「亀は意外と速く泳ぐ」

公開
2005年7月2日
監督
三木聡
脚本
三木聡
音楽
坂口修
出演
上野樹里、青井憂、岩松了、ふせえり、松重豊、村松利史、緋田康人、要潤、森下能幸、松岡俊介、水橋研二、温水洋一、 岡本信人、嶋田久作、伊武雅刀、他
備考
  
物語
 片倉スズメは平凡な主婦。夫は海外に単身赴任中で、変わった甲羅の亀・亀太郎に餌をやりながら日々を過ごしている。 同じ日、同じ病院で生まれた、親友・扇谷クジャクはワイルドに生きている。 それに引き替えスズメは、周囲の人にも見えていないかのような存在感の無さ・・・・。
 ある日、偶然、スパイ募集の公告をみつけたスズメは、早速電話して、指定されたアパートに面接に行った。 相手をしたのは、クギタニシズオとエツコの夫婦。彼らは、日本における、某国のスパイだと言う。 平凡で目立たないスズメこそスパイに向いているというクギタニ夫婦は、早速活動資金として500万円を手渡した。
 “某国のスパイ”になったスズメだが、クギタニ夫婦の指示は、いつ来るか分からない指令があるまでは潜伏し、普段通り、平凡に生活すること。 意識して平凡に過ごすのは意外に難しいが、クギタニ夫婦の“訓練”を受け、知らなかった意外なことを知り、スズメの日常は何だか充実した気になっていた。
 スズメの周囲には、変わり者がいっぱい。 仕事そっちのけで踊るパーマ屋、全然売れなくて嘆く最中屋、やたら海外旅行している豆腐屋、公園のベンチにいつも座ってアリに餌をやるベンチババア、 トイレに詰まっていたイカめしをホルマリン漬けにしている水道屋、そこそこの味で潰れずにやっているラーメン屋、格好良かったのに今ではカツラの加東先輩、 電話もお茶っ葉も無い一人暮らしをする父親・・・・。何となく過ぎて行くスズメの日常と離れたところで、公安部は不穏な動きを察知していた。
 ある日突然、スパイに招集をかける暗号が、商店街のアナウンスに流れた。公安部も、一斉に町を走る。 集合場所の夜の公園には、クギタニ夫婦、豆腐屋、ラーメン屋、それにベンチババアが集まった。 スズメは、送電所の電線を切断して停電を起こしてから、公園を目指す・・・・・・・・・・。
一言
 平凡な主婦が、平凡から抜け出そうとスパイになり、でも平凡に過ごすことが任務で、いよいよ何かが起きるのかと思ったら・・・・。 意味があるのか無いのか分からない、不思議な映画。でもそこが面白味でもあるのがから、全く不思議な映画です。
 主人公・片倉スズメにとっては、平凡な日常も、気の持ち方一つで楽しめることを知ったことで、意味のある数ヶ月(?)だったと思われますが。



学芸員室/映画掛TOPへ戻る