』は良席が取れていましたので、大阪まで一泊旅行に出掛けた訳です。

台風が過ぎ去った8日(水)は秋晴れの清々しい日でしたが、車窓の富士山は雲が邪魔をして見えませんでしたけどね。
公演は16時開演を取ってありましたので、その日のうちに大阪上本町まで行けます。
大阪梅田のホテルにてチェックインを済ませ、さてと〜、御堂筋線に乗るのも初めてで、難波駅で下車。そこから近鉄に乗り換え奈良方面に向かうのです。
近鉄は行く先が色々あって意外にややこしい。駅員さんに乗り場を確認して、大阪上本町と言う駅で降りました(よく言う上六ですね。上本町6丁目だそうです)。14番出口を出ると真ん前に新歌舞伎座の旗印が立っていました。無事辿り着いた事に一安心、どんな歌舞伎座だろうかと少しわくわくしてきました。
開場まではまだまだ時間がたっぷりある程に早く着いたので、歌舞伎座はビルの6階にある事を確かめて、目の前の喫茶店で時間待ちをすることにしました。行きかう人を見ながら、とてもゆっくりと過ごしました。上本町6丁目は思ったより素朴な街で、素朴な感じの主婦?達や夫婦連れが午後のひと時を行き交うのが見られ、不思議な安心感が自分の中で通り過ぎました(笑)。

やっと時間が来て、開場です。中に入ると想像していたよりもロビーはこじんまりしており、お店もあまりありませんでした。
私は博多座の活気ある雰囲気を想像していたのですね・・・。でも観客席はしっかりとしていて1400人強入れ、歌舞伎座ならではの花道もありましたし、トイレも沢山ありました。お買物を楽しみにしていたのですが、プログラム以外は特にないので観客席で開演を待ちました。

『おんなの家』はテレビでも連続ドラマとして以前に放映されたらしく、橋田壽賀子さん作・石井ふく子さん演出のお馴染み作品なんですね。
一昔前は杉村春子さん、山岡久乃さん、奈良岡萌子さんがお馴染みで出演されていて、花舎と言う炉端焼き店を切り盛りする3人姉妹の物語なんですね。
ここへ来て、メンバーが交代し、新たな3人姉妹が誕生した訳です。長女、梅役は竹下景子さん、3女、葵役が一路真輝さん、4女、桐子役は熊谷真実さんでした。
次女の忘れ形見に京野ことみさん(姪のさくらちゃんを演じています)。その他三田村邦彦さんや田中健さんも出ておられました。
花舎の店先や玄関先、居間、2階席、仏間等、舞台が回り、各部屋を色々な角度から見れるようになっており、細やかで感心するほど色々な面で生活がにじみ出ている場面づくりに感心しました。
店が開くと炉端焼きの匂いや煙は本物で、雰囲気抜群です。本当に美味しそうな匂いがして来たのですよ。笊の中にお魚など生食品が乗っていたように思います。

3人姉妹をめぐって、色々な問題が繰り広げられ、日常茶飯事な出来事も多々あり、興味深く拝見しましたよ。
一路真輝さんは、着物姿や所作にとても気品があり、どの着物も全部よく似合い、とてもお綺麗でしたよ。
さりげない演技も全体の雰囲気にしっくり馴染み、さすがだなと感心致しました。ご愛嬌やお茶目な面も階間みえ、なかなか面白かったですよ。


休憩時間は私がトイレから戻ると観客全員が様々なお弁当を客席にて開き、待ってましたとばかりに楽しげに召し上がっておられます。こうした風景も圧巻です。早めの夕食でもあるんですね。私も外で買っておいたお弁当を開いて、心置きなく頂きました(笑)。
座席のお隣の方もお一人で来られていて、何となくお話をしてみると、高知からバスで毎月見えているとか。
舞台を観ることがとても楽しみで、それを励みに仕事をして休日に観劇しているとの事でした。生の舞台を観れることが「幸せ〜!」とおっしゃっていました。私より少しお若い方だと思いますが、お気持ちが解るような気が致しました。

終演後は元来た道を辿って、近鉄と地下鉄を乗り換え何とか梅田に帰って来ました。一泊して朝もゆっくりのんびりと過ごし、一日旅を終了しました。


2014年10月3日(金)秋晴れの一日

天高く馬肥ゆる秋の如く、今日は青空にすっきりとした美しい秋雲が出ていましたね!
皆さんご機嫌いかがですか?

