2011年 宝塚星組中日公演観劇記

 

ミュージカル『愛するには短か過ぎる』・ロマンチック・レヴュー『ル・ポアゾンー愛の媚薬ー』

2月24日(木)祝・中日劇場星組公演千秋楽

本日、名古屋中日劇場にて『愛するには短か過ぎる』『ル・ポアゾンー愛の媚薬ー』千秋楽の幕が大盛況のうちに、無事、幕が降りたようです。おめでとうございます!!ちえちゃん初め星組の皆様、専科の方、お疲れ様でした!
皆々様にはゆっくりと休んでいただいて〜?と言うわけには行かないかも知れませんが、また新たな作品で、4月〜5月に大劇場にてお目にかかれます事を楽しみにしています。

2月11日(金)名古屋中日劇場星組公演(長文です)

先週3日間、私は名古屋に行ってきました。
名古屋は、2005年にミュージカル『モーツアルト』観劇で中日劇場に行って以来なので、少々懐かしいです。
宝塚市へ出かけるのと比べれば、東京からは大分近いのと結構慣れた場所でもあるので、気分もゆったりと、公演回数も一日1回にして余裕の一人旅を楽しみました。実は子供の頃に数年間住んでいた街なので、観劇前後の時間を使ってぶらぶらと歩いたりもしました。昔懐かしい建物はデパートや銀行位で、住居近辺は跡形もなく、大都会に変身していました。
とは言っても中日劇場楽屋入り出待ちだって、ちゃんとしましたよ(笑)。これは、私にとってはお泊り故の醍醐味ですもの(笑)。

さて、地下鉄栄駅を降りると劇場前にミュージカル『愛するには短か過ぎる』とロマンチック・レヴュー『ル・ポアゾンー愛の媚薬ー』上演中のデッカイ看板が聳え立っていました。そう、宝塚星組柚希礼音(ちえさん)さんの中日劇場お披露目公演が始まったばかりなのです。メンバーは宝塚バウホール組が若干抜けているので、星組生39名と専科の方が1人出られています。両作品共再演物ではありますが、ショーの方は大分変更されているようです。では、作品の感想を書かせていただきます。

 ミュージカル『愛するには短か過ぎる』

ロンドンの大学を卒業したばかりの青年フレッド(柚希礼音)は、新社長の椅子と育ての親が決めた婚約者が待つニューヨークに向う為、友人アンソニー(凰稀かなめ)と4日間の船旅を楽しんでいます。物語はその4日間だけに集中完結しています。
船中で偶然、幼馴染の女性
バーバラ(夢咲ネネ)に出会い、以前抱いていた恋心が再び目覚めます。2人は船上でのかけがえの無い僅かな日数を精一杯愛し合い大切に過ごそうとするのですが、同乗した人々の間に様々な事件や出来事が通り過ぎ、気が付けば別れまで少ししかない…。
刻々と過ぎ行く時間を惜しむように船上で過ごす2人に朝焼けが綺麗〜、様々な人の人生を乗せて船は目的地へと近付いて行きます。
ロマンチックな船上の風景がとても美しく、主題歌が流れるように効果的に使われています。柚希さん(フレッド役)とこの公演で宙組に移動する凰稀さん(アンソニー役)との親友ぶりが非常に良く、夢咲さん(バーバラ役)との3人並びがまた楽しいです!
主役の御曹司フレッドは格段に格好良く、他の2人との掛け合いが楽しく、この作品の見所と言えるでしょう〜。そして、フレッド、バーバラにとって大切な時間を奪われる事件や出来事を担当の方々は要所要所効果的に活躍されています。

そう言えば、かつて星組トップ男役だった湖月わたるさんのさよなら公演でもあり、この作品は私も過去に観ています。やはり、演じる人によって個性が違うんだなぁと思いますね。何処と無く涼しげな哀愁のある後姿を見せたわたるさんのフレッドが思い出されます。何となく体格がよく、健康的な暖かさと優しさを感じさせるのは柚希フレッド。雰囲気が違うんだなぁと思いました。
もちろん、バーバラも違いますよ。暖かで優しく健康的に見えたのは白羽ゆりさんのバーバラでした。反対に優しさは同じでも、芯はしっかりしているけど、涼しげなか弱さを感じるのは夢咲バーバラですかね。それぞれのパターンで2度楽しめた作品でした。

 ロマンチック・レヴュー『ル・ポアゾンー愛の媚薬ー』

これは、見所だらけのショーです。ちえさん(柚希)の魅力は満載、様々な場面に強烈に登場し魅了します。
「プロローグ」の美しい事!ちえとネネさんが共に香水の瓶の中から登場、2人とも真っ赤な衣装で超美しく魅力的です。それを引き立てる背景もとても美しいです!かなめさんの紫の衣装に帽子から流れる長髪、高嶺ふぶきさん(元宝塚トップ男役)か思うほど似ていました〜(笑)。

題して「愛の喜び」は、宝塚らしく妖精的でロマンチックな場面でした。ちえさんの王子様新鮮です。

中詰め「愛の誘惑}、これは素晴らしかったです。ジゴロのちえさんは洒落たスーツがとびきり似合い、現代風に仲間と激しく踊る所が実に格好良い。その後、女達との怪しい踊りが非常に美しく構成されています。超奇抜な衣装でネネさん登場、ネネさんの大人っぽい美しさも天下一品物です。ちえ、ネネのドキドキするようなダンスがまたまた美しく素晴らしいのです。強烈な印象が残りますよ(笑)。但し、宝塚ならではの品位を落としてないのが良いですね。とっても綺麗な極上舞台に仕上がっていますからね。

「愛の葛藤」では闘牛士の表裏、表はちえさん、裏はかなめさんが踊ります。背丈が同じ位なので見た目も似合いますね。牛を相手に激しく踊ります。男っぽい場面ですが表裏の自分の姿をダンスで表現しているのが面白いです。

次は「愛のロマンス}白エンビ服踊りです。かなめさんとネネさんが踊り、ちえさんが加わります。宝塚的オーソドックスな場面で、華麗な群舞に展開していきます。

「フィナーレ」は豪華な黒エンビです。ちえさんが階段板付きにて、「アシナヨ〜♪」(覚えていますか〜♪)と素敵に歌います。かなめ、ネネさんが登場し、3人で舞った後、ちえ、ネネさんのデュエットダンスを見守りつつ、別れの思いを込めてかなめさんが歌います。感動的で美しい場面です。

ミュージカル芝居とショーの2本立てをたっぷり楽しんだ中日公演でした。つい、長文になってしまいました。お読み下さり有難う御座いました(謝)。

尚、この公演は月末近くまで上演しています。星組の皆様、どうぞお怪我のないよう頑張って下さい。

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