| 1985年 | |
| 大林宣彦 | |
| 山中 恒 「なんだかへんて子」 | |
| 剣持 亘、内藤忠司、大林宣彦 | |
| 宮崎 尚 | 富田靖子、尾美としのり、藤田弓子、小林稔侍、岸部一徳、秋川リサ、入江若葉、佐藤允、浦辺粂子、根岸季衣、樹木希林、小林聡美、他 |
| ビデオレンタル中 DVD発売中(税別6000円) |
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| ヒロキは、悪友と青春を謳歌する、尾道の高校生。家は西願寺。
何を考えているのか御経ばかりあげている父と、ガミガミ口うるさい母を持つ。
カメラが好きで、望遠レンズを女子校に向けてみつけた、いつも放課後にピアノを弾く少女に憧れている。
ヒロキは、名も知らぬ彼女を、「さびしんぼう」と名付けた。 そんなヒロキの前に、暮れのある日突然、ヘンテコな女の子が現れた。 セーターに、だぶだぶのオーバーオールのズボン、頭には帽子、顔はピエロのようなメイク。 ヘンテコな女の子は、自らを「さびしんぼう」と名乗った。 ピエロ顔の「さびしんぼう」は神出鬼没、ヒロキの前に、現れては消える。 時にはヒロキの部屋で、2人きり。時には寺の庭、大勢の前に! ヒロキは、ピエロ顔の「さびしんぼう」が巻き起こす騒動に、ほとほと疲れ、怒る。 「もう出て来るな」と。 しかし何故か、「さびしんぼう」が現れないと、気になってしまうヒロキだった。 ヒロキにチャンスが訪れる。 ピアノを弾く「さびしんぼう」が、自転車が外れて困っているところに出くわしたのだ。 修理をかってでるが、結局直せず、彼女の家の近くまで送って行くことに。 彼女は、「橘百合子」と名乗った。 後日、通学中の百合子をまちぶせて声をかけたヒロキを、百合子は無視した。 失意のヒロキ。 だが、バレンタインのプレゼントが寺の前に置かれていたことを「さびしんぼう」から知らされたヒロキは、百合子の家の近くへ。 百合子をみつけ、ずっと前に買っていたオルゴールを手渡したヒロキ。 百合子は、好きになってもらった方の顔だけ見て欲しい、反対側の顔は見ないで、と、別れを告げた。 土砂降りの中、とぼとぼと帰るヒロキ。 寺の前には、濡れたら死んでしまうと言っていた筈の「さびしんぼう」が、ずぶ濡れになってヒロキの帰りを待っていた。 彼女に上着を掛けてやるヒロキ・・・・・・ |
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| 尾道三部作の第三作。
「時をかける少女」では脇に退いていた尾美としのりが、今作では堂々の主人公です。
また、全編を通じて流れる、ショパンの「別れの曲」が、ピアノの音色が、とても印象的・効果的です。 見所は、富田靖子の2役。 ヒロキ憧れの少女・さびしんぼう(橘百合子)と、なんだかヘンテコな少女・さびしんぼう。 静と動、全く正反対な役を演じています。 特に、ピエロ顔のさびしんぼうでは、弾けぶりが見ていて楽しく、しかし時にはさびしい顔。 台詞を語る声には深みがあり、実力派ぶり十分な演技。 なお、富田靖子は、最後にもう2役で出ているので、正確には4役ですが。 (ただし、「何故か百合子さんに似た女性」が百合子そのものなら、3役。) ピエロ顔のさびしんぼうの正体は、ラスト近くで分かるのですが、実はもっと前に、はっきり明かされています。 ぼけていると思わせて、実は“おばあちゃん”は、ぼけてなかった訳で・・・・。 これは、この映画最大の伏線?? 「さびしんぼう」を最初に見たのは、テレビで放送された時。 エンディングが、「時をかける少女」に続き、ヒロインを演じた女優が主題歌を歌うカーテンコールになっていて、 顔は普通のまま、ピエロ顔のさびしんぼうの衣装を着た富田靖子が海岸で主題歌を歌い、 最後に海に向かって「さびしんぼう?さびしんぼーう!!」と叫んだ、その声が耳に残って離れませんでした。 これ以後、大林宣彦監督作品を、大林監督の作品と意識して見るようになった、記念すべき映画です。 そして、全ての映画の中で一番のお気に入りが、この「さびしんぼう」です。 |
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・ 特典 |
大林監督のメッセージ、大林監督と原作者・山中恒氏の対談映像等。
又、劇場用パンフレットが収録されているのは、嬉しい特典。 ところで、DVDのエンディング部分は、曲も映像もオリジナルと違うものに差し替えられています。 上の「一言」で書いたカーテンコール(=劇場版)は・・・・特典映像として収録されているので、選択して再生することも可能。 |