月組公演『花の宝塚風土記』&『シニョール★ドン・ファン』 
東京宝塚劇場2003年7月28日(月)観劇記

東京公演では霧矢大夢さんがご病気で、休演との事で、寂しくはありますが、私としては約一ヶ月ぶりの宝塚を楽しませて頂きました。

『花の宝塚風土記』

中でも久々に観る日本物のショーは、昔からの良さと、現代風な趣を取り入れてあり、とても艶やかで見事な舞台でした。
花の民謡集は楽しく、娘役トップの映美くららちゃんがとても可愛らしかったですし、代役を務めた北翔海莉さんがなかなか歌える人で、びっくりです。背景の見事な波の絵も舞台に活気を添えて、良かったです。阿国歌舞伎では、彩輝直のほのかにお色気漂う阿国も見栄えがしました。
汐風幸さんのここ1番の石庭は、さすがです。顔の表情、目の趣に隙が無く、やはり凄いです。奏でる音色がまた、何とも言えず落ち着いていて、良かったですね。若衆、野郎歌舞伎と粋な艶姿も宝塚ならでは良さを感じます。最後は花歌舞伎、春爛漫で、豪華絢爛に終わっています。

『シニョール★ドン・ファン』

コシノヒロコ先生の衣装デザインによるこのミュージカルは、やっぱり衣装に注目させられます。ストーリとしてはイタリアのトップデザイナーである紫吹淳さん演じるレオのドンファン振りと、実はその心の奥底に過去の純愛を秘めた物語であり、現実から過去をひっくり返した事件が起こり、事件の鍵が解かれたところで終っています。レオを愛した個性溢れる美しい女性達は、其々の幸せな元のさやにおさまり、レオも新たな明日に向けて、旅立ちます。
宝塚に1つの新風を吹き込んだ感じであり、舞台全体よりも出演者達の個性を生かしたデザインが際立ち、楽しませてくれました。
ストーリーが終わって、フィナーレもいつもの宝塚とは一味違い、お洒落な雰囲気を感じました。初舞台生のハートマークのラインダンスは凄く可愛かったですし、背景のハートマーク電飾もお洒落でしたね。そして大階段では、オーソドックスな黒燕尾に赤い薔薇一厘を手にした男役達の群舞があり、薔薇と同色のドレス姿の娘役達とのダンス。シックな色合いとクラシックな音楽は、なかなか大人の雰囲気があり、良かったです。そして、トップコンビのデュエットは純白の衣装です。コシノ先生のデザインなんでしょうね!とても素敵なリカちゃんとくららちゃんの御2人でした。

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