本来ならば今日、東京宝塚観劇のはずだった私。結局、チケットが手に入らず家にいる事になりました。
お天気になったのでお布団干して、沢山洗濯をして、夕食の準備まではそれなりにゆっくりしていました。
今週火曜日は久々に取り組んだ麻雀の成績がとても良く、私が1番だったので、ウフフと気分が良いです(笑)。

東京宝塚劇場上演中の星組『The Lost Glory』『パッショネイト宝塚!』は10月5日で千秋楽を迎えます。
私の場合は今日を逃したので、この公演に関しては、もう観れる予定が無いものの、東京では一応3回は観れましたので、まぁ、良しとして、、。
感想としては、前述(8月15日記)の大劇場公演から比べると、ミュージカルの方は全体的にしっかりとしたものになり、それぞれの役所が際立ってきましたので、完成されたとても良い作品になっていると思います。
ショーの方は更にパワフル度が増し、ブラジルをイメージした熱くて楽しい作品になっていました。観客は大劇場も東京も超満員でした。

この後私は、大阪に行く予定があります。久々に一路真輝さんの公演を観に行きます。台風が来ているので少々心配ですが上手く過ぎ去ってくれるといいのですが、、、。
11月に入るとコーラスの文化祭もありますし、今、練習特訓中です。それが終わるとちえちゃんの武道館コンサートです。今秋もそれなりに忙しく駆け抜けて行きそうです。



2013年12月16日(月)
ミュージカル『モンテ・クリスト伯』日生劇場


12月も半ばに入りましたが、私は何やかやと片付かず、日々、いっぱい、いっぱいで年の暮れの実感が致しませんが、皆様にはお元気でお変わりなくお過ごしでいらっしゃいますでしょうか?

さてさて、宝塚歌劇団の星組は今、来年元旦に向けて、
『ナポレオン』公演のお稽古の真っ最中です
ミュージカル『ナポレオン』の主役であるちえさんはこの新作品をより良い公演にする為、日々、お稽古に取り組んでいらっしゃる事と思います。
私が『ナポレオン』を観せて戴くのは、まだまだ1ケ月以上先ですので、うーんと楽しみにしていますよ!

とは言いつつ、久々に
先週13日(金)は東宝ミュージカル『モンテ・クリスト伯』を日生劇場にて観劇して来ました。

モンテ・クリスト伯爵役は劇団四季で長く活躍され、劇団卒業後は各種舞台、テレビ、映画、様々な分野で活躍されている
石丸幹二さんです。
ちょっと骨太、筋肉質のイメージで、貫録があります。宝塚男役から想像していた長身エドモン・ダンテスとは大分違っていました(笑)。
恋人役のメルセデスは、宝塚娘役を卒業されてから久々になる知る人ぞ知る
花總まりさんです。彼女は一路真輝さんや高嶺ふぶきさんの相手役でもあった方です。
彼女はすんなりと舞台に溶け込み、美しい歌声もオーラもあり、容姿の美しさも変わりありません。初々しい中にもドーンとした貫録がそこはかとなく漂います。さすが元宝塚トップ娘役を成し遂げた人です。

ダンテスが復讐をする3人の悪役どもは、ヴィルフォール役の
石川禅さんとダングラール役の坂元健児さん。2人とも歌唱力抜群のミュージカル界でも代表選手ですね。
石川さんは久々ですし、坂元さんは歌いっぷりが実に良かったですね。
もう1人の悪役、原作とは名が異なるモンデゴと言う人物が出てきますが
岡本健一さんが演じていました。エドモンダンテスが囚われた後、メルセデスはモンデゴに「エドモンが死んだ!」と嘘を付かれ、無理矢理に結婚させられる相手です。
話の流れは大体同じなのに何故か、モンデゴなのですね。とても嫌みな悪役を岡本さんは上手く演じていましたよ。

