shocking『Shock!』観劇記  

帝国劇場2004年2月6日〜2月29日

【作・構成・演出】  ジャニー喜多川

【キャスト】  堂本光一 今井翼  秋山純  伊織直加  尾藤イサオ 他

『shock!』に伊織さんが出演する事になったので、とても楽しみ、かつ、興味津々な思いで、観せて頂きました。
開幕と同時にいきなり天空を怪しげな人間達が舞い、私達の頭上めがけてふわふわと降りてきたり、まるでサーカスを見ているかのように、次々と少年達も宙を舞うので、危ないような怖いような本当に凄いなと思いました。
主演の堂本君は客席の上を何度も弧を描き、腕の力と布きれ1つで舞うシーンもありました。とても格好良く、素早さがあり、安定しています。実際に炎を使ったり、早業神業と、まさしくマジックショーのようです。
タップダンスの場面も、皆がよく揃っていてなかなか上手です。凄まじい爆音と共にバイクの出動もありました。
日本物では太鼓が鳴り響き、火を噴く竜神など、ダイナミックな舞台が素晴らしく転回しました。時には映像を使い、スピード感を出し、音量も最大で、舞台上ばかりでなく天井や客席など、あらゆるものを最大限に使って表現していました。
3時間余りの上演時間は、見所いっぱいで充分に堪能させてくれました。

【ストーリー】

全体的には1つのストーリーがあり、劇中劇でショーを転回しています。
コウイチ(堂本)の兄ヒカルが結成したミュージカルカンパニーの後を継いで、実現出来なかった兄の夢と、何者かの仕業で殺されてしまった兄の謎を説かんと、ブロードウエイで興行するチャンスを得たコウイチはニューヨークに進出する。
途中、コウイチの片腕ともなっている従兄弟ツバサ(今井)が怪我をし、ニューヨークに行けなくなってしまうが、コウイチの行く手をゴーストの兄ヒカルが常に守ってくれている。
やがてツバサの怪我も治り、ニューヨークの劇場にカンパニーメンバーが全員揃い、大成功のうちに千秋楽を迎える。
兄の夢もコウイチによって立派に実現できた。がしかし…、この同じ劇場で兄を死に追いやった人物とは、意外にも、ツバサの姉であるナオさん(伊織)の再婚相手、リーダー(尾藤)だった。
リーダーは悪事がバレ、やけになって、ナオとヒカル(ナオの元夫)の子供であるカズを殺そうとしたが、カズを庇ったナオがリーダーのピストルに打たれ、命を落してしまう。
リーダーは自殺し、ナオもゴーストとなってヒカルと共に天国に行ってしまう…。
残されたコウイチ、ツバサ、シュンスケ(リーダーの連れ子)、カズは悲しみを吹き飛ばすかのように、新しい明日に向って、力強く立ち上がる。♪One、end one〜♪の歌声が響く…。

 ・ 堂本君はコウイチとヒカルの二役です。(髪型や衣装で違いを表しています。もちろん台詞で判りますけど。)

