| 公開 |
2008年11月1日 |
| 監督 |
堤幸彦 |
| 原案 |
宮崎康平 |
| 脚本 |
大石静 |
| 音楽 |
大島ミチル |
出演 |
吉永小百合、竹中直人、石橋蓮司、岡本信人、江守徹、ベンガル、窪塚洋介、柳原可奈子、風間トオル、
由紀さおり、黒谷友香、不和万作、余貴美子、大杉蓮、平田満、麻生祐未、大仁田厚、草野仁、大槻義彦、
井川比佐志、綾小路きみまろ、他 |
| 備考 |
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| 物語 |
昭和12年、日中戦争勃発で、長浜和子は両親と共に大陸から日本の九州に引き揚げた。
ほどなく家の家事で父は焼死し、母も戦後すぐに亡くなる。
昭和31年、福岡でラジオ番組「九州の歴史」の仕事をしていた和子は、盲目の歴史家で、島原鉄道の社長・宮崎康平と出会った。
邪馬台国について知ることの重要性を説く康平の、我が儘で破天荒な言動に、周囲は振り回され、和子も戸惑うが、康平は和子を気に入って、
島原に来るよう勧めた。
仕事が途切れたのを機に、和子は島原を訪れ、康平に歓待された。
ワンマン社長の康平は、重役も知らぬ間にバスを発注していて、島原観光バスを走らせようとしており、和子にはバスガールの指導員を頼むのだった。
困惑しながらも、和子はその仕事を引き受けた。
康平は、島原中を回ってバスガール要員を集め、和子が彼女達に発声練習から歩き方、接客まで仕込んだ。
そして誕生した島原観光バスは、たちまち大盛況となり、島原鉄道に乗って観光客が島原に殺到、地域はその恩恵にあずかった。
だが、集中豪雨が島原を襲い、島原鉄道は線路が寸断される大損害を被った。
復旧のための工事が始められたが、康平は、この機に遺跡発掘もさせたため、肝心の鉄道運行再開の目途が立たない。
遂に、役員会の全員一致で、康平は父から受け継いだ島原鉄道社長の地位を追われてしまった。
島原観光バスも廃止され、バスガール達も解雇・・・・。
島原にいる理由が無くなり、福岡に帰ろうとした和子に、康平はまだ仕事があると告げた。
「宮崎康平の女房」という仕事があると・・・・。和子は、島原での生活を続けることにした。
実は、康平には、戸籍上は妻がいた。
気性の激しい康平に嫌気が差し、2人の幼い子供を残して、妻は出て行ったまま、正式な離婚も出来ないのだった。
それでも和子は康平の家で、康平と2人の子供の世話をしながら、魏志倭人伝をはじめとする書物を音読して、盲目の康平の、邪馬台国の研究を手伝う。
経済的に困窮しながら、和子は懸命に康平の生活と研究を支えるのだった。
ある日、目の見えない康平のために、和子は、段ボール紙を使って、北部九州の立体地図を作った。
大喜びする康平だったが、“現代”の地形の地図であることに気が付き、不満を口にする。
卑弥呼の時代と現代では海岸線が違う、だから、誰もが間違えるのだと。
それならばと、和子が提案して、2人は実際の場所に行くことにした。
和子が康平の目となり、邪馬台国を探す、二人三脚の旅が始まった。
現地踏査と地名を元に、魏志倭人伝に表れる国名を比定して歩く2人の旅は8年続き、康平は、諫早が邪馬台国の地だと結論付けた。
そして著した「まぼろしの邪馬台国」は、第一回吉川英治文化賞を受賞することに。
表彰式のため東京に行き、賞賛を浴びる康平と和子。
島原に帰った2人は、一緒に東京に行った息子がこっそり実母に会いに行き、康平との「離婚届」の署名押印させていたことを知る。
勝手な行動に癇癪を起こす康平だったが・・・・晴れて、康平と和子は名実共に夫婦になれた。
康平と和子の二人三脚は続く。
吉川英治文化賞受賞により、島原鉄道の資金援助を受けられるようになった康平は、発掘に力を入れる。
邪馬台国の所在地の、決定的証拠となる、卑弥呼の墓を探して・・・・・・・・・・。
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| 一言 |
途中まで、何故この映画の題名が「まぼろしの邪馬台国」なのか、さっぱり分かりませんでした。
後半になって邪馬台国探しが始まって、それらしき内容になりましたが・・・・邪馬台国の想像映像はいいとして、
卑弥呼が火砕流で死んだと思わせるような映像は、珍説の部類に入るのではないでしょうか。
終盤で、康平が言っているように、本当は邪馬台国はどうでもよくて、二人が一緒に旅を続けることこそ大事なことだったのです。
つまり、苦楽を共にした一組の夫婦の物語であることが、この映画の本質。
モデルになった実在の人物の著書の題名をそのまま映画の題名にしたようですが、“著書を映像化”したのではなく、
“著者(とその妻)を映像化”したのだから、もっと相応しい題名にすべきだったのではないかと思います。
題名を伏せて見たら、それなりに面白い映画でしょう。(「珍説」は別として。)
ただ、30代から40代と思われる主人公を、60歳を過ぎた吉永小百合が演じていることには、日本映画界は危機的状況なのかと勘ぐらされます。
ちょうど良い年代の女優に、適役はいなかったのでしょうか?
吉永小百合という女優に頼り過ぎていると感じさせられたことが、どうにも気になったのでした。
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