女海賊のルイーザ役はダブルキャストですが、この日は
濱田めぐみさんでした。濱田さんは『二都物語』で国王派を激しく恨み通す役を演じ、その執念と迫力ある歌いっぷりに驚きました。今度も女海賊ですから、観客を飲まんばかりの凄まじい歌いっぷりが印象に残りました。
獄中のエドモンにあらゆる学問を教え、宝物の在処までも教えたファリヤ司祭にはお馴染み
村井國男さんです。
様々な作品で歌唱指導をなさっている林あきらさんもモレル船主役で出ておられました。
どの方も素晴らしい歌声で舞台慣れされていますよ。

他国では其々の演出があるようですが、日本版である
山田和也さんの演出は原作とは少し違います。原作には無い人物も出ていましたし、名前の異なる人物も出て来たりしました。舞台では限られた時間ですから、大分端折ってありますし、最後の締めくくりがハッピーエンドにしてある所が、原作とはちょっと違い、宝塚版とも少し違いますね。
つまり、最後がはっきり完結している所が今までとは違うなと思いました。原作では海賊シンドバットとして、再びヨットに乗って遥か彼方に旅立って行きましたけど〜(笑)。

音楽担当は多くのミュージカルヒット作品を手掛けていらっしゃるフランク・ワイルドホーン氏です。最近、日本のミュージカル界でも名立たる音楽家ですね。
『モンテクリスト伯』は宝塚以外では日本初演ミュージカル作品であり、私の場合、このミュージカルナンバーは初めて聞きましたので、まだまだ馴染みが薄い感じでした。もう2、3回観ると身体に入ってくると思いますけどね(笑)。

そうそう、舞台構成が大分簡略化されていました。大海原感やシャトーディフ(離れ小島の監獄)のイメージがちょっと物足りない気がしましたね。
その点は宝塚の舞台装置はさすがで、音楽やライト、雰囲気も良く出来ていたような気がしますが〜。

私としては原作をかなり気に入り、何度も読んでいるので、今回は物足りないような気もしました。

以上です。いつも長々とすみません。
皆さん、もうすぐクリスマスですね!楽しい楽しいクリスマスと年末をお過ごし下さいね。



2013年8月9日(金)『oneーheartミュージカルフェスティバル2013夏』

各地、猛暑と豪雨被害など、天候異変の甚だしいこの頃、皆様、残暑お見舞い申し上げます。
私はそれなりに暑さと戦いながら日々の生活に明け暮れています。7月はアッという間に終わり、8月も暦の上では立秋が過ぎましたが、まだまだ猛暑の夏です。

ではでは、ハプニングを交えた観劇などのお話をしたいと思います。まずは7月半ば分からお話し致します。

7月半ば、一路真輝さん出演のミュージカルコンサートが7日間程シアタークリエにて開かれました。
『ONE−HEARTミュージカルフェスティバル2013夏』と題して、宝塚OGやミュージカル界で活躍されている方々多数参加されました。
私は7月16日(火)に聴きに行きました。
この日は一路真輝さん、彩乃かなみさん、香寿たつきさん、樹里咲穂さん、石川禅さん、伊礼彼方さん、大澄賢也さん、新納慎也さん、吉野圭吾さん達が出演されました。
愉快なトークを交えながら、暑さを吹き飛ばさんばかりに其々元気いっぱい歌って下さいました。
上品で落ち着いた雰囲気の一路さんは、いつも変わらぬ一路ワールドで夏のオアシスのようでしたよ。

会場では思いがけず、懐かしい一路ファンの方にバッタリお会いしました。こうした観客同士の再会も嬉しいですね。


2012年9月17日(月・祝)は大手町日経ホールにて、一路真輝コンサートがありました。

第1部はアンナ・カレーニナのナンバーで綴られ、当時の出演者が其々に熱唱しました。一路さん他、伊礼彼方さん、遠野あすかさん、山路和弘さん、他、其々におけるナンバーを聞かせて下さいました。効果的な雰囲気で当時の場面が浮かぶようでした。

