| 公開 |
2008年3月15日 |
| 監督 |
本木克英 |
| 原作 |
澤本嘉光、川口晴 |
| 脚本 |
澤本嘉光、川口晴 |
| 音楽 |
Cho,Sung−Woo |
出演 |
田中麗奈、加瀬亮、福田麻由子、佐藤祥太、豊川悦司、高島礼子、池脇千鶴、布施明、相築あきこ、ピエール瀧、
大沢あかね、海老瀬はな、藤井美菜、矢島健一、岸辺一徳、笹野高史、他 |
| 備考 |
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| 物語 |
函館の14歳の少女・斉藤あかりは、大学病院に務める多忙な父・祐市と、母・芙美子と3人暮らし。
転機は、一人で家のことを切り盛りしていた芙美子が、体調を崩して入院したことだった。
そして、庭に迷い込んだゴールデン・レトリバーの子犬を、あかりは芙美子の許しを得て飼うことにした。
名前は、右足の先だけが白いことにちなんで「ソックス」と、芙美子が付けた。
又、芙美子はあかりに、犬を飼う時にしなくてはいけない「10の約束」を語って聞かせる。
一時、芙美子は退院したが、やがて亡くなる。
あかりは、精神的ショックから、首が曲がらなくなり、医師である父にも直せないのが、ソックスの相手をしている間に治った。
実は、芙美子が知り合いのコンビニエンスストアの店長から、たくさん生まれた子犬を1匹譲ってもらったのがソックスだった。
祐市が、札幌の大学病院に栄転することになった。
職員寮に移るために、犬は連れて行けない・・・・やむを得ず、あかりは、ギタリストを目指している同級生の星進にソックスを預けて、父と共に札幌に引っ越した。
ところが、進も、海外留学することになった。
出発の日は祐市の休みの日なので、あかりは、祐市の運転するバイクで見送りに向かうが、祐市は上司から、政治家絡みの患者の手術のために呼び戻されてしまった。
仕方なくタクシーに乗って飛行場にあかりが着いたのは、進を乗せた飛行機が出発した後で、見送りの約束を果たせなかった。
祐市は、手術を済ませるとすぐに、上司に辞表を突き付けた。
祐市は処分した函館の家を買い戻し、改造して斉藤医院を開業した。
ソックスも帰って来て、あかりと祐市、そしてソックスの生活が、また始まった。
7年後。22歳のあかりは、大学の獣医学部で学んでいた。
進は日本に帰って来て、ギタリストとして活動していて、あかりは彼と再会する。
やがて、あかりは夢だった旭川動物園に獣医として就職、家を出て一人暮らしが始まった。
仕事と、進との交際で、充実した新生活を送るあかりは、実家で祐市と共に暮らすソックスと過ごす時間が無くなる。
進と連絡が取れなくなり、彼の家に乗り込んだあかりは、交通事故に遭った進の指が思うように動かなくなっていることを知った。
ギタリストにとって、致命的な障害である。
少女時代、医者に治せなかった首をソックスが治してくれたことを思い出したあかりは、ソックスをしばらく進に預ける。
果たして、ソックスと一緒にいる内に、進は、ずっと触れようともしなかったギターを手に、メロディーを奏で始めた。
ソックスは、セラピー・ドッグの役割を果たしたのだ。
あかりはソックスの存在の大きさを思い出したが、10年生きて来たソックスは、体力が落ちていた。
ある日、仕事中のあかりに、祐市から電話が入る。「ソックスが立てなくなった。」
上司の計らいで仕事を切り上げて、あかりはソックスの待つ実家へ急ぐ・・・・・・・・・・。
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| 一言 |
犬は名犬ではないし、大事件が起きるのでもありません。
母を亡くした少女が、犬と10年間を過ごして大人になるまでの物語であり、又、
生後間もなく引き取られた犬が、少女に寄り添って10年間を過ごし、天寿を全うする物語でもある、ごく日常的な物語です。
実は余命幾ばくもないことを知った母が犬=ソックスを手配していたこと、又、10年経ってソックスが死んだ後に最後のメッセージが娘の手に届くように仕掛けをしていたことから、
母は、約10年生きる犬に、まだ少女の娘を成人するまで託したのだと伺われます。
(あのメッセージが、10年間あそこに隠されていたとするのは、よく考えると不自然なのですが。)
そして、あかりに教えた、犬との10の約束は、自身を犬に置き換えた約束。
こういう伏線や隠し球の面白さもあるけれど、この映画の魅力は、何と言っても日常性でしょう。
犬と寄り添い合う生活は素敵だよ、と語りかける映画でした。
教会での結婚式の最中に風が吹いて、“母・芙美子が娘・あかりを、風になって見守っている”と感じさせる描写は、賛否両論あるでしょうが、
犬の十戒とは全く関係ないヒット曲「千の風になって」を彷彿とさせることによってかえって話が安っぽく感じられる面もあると思います。
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