| 公開 |
2007年10月6日 |
| 監督 |
蝶野博 |
| 原案 |
DREAMS COME TRUE 「未来予想図」、「未来予想図U」 |
| 脚本 |
狗飼恭子、志羽竜一 |
| 音楽 |
岩代太郎 |
出演 |
松下奈緒、竹財輝之助、松坂慶子、藤井美菜、弓削智久、関めぐみ、石黒賢、加藤雅也、原田泰造、西田尚美、他 |
| 備考 |
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| 物語 |
大学2年の時、友人の自主制作映画を手伝って新郎新婦役を演じたのが、さやかと慶太の出会いだった。
キャンパス内で再会した2人は、つき合うようになる。
就職活動を終えて2人は、スペインへ卒業旅行に行った。
慶太が憧れる建築家・ガウディの設計によるサグラダ・ファミリアでは、日本人で唯一参加している彫刻家・中島良郎に会い、
頼み込んで、制作中の彫刻を見せてもらう。
それが完成するのは10年先だと聞いたさやかと慶太は、10年後に手を繋いでまた来ることを誓った。
社会人になってからも、仕事に忙しい合間を縫って、さやかと慶太はデートを重ねた。
希望した建築事務所で働く慶太は充実した日々を送っているが、目指していた出版社に入れず、印刷会社に就職したさやかは、物足りない。
そんな彼女の気持ちを見通した慶太に励まされて、さやかは退職して就職活動を再開、雑誌社に採用された。
つきあい始めてから5年、転機が訪れた。
慶太が書いた設計図が認められて、スペイン赴任が上司に言い渡されたのである。
憧れのガウディの建築が現地で思う存分学べる、夢のような話しだが、いつ日本に帰られるか分からないと聞かされた慶太は、悩む。
そして出した結論は、スペイン行きを断り、さやかと一緒にいることだったが、さやかは彼を冷たく突き放す。
結婚するならもっと稼ぎのいい人がいいから、慶太が結婚を考えているならもうつき合えない、と。
呆然とする慶太を残して歩き去るさやかは、見えない所まで離れて、泣き崩れるのだが・・・・。
5年が過ぎた。
慶太はスペインに行ったまま、サグラダ・ファミリアの見える街に住んで働き、中島の彫刻も時々見に行っていた。
さやかはといえば、編集の仕事に打ち込み、「恋が叶う花火」と話題になっている花火の特集の企画に取り組んでいた。
だが、肝心のその花火を作る花火職人・井上巧己に、取材の許可がとれず、苦しむ。
その最中、福岡に妹・あすかと一緒に暮らす母・陽子が手術を受けると知らせが入った。
慌てて帰郷したさやかだが、仕事のためにすぐ東京に戻る。
あすかは怒るものの、陽子はさやかを温かく見守る。
井上の元に通い詰めたさやかは、心を開いてもらい、取材することに成功した。
「恋が叶う花火」の特集は、ようやく形になる。
偶然会った、慶太の親友・稔は、さやかに怒りをぶつける。
さやかにふられた慶太は、5年間日本に帰ることなくスペインで働き続けている、と。
さやかは、休暇を取って、スペインへ向かった。
慶太と歩いた、卒業旅行の思い出の場所をたどって、さやかはサグラダ・ファミリアの見える通りまで来た。
そこで、慶太がスペイン人の女性と子供と一緒にいるのを見て、さやかは彼に会わずに帰国してしまう。
慶太と一緒にいたのは、中島の妻子だったのだが・・・・。
中島から、彫刻を見に来た日本人女性の話を聞いた慶太は、さやかだと直感して、日本へ飛んだ。
雑誌社を訪ねて、さやかは花火大会の会場にいることを教えてもらい、慶太は、会場へ急ぐ・・・・・・・・・・。
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| 一言 |
DREAMS COME TRUEのヒット曲の世界を膨らませた、一組の恋人の10年の物語。
序盤の学生時代編は、超特急の展開。
例えば、慶太のどこがよかったのかという稔の問いに、さやかが答える前に場面転換して、グングン学生時代が過ぎ行く速さ!
でも、さやかの答えは、5年後の面接シーンで語った「夢」観から十分理解出来ます。
ガウディに憧れ、「夢」を語る慶太に、さやかはひかれたのだと。
そして、そんなさやかだから、慶太が夢を捨てて彼女を選ぼうとした時、瞬時に、夢を捨てるくらいなら自分を捨ててもらおうと判断したのでしょう。
10年後、結末までの展開は、ちょっと甘い話しですが、原案の世界観を壊していないという点で、これでいいのだと思えます。
ところで、「未来予想図」(映画の中では「思いの予想図」という言葉に置き換えられている)は、重要なキーワードなのですが、
主人公・さやかが、どういう未来予想図を思い描いていたのかが判然としません。
「10年後に、手を繋いで、サグラダ・ファミリアにまた来ること」がそうなのかもしれませんが、「未来予想図(思いの予想図)」という
特別な言葉でなくても、「約束」や「誓い」という普通の言葉で呼んでも、意味は通じます。
「未来予想図」でも「思いの予想図」でもいいから、ありふれた言葉で呼ばれるものとは違う「〜予想図」を感じさせて欲しかったところ。
又、2人が別れることになった“問題”は、5年後において解決出来るのか、疑問です。
でも、少々の難は、さわやかな主演2人に免じて(?)、そう気にしないことにします。
エンドロールの後に続く、長いカーテンコールのような部分は、映画の余韻を高めるのに効果的で、ラストシーンにも納得して、
満足して映画館を後にしたのでした。
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