第2部は一路さんの宝塚時代の代表的な歌や卒業後のミュージカルナンバーをたっぷりと聞かせて下さいました。時には出演者によるデュエットナンバーもありました。

「天国と地獄」から(今、始まりの時)と(TAKE OFF)。「はばたけ黄金の翼よ」麻実れいさんを思い出します。「あかねさす紫の花」より(紫に匂う花)。「微笑みの国」から(君こそわが心)。
「エリザベート」より(愛と死のロンドと闇が広がる)の2曲、闇が広がるはトート一路に対し、伊礼彼方君がルドルフを熱唱しました。
「王様と私」は(Shall we dance)。「南太平洋」からは魅惑の宵。
「キスミー・ケイト」ウンダバー、今井清隆さんとのやり取りを思い出しますね(とっても懐かしい時代が蘇りました)。
「イーストウイックの魔女たち」。「リタルダント」。「ルドルフ」。
再び、「エリザベート」から(魂の自由)と(夜のボート)、お相手は山路和弘さんでした。夜のボート、なかなか良かったですよ。石川禅さんを思い出しましたけどね。以上、何と沢山!よく知るとても懐かしい歌ばかりでした。

一路さんは今年で舞台歴、31年目に入るんですって!知らない間に年月が経っていたのですね〜。凄いと同時に追っかけていた私もこんなに歳を取って〜(泣)。これからもどんなご活躍が観れるでしょうね。良い作品に沢山出ていただきたいものです。

余談ですが、初めて行った日経ホールは、大手町のビジネス街にあります。この日は祝日で、どこもここもレストラン、カフェ、コンビニまでが全てお休みだったのです。
当てにしていた昼食所は全て無く、ビルの守衛さんに2度も聞いて見つけた神田橋を渡った所のカフェ、自分宅の傍だってあるお茶所でした。お腹のすいた私は、まぁ〜それでも無いよりはまし。そこでホッと一服してからコンサートホールに入りました(笑)。
そして、終演後はバッタリ会った懐かしい友人と3、4人ばかりで、またまた笑っちゃう神田橋の先ほどのカフェにてお茶です。
とは言うものの一路コンサートに加えて昔馴染みの友人と語り合え、充実した楽しい1日が過ごせたので、満足です。


2012年3月2日(金)
ウィーン・ミュージカル・コンサート

『M.クンツェ&S.リーヴァイの世界』と称するウイーン・ミュージカル・コンサートがシアタークリエでありました。

ヨーロッパの音楽家 M.リーヴァイさんと脚本・作詞家の S.クンツェさんは、『エリザベート』『モーツアルト』『マリー・アントワネット』『レベッカ』を二人三脚でミュージカル化し、世界中に大ヒットさせた方々です。
今回はそれらの音楽ナンバーをビッグなミュージカル俳優さんによって聴けると言う事で、ミュージカルファンにとってはまたとないお楽しみコンサートです。私も是非!と思い、チケットを何とか1枚だけ入手出来た次第です。

この日の出演者は山口祐一郎さん、一路真輝さん、新妻聖子さん、石川禅さん、土居裕子さん、山崎育三郎さん、パトリック・シュタンケ(海外でご活躍)さん。その他12人のアンサンブルメンバーと司会者は武岡淳一さんでした。

普段のミュージカルとは一味違い、オーケストラも舞台上段に設置です。
幕開きはアンサンブルメンバー12人により、「エリザベート、モーツアルト、マリー・アントワネット、レベッカ」其々の
オープニングメドレーが歌われました。

そして最初は『レベッカ』から7曲。山口祐一郎さん、新妻聖子さん、一路真輝さん、石川禅さんが其々に歌いました。
次に
『マリー・アントワネット』からは9曲。山口さん、新妻さん、土居さん、石川さん、パトリック・シュタンケさんらが其々の持ち場を歌いました。
休憩を挟み、
第2部は
『モーツアルト』から14曲。アンサンブルメンバー、山崎さん、山口さん、一路さん、石川さん、土居さんが其々に美声を披露しました。
最後は
『エリザベート』で聞きなれたお馴染みの歌を6曲。山口さん、一路さん、山崎さん、パトリックさん、石川禅さん、アンサンブルメンバーが其々熱唱しました。