【 伊織直加の衣装 】

、 黄色のロングドレス、後ろに巨大な同色リボン付き、後ろ裾は大胆なスリット入り、髪はアップ。(オープニングの舞台上)
、 ピンクの短ジャケットにピンクのワンピース、耳出しピン止め、セミロングヘヤー。(バックステージにて)
、 上記のジャケットを脱いだノースリーブのピンクワンピース。(歌い踊る)
、 上記のワンピースの上にピンクの半コートを羽織る。襟と袖ぐりにふわふわの白い毛の折り返しあり。(エアポートにて)
、 黒っぽいレース地に袖ぐりと襟ぐりに濃いピンクのフリル。濃紺の両脇スリット入りロングスカート。(病院などで)
、 上記の衣装にピンクの肩掛けを羽織って。(下手横の花道窓からツバサを心配して)
、 マリリンモンローのような雰囲気で、白に銀色のレオタード風のスタイル。ショート金髪でシルバーの3センチヒール。(2幕のオープニングで13年前を再現、ヒカルである堂本君と高い台の上でステップを踏む)
、 上記の舞台衣装に黒のベロア調のガウンを羽織って。(ヒカルの突然の災難に取り乱し、叫ぶ)
、 ブルーの短上着に水色の小花柄ワンピース。(ニューヨークにやって来る)
10、 藤色のギャザースカートにノースリーブの白地に小柄模様のブラウス。(バックステージで、黒いシルクハットとステッキ片手に、『ニューヨーク、ニューヨーク〜♪』を家族達と歌う)
11、情熱的なカルメンスタイル、黒い縁取りのある真っ赤な段々スカート。髪に赤い薔薇の花、口にも一輪の薔薇をくわえて、ロングウエーブの黒髪で。(ショー、『我が愛しきDeva』を堂本君が歌い、そのお相手で登場)
12、 赤い模様のバンダナを頭に巻き込み、臍だしルック、ジーンズ地のパンツ、裾にバンダナと同じ柄の生地が付いている。(ナイフを振り上げて立ち回り、男役の香りがして格好良い。ショー『ウエストサイド』のボス的存在)
13、 ピンクのカクテルドレス。(下手花道で)
14、 上記のドレスに赤いコートを羽織って。(下手花道上の窓からツバサの事を心配して)
15、 モヘヤみたいなカラフルセーターに黒っぽいセミフレヤーロングスカート。(ここで悲劇が起こります)
16、 天使のような柔らかい感じのヒラヒラとした白ドレス。(昇天、ヒカルと共に天国へ)
17、 ストロベリーピンクのソフトドレス、大胆なスリット入り。(カーテンコールで)
18、 白いカクテルドレス。(同じくカーテンコールで)

以上18回の衣装替えがありました。

【音楽リスト…其々の音楽もかなり効果的でとても楽しかったです。】

 Overture  Swing Jazz Medley
 Put On A Happy Face  Moonlight Serenade
 New Horizon  レクイエム
 My Pleasure  On The Town
 Begin The Tour  Lucky Star
 Tour (World Adventure)
 BEAT MIND   ・Las Vegas
(Japanesque Medley)   ・Jungle
   ・月夜の物語   ・Irish
   ・千年経   ・我が愛しきDeva
   ・Where is Tommorow?   ・Westside
   ・竜神  What 10(Ju) wanna say
   ・Ben-Key  消えない悲しみ消せない記憶
   ・カルミナ・ブラーナ  輝きの日々
 New York,New York  Let's Go To Tokyo
   Get Down
   Motown Medley
   レクイエム
   New York,New York
   One
   輝きの日々
   Let's Go To Tokyo
   カーテンコール

【プログラム】

ACT1

ACT2

プロローグ インペリアルガーデンシアター
(13年前)
オープニング グリーンルーム
バックステージ バックステージ(現在)
ツアー ブロードウエイ・ツアー
 *Begin the tour バックステージ
 *街中 ワールドアドベンチャー
 *地下鉄  *ラスベガス
 *Express  *ジャングル
 *空港ロビー  *アイリッシュ
 *空港の待合室  *スパニッシュ
 *クラシックカー  *ウエストサイド
ホテルの一室 バックステージ
吊り橋 深夜のグリーンルーム
病院 崖の上
ジャパネスクショー オンステージ
 *月夜 バックステージ
 *千年マスク ニューヨーク、ニューヨーク
 *千年 洋 光の世界
 *竜神 フィナーレ
 *弁慶  
バックステージ  
病室  
リクエスト芝居
今年の日替わり 但し、筆者の知る所のみ)
 
 *ハムレット  
 *リチャード三世  
 *白鯨  
 *他  
ニューヨーク、ニューヨーク  

『Shock』は4年目とやら〜、今年は229回から始まって266回で終わりました。凄いですね!!

カーテンコールでは毎回光一君のご挨拶があり、最後の一曲もなかなか素敵です。こうして世の中の女の子達に夢を与え続けているんだなとつくづく思いました。ハラハラするような危険な場面も何度かありましたが、しっかりとした集中力と安定感で完成されていました。他の若者達も器用な身のこなしで、リズミカルに踊ったり飛び跳ねていましたね。
舞台演出、構成も大変良かったです。音量が絶大で身体の芯まで響き渡り、私も沢山の元気を貰って帰りました。
直ちゃんもファッションショー的に衣装替えをしながら、到る所に出現していて、私達の目を大いに楽しませてくれました。歌声の響きも全体にマッチして、とても良かったですね!!本当に素晴らしくて楽しい作品を観せて頂きました。  ーおわり

2004年3月9日yuko記

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