花組編  『ミケランジェロ&VIVA』

花組大劇場公演 『ミケランジェロ』 『VIVA!』 を観劇して

タモさん事、愛華みれさんのサヨナラ公演になってしまった『ミケランジェロ』『VIVA!』は、是非、見て置きたいと思い、大劇場まで観に行ってきました。

 『ミケランジェロ』

ミケランジェロの彫刻や絵を通して、その時代に生き、かかわった人々を描いた作品です。
なかなか、まとまり難しい作品であったと思いますし、演じる人達も難しかったのではないでしょうか…。

舞台装置も見事で、「ピエタ」の像や、ビックリするほど大きい「ダビデ」の像、天地創造の天井画をスクリ−ンで表現など、素晴らしくて、感心しました。
重そうで、質感のある豪華な衣装を、場面ごとに堂々と着こなし、強い男であるミケランジェロを、
愛華さんは、美しく立派に演じてられました。
ミケランジェロを愛した姉妹達。特に妹である、みどりちゃん演じるコンテッシーナは芸術家独特の気難しさや頑固さ、さえも愛し、理解したが故に、不幸にして死に至ります。もちろん、そればかりではないかも知れません。気の進まないお家同士の結婚もあったでしょうね…。
彫刻の材料である大理石の選択さえも、時には大きな犠牲の上にあるのですね。偉大な芸術を残した人や、その背景にある人達の大変さは想像を越えるものでしょう。でも、彼はもっと大きな人間愛を、いいえ、それ以上である神の偉大なる愛を、彼の芸術に閉じ込めたのでしょうね!

そうした、ミケランジェロが生んだ芸術や、生きた時代を、出演者全員で仰ぐ最後の場面は、愛華さんのサヨナラとも重なり、崇高で、なかなか立派でした。

 『VIVA!』

ショーは明るく楽しい躍動感のある作品でした。舞台構成や色使いもなかなか都会的で、洒落ていました。三木先生の作品らしく、ゴールド使い、メリハリの利いた舞台装置、以前からの花組っぽい所もありますね。

皆が素敵で、タモさんは超綺麗!みどりちゃんも良く伸びる声でそれに着いて行く。
チャーリーさんの格好良いダンディなダンスの数々。樹里さんの骨太演技やダンス、押しのある歌は新鮮であるし、寿美礼さんの力強くなった歌声、あさこちゃんのギザで凄みの効いたダンスと歌にびっくり!です。

花組御一同様が、タモさんを送り出す作品に、力強くアタックと言う感じでした。
第17場、ミュージックメーカーの匠さん、メロディの樹里さん、リズムの楓さんと、3人のダンスの機敏さと力強さは、見所です。
その他、レミちゃんもお別れなので、とても目立っていましたし、正面で踊る鈴懸さんの軽やかなダンスも、目を引きました。

とりあえずの感想は、こんな所でしょうか…。また、東京でも観たいと思います。

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