凝縮された今期に、大なる4つのミュージカルナンバーを聴けた事は非常にお徳用気分でしたし、エリザベートでは石川さんと一路さん、山口さんと一路さんの素晴らしい2重唱を再び聴け、本当に良かったです。
武岡さんのユニークな司会も楽しく弾み、あっと言う間の2時間半を贅沢に浸る事が出来ました。

只今売れっ子中の新妻聖子さんは、はつらつとした若さと可愛らしさに加え、張りの合る歌声は本当に素晴らしかったです。着用ドレスは赤や、ワイン系統で毎回大変良く似合い、とても綺麗でした。
一路真輝さんはお姉様らしく、上品で控えめ。紺系統のドレスが品良く似合い、ラストステージは黒いドレスで胸元の黒い薔薇が引き立ち、とても素敵な印象が残りました。

今回は井上芳雄君によるモーツアルトやマリー・アントワネット、エリザベート(ルドルフ)の名場面を聴けなかった事が悔やまれます。超忙しい売れっ子の彼は3月25日のスペシャル盤には出演なのですが、チケットは完売でしたから〜聴けません。ちょっと残念です!

その代わりを務めた山崎さんはこれからのミュージカル界期待の人ですね。井上君の持ち場をしっかりと歌い頑張っていました。

あっ、余談かもしれませんが〜。
ミュージカル誌によると、
2011年ミュージカル・ベストテン男優さんの第1位は井上芳雄君でした!そして同じく、女優さんでは一路真輝さんがゆっくりの再スタートにも関わらず第6位ですから、さすが凄いです。嬉しいですね!!
ちなみに
女優の第1位は新妻聖子さんなんですよ。やはり、凄いですね!まことにおめでとう御座います。

2012年1月8日(日)明治座「女たちの忠臣蔵

晴天日和の幾分暖かなお正月もそろそろ抜けきる頃でしょうか?

1月7日(土)、2012年の観劇は一路真輝さんが出演している明治座「女たちの忠臣蔵」から始まりました。
明治座を訪れるのは2回目、すっかり道順など忘れてしまっていて、新劇場気分で出掛けました。
ここではよく観るミュージカルとは違って、主に中高年のご婦人観客が多く見受けられ、ゆっくりと時が流れ、居心地の良い劇場でした。
それに今回は私にとっては特等席で、1番前の中央ですから、うきうきわくわくです。開演前にはしっかりお弁当を食べて準備万端の私でした(笑)。

かの有名な男達の『忠臣蔵』は知られたとおりですが、橋田壽賀子さん作・田井洋子さん劇化による『女たちの忠臣蔵』って?テレビや舞台でも上演なさったと言う事ですが、私は全くの初めてです。

赤穂浪士が討ち入り直前に家族や恋人に別れを告げ、主君のあだ討ちを成し遂げた後、女たちの心情は如何ばかりだったのかを描いた作品なんですね。
主な、配役は大石内蔵助(西郷輝彦)の妻、りく(高島礼子)。大石瀬左衛門(佐野瑞樹)の姉、つね(一路真輝)。松乃家のおかみ(中田喜子)、瑤泉院阿くり(高橋恵子)。
磯貝十郎左衛門(松村雄基)の恋人、しの(藤田朋子)。間十次郎(丹羽貞仁)の妻、りえ(熊谷真美)。これらの方々を中心に描かれています。その他にも、TV『渡る世間は鬼ばかり』の橋田先生お馴染みの役者さんが多数出ておられました。

盲目のお姉さま役の一路さんは、日本物の所作は宝塚で培ったお手のものですが、全盲の女性役は経験がないと思います。自然体で表情豊かな台詞回し、気品が漂い、慎ましやかで悲しい運命のつねさんを好演されました。

それにしても悲しい物語ですから、客席の最前列は雪がハラハラと膝や腕に舞い落ち、リアル感が身にしみました。一区切り毎に幕が下り、静かな音楽が流れます。こうした幕間と言うのが物語の深刻さをかみ締める狙いなんでしょうね。効果的ですね。
お話が終わっても役者さんの一礼が無いのはちょっと物足りない感じでした。終わったからと言って、死んでしまった人達を演じた役者さんがニコニコと礼をするのも可笑しいからでしょうね…。きっと。


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