ウエディング・シンガー(日生劇場)

2011年3月19日(土)『ウエディング・シンガー』チャリティー公演

あの恐ろしい東北関東大震災から1週間経ちました……。
被災地は多くの方々による支援を受けながら、少しずつ少しずつ復興に向けて動きつつあります……。
毎日、報道によって伝えられる取り返しのつかない重大な出来事を目にする度に本当に胸が痛みます……。

私は18日、不謹慎ながらも、兼ねてより手にしたチケットを持って、シアター・クリエに『ウエディング・シンガー』を観に行きました。震災後の3日間は休演となり、その後も夜公演などがカットされていると聞きました。
18日の公演はチャリティーとして上演され、売り上げの一部を被災地に送ると言うことでした。

さて、アメリカ発ミュージカル『ウエディング・シンガー』は2008年に日本にて上演され、3年ぶりの再演となります。
歌あり、ダンスありの元々明るく弾けた作品なのですが、この日はまるで、被災地に元気を吹っ飛ばさんが如く、出演者の誰もが爆発的なエールを発していました!
主演はウエディングシンガーのロビーに井上芳雄君、その相手役ジュリアに上原多香子、友人兼同僚に樹里咲穂、新納慎也、鈴木綜馬。ジュりアの婚約者に大澄賢也、ジュリアの母ちあきしん、ロビーの祖母には初風諄さんと芸達者が揃っています。
主要メンバーの誰もに歌ナンバーがあり、其々が非常に上手いです。井上君の歌上手さは勿論の事、すっきりとして嫌味が無いのが良いです。上原多香子さんも可愛らしく、個性的な歌声がなかなか良かったですよ。鈴木綜馬さんもさすがに歌上手いです。樹里咲穂さんはパワー全開、人一倍元気がありました。
このコメディ的ミュージカルは不思議に中に入り込める物で、やたらに弾けていたり、ばかばかしいけど面白く、その一方では真面目で微笑ましい作品なので、観ていて楽しく元気をもらいました。

終演後は予定されていたトークショーを停止し、主要メンバー7人が現在のおかれた状況に感謝しつつ一言ずつ話されました。帰る際には早くも井上君、鈴木さん、新納君が義援金箱を手に出入り口に立たれていました。
出演者の皆さんが被災者に向けて何かしようと、心を一つにしていらっしゃる事に、暖かな気持ちをもらった今日の観劇でした。

2008年2/15.2/22観劇

ブロードウェイミュージカル東宝盤ウエディング・シンガーを観に行きました。

井上芳雄主演、上原多香子、鈴木ン馬、新納慎也、大隈賢也、樹里咲穂(元タカラジェンヌ)、ちあきしん(元タカラジェンヌ)、初風淳(元タカラジェンヌ)さん方々で構成されているとっても楽しく愉快な作品です。

アメリカのニュージャージー州を舞台に青春物ハッピーエンドストーリーになっています。全体的に高テンションで、歌が皆上手い!ダンスも超弾けています。

井上君は等身大の役柄なのですが、傷つきやすい若者の性格を力いっぱい演じています。ジャズっぽい歌も凄く上手です。一頃の硬さが取れて、舞台でのしなやかな成長が感じられますね。

相手役の上原さんも自然で、歌が上手いし可愛らしいです。
友人役の樹里さんは凄い弾けっぷりで、スターのオーラも凄まじく好感度アップです!!
ちょい悪役?の大隈さんもはまり役で良い味を出しています。さすがダンスの切れも良く、演技も上手いです。
ミュージカルでお馴染みの鈴木さん。今回は人が良くて少しお馬鹿で、ずぼらなミュージシャン役、友達思いな所が良く、成り度はさすがです。
ちあきしんさんは娘を金持ちに嫁がせたいと言う要望のある上品な母親役でした。初風さんも、ここではモダンでキュートなおばぁさん役。微笑ましくも笑わせてくれました。

私としては元タカラジェンヌが3人も出ていて嬉しいですし、その他、アンサンブルの人達が様々な役で盛り上げています。主役達の周りが個性的で毒々しさがあったり、嫌味があったりする分、主役や他の配役が浮き上がり、ストーリーが生き、その良さを一層引き立てているんですね。そう言う面でもバランスの取れた作品だと思いました。時には客席も導引して、結構楽しい作品でした。

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