| 公開 |
2006年10月28日(山口県先行上映) |
| 監督 |
五十嵐匠 |
| 脚本 |
五十嵐匠 |
| 音楽 |
安川午朗 |
出演 |
松田龍平、山下徹大、北村有起哉、三浦アキフミ、前田倫良、原田大二郎、榎木孝明、寺島進、泉谷しげる、他 |
| 備考 |
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| 物語 |
幕末。日本には、攘夷の嵐が吹いていた。
長州藩士も、高杉晋作らが建設中のイギリス公使館を焼き討ち。
だが、これに参加した志道聞多と伊藤俊輔は、むなしさを感じていた。
こんなことをして幕府を困らせて、何になるというのか・・・・。
聞多と俊輔は、信州の兵学者・佐久間象山に教えを請う。
象山は、西洋に人材を派遣し、西洋の技術を習得させて、西洋に対抗する持論を語った。
海外渡航は死罪に値するが、聞多は、西洋に行くことを決心、行動を開始する。
藩主・毛利敬親から密航の黙認と資金提供を取り付け、シベリアに行った経験のある山尾庸三と野村弥吉を仲間にした。
藩から出る資金では足りないことが分かるが、俊輔から金策の知恵をもらい、俊輔も仲間に。
さらに、話を聞きつけた遠藤謹助も志願して、仲間は5人になる。
1863年5月、聞多達5人は、「生きたる機械」となるべく、イギリス船チェルスウィック号に乗り込んで、イギリスへと旅立った。
数ヶ月の厳しい航海の後、船はロンドンに到着。
行き交う蒸気船、そびえる高層建築、何十年も前から走っていた蒸気機関車・・・・西洋の発達した文明に触れた聞多達は、
このような国に勝とうと考えていたことが馬鹿らしく思えるのだった。
一行の、大学教授のウィリアムソン夫妻の家での下宿生活が始まる。
昼は大学で科学を学び、夜は下宿で英語の勉強。
又、謹助は紙幣の印刷に、弥吉は鉄道に心を奪われ、それぞれに興味を引かれた分野を貪欲に学んでいった。
一方で、俊輔は迷い込んだスラム街で、文明国にある貧困社会を目にする。
ロンドン生活が始まって6カ月が経った頃、英字新聞を読んでいた5人は、長州藩が欧米諸国の船を砲撃したことに対する報復戦争が計画されていることを知った。
西洋の文明国と戦うことの愚を知った聞多と俊輔は、過激な攘夷に走る長州の藩論転換を図るべく、直ちに帰国することを選んだ。
あとの3人が「生きたる機械」となって帰るまで、2人で命を張ると言い残して。
翌年には、謹助が身体を壊し、帰国した。
残る庸三と弥吉は、引き続き勉学に励む・・・・。
弥吉は鉄道にのめり込んでいた。
庸三は、知り合った薩摩藩の留学生から資金を借りて、グラスゴーに移った。
そこでの庸三は、造船所で働きながら、造船技術の習得に打ち込む日々。
又、庸三は、造船所で、手話で会話しながら働く女性達を目にした。
その中の一人、聴覚障害者であるエミリーとの交流は、庸三に新たな視野を広げさせるものだった・・・・・・・・・・。
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| 一言 |
初代内閣総理大臣・伊藤博文(伊藤俊輔)、初代外務大臣・井上馨(志道聞多)、大阪造幣局長となった遠藤謹助、日本鉄道の父・井上勝(野村弥吉)、
東京大学工学部の前身である工部大学校設立と盲・聾教育普及に尽力した山尾庸三・・・・ある者は政治で、ある者は経済で、日本の近代化に貢献した5人の、若き日の物語。
商業映画である以上、史実を踏まえているとはいえ、もちろん脚色が加えられている訳ですが、国を閉ざしていた時代の日本人が、発達した西洋文明を知った時の驚嘆と、
先進技術を吸収しようとした奮闘、さらに先進の科学技術に留まらず見識を広げた様を、追体験出来る内容でした。
少々違和感を感じたのは、後半。
イギリスに渡航した5人が、2人だけになり、その2人も離ればなれになって、「長州ファイブ」なのに気が付いたら山尾庸三が単独で主人公になっていました。
野村弥吉が鉄道を学ぶ様子も少しだけ挿入されていますが、先に帰国した3人の活動も見せてくれたら、題名通り「長州ファイブ」だったと思うのです。
ところで、長州人の台詞は、訛りがかなりきついものでした。
当時の長州人の、特に“長州ファイブ”の熱き血潮を感じさせるのには効果的ですが、長州弁(山口弁)が分からない人には、言っていることが理解出来るのかどうか・・・・ちょっと心配。
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