『Kean』日生劇場

2007年9月1日から日生劇場で宝塚ミュージカル『キーン!』が始まりました。

専科の轟悠さんと星組選抜メンバー出演『Kean』は、結構複雑?かつ茶番劇風味?(いえ、決してそんな事は無い)な作品でもあります。轟さん扮するシェイクスピア役者エドモンド・キーンを巡って個性豊かな2人の女性騒ぎが面白いです。エレナ夫人役の南海まりさんは艶やかなソプラノに聴き応えがあり、女優アンナ・ダンビーノ役の蒼乃夕妃さんは一生懸命さと可愛らしさ、お茶目さがとても魅力です。

そして、もう一人の人物、プリンス・オブ・ウェールズ皇太子役には柚希礼音さんが演じています。キーンのパトロン及び友人でもあり、折り目正しく美男子で品位があります。彼のお気に入りの女性がエレナ夫人ですから、ここでも一悶着があり、糸が絡みます(笑)。

皆、本心を簡単に外に出さない所が、劇中劇も含めて、役者も観客も其々に難しい所です。台詞は歌で綴り、主役が役者業なので2重のベールがあるんですね。ちやんと聞き取っていないと解りずらかったりします。

スターさんのお茶会にも友人を連れて行ってみましたし、今月23日には『Kean』が千秋楽を迎えます。

9月23日(日)、ミュージカル『Kean』が千秋楽の幕を降ろしました!

いつにも増して、アドリブの多いトムさん、難しい作品を悠長な語り口と歌いっぷり、キーンに徹して余裕のアドリブ使いでした。チエさんもちょっとだけアドリブを入れて、何と言ってもダンディな皇太子を演じ切りました。やはり一番面白いのは恋敵同士のご婦人お二方でしょう。南海まりさん(エレナ)が高く放り投げたハンドバックを蒼乃夕妃さん(アンナ)がナイスキャッチ!!いつも以上のダイナミックさが観客を爆笑させました。
彩海早矢、鶴美舞夕、真風涼帆さん(3人の若手役者)が揃って歌い踊る時は客席からの手拍子がひときわ大きく、観客も舞台も楽しそうでした。
あと、
紫欄ますみさん(キーンの世話役ソロモン)も大変な役柄で良かったですよ。ご苦労様!

星組の御大将、瞳子さんが観にいらしていました。

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一方、東京宝塚劇場で上演していた宙組本公演『バレンシアの熱い花』は再演だけあって、作品が良いです。ショーの『FANTASISTA!!』も宝塚チックで人形の世界みたいに綺麗な場面が沢山あります。陽月華さんが美しく軽やかに踊っていて、本当に何を着せても素敵なトップ娘役さんです。

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