「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」

公開
2003年7月19日
監督
本広克行
脚本
君塚良一
音楽
松本晃彦
出演
織田裕二、深津絵里、水野美紀、ユースケ・サンタマリア、柳葉敏郎、いかりや長介、北村総一郎、小野武彦、斉藤暁、筧利夫、真矢みき、 小泉孝太郎、神山繁、小木茂光、高杉亘、佐戸井けん太、小林すすむ、甲本雅裕、遠山俊也、星野有香、星川なぎね、児玉多恵子、小西真奈美、岡村隆史、他
備考
  
物語
 一大観光地と化した東京・お台場。湾岸署も、観光者相談係を設けて記念品販売まで手がけるなど、様変わりした。
 ある朝、出勤した青島刑事は、立て続けに事件に遭遇する。 女子高生に噛み付く暴行事件。そして、死体を包帯とロープで装飾した猟奇殺人事件。
 猟奇殺人事件の捜査本部が湾岸署に設置され、初の女性キャリア・沖田仁美管理官が本部長として、室井管理官らを引き連れて着任した。 沖田は、青島に言い放つ。「事件は会議室で起きてるの。」
 青島と恩田すみれ刑事は、沖田の命令を受けた室井から、特別な仕事を割り当てられた。お台場中に仕掛けられた監視カメラの映像を、徹夜で監視しろというのである。 だが、その夜、第2の猟奇殺人事件が発生する。沖田は、青島とすみれを指名した室井を、代わりの監視モニターにあてた。
 第2の猟奇殺人事件には、目撃者がいた。手がかりは、彼女が聞いた「亀田」という人名。 犯人に襲われる可能性がある目撃者の警護中、青島とすみれは、所轄の事件としてそれぞれが追っていた、噛み付き犯と連続スリ事件の犯人一家をみつけるが、沖田は持ち場を離れることを許さない。 結局、目撃者に近付いていた猟奇殺人事件の容疑者を取り逃がしたばかりか、噛み付き犯にもスリ一家にも逃げられてしまう。
 猟奇殺人事件の容疑者を捜して、お台場中に刑事達は散った。拳銃携行の要請を、沖田は却下する。 監視モニターとの連携で、柏木雪乃が容疑者に接近したが、拳銃を持っていた容疑者に拉致されてしまった。
 お台場と本土をつなぐ橋やトンネルの封鎖が図られたが、管理権限がバラバラで、不完全に留まる。
 ひょんなことから、目撃者が聞いた「亀田」が、東北訛りで発音された地名「蒲田」だと判明。 スリ一家を検挙して、蒲田に急行したすみれは、地図に無いトンネルから地上に出て来た、犯人達と遭遇した。 さらに、トンネルを追って来た青島とSATが、雪乃を人質に取る犯人達を包囲。 だが、周りに一般人が多く、沖田は発砲許可をためらう。 偶然そこに、身柄を確保し漏らしたスリ一家の女の子が居合わせ、恐くて泣き出した。 女の子を保護しようとするすみれ。手を出せないSATと青島。雪乃を盾に逃走しようとする犯人達。 ・・・・そして、犯人は発砲し、現場に血が流れた・・・・・・。
 犯人は人質を取って逃走、負傷者が発生、という事態になっても、沖田は他人の言葉に耳を貸さない。 その沖田に、遂に和久指導員はじめ、湾岸署の面々の堪忍袋の緒が切れた。険悪な空気に包まれる本部。
 本庁は、沖田を呼び戻し、室井が代わって捜査の指揮を執ることになった。 室井は命令した。本庁と所轄の区別無く、事件解決のために情報を出し合うこと。 そして、本部の指示を待つまでもなく、現場の判断で行動して良いことを。
 進化の途上にあるお台場は、地図に無い道路や建築物が多い。 だが、現地を知り尽くした湾岸署の刑事達は、次々に潜伏する犯人を逮捕した。人質も救出された。
 残り1グループ。 封鎖出来ないレインボーブリッジを、残る犯人達が乗る車が走って行く。 そこへ・・・・・・・・・・。
一言
 冒頭の、「ホワイトアウト」(織田裕二主演)のパロディから、爆笑もので、上手く作られている面白い映画。
 「本店」(本庁)と「支店」(所轄署)の対立、刑事物の本筋としての事件、主要登場人物達それぞれの物語、等々、シリアスな部分と、そのシリアスな部分にまとわりつくような“ギャグ。 大ヒットもうなずける、楽しい娯楽作品です。
 今回の鍵となる人物は、沖田仁美管理官でしょう。 「所轄の仕事なんかどうだっていい」と吐き捨てるばかりか、所轄の刑事を人間とすら認めていないかのような傲慢なキャリア。 このシリーズがずっと抱えて来た「本店」と「支店」の構図を行き着くところまで行き着かせて、沖田が退かされ、代わった室井が「名指揮」を執り一気に事件解決に向かう、というところに、観客はスカッとすると思います。 (これをもってシリーズ完結であっても良いようにも思えます。)
 難点は、“新しいタイプの犯人”で、これは少々分かりにくいものでした。
 あと、これはこのシリーズの特徴でもあるのですが、シリアスにギャグが混ざり合って、泣かせるシーンで笑ってしまうのは、諸刃の剣。 混ぜ方が上手いので、これはこれで面白いのですが(そうでなければ、「踊る〜」ではない!)、笑い過ぎて、映画館を出た時には余韻が無くなってました。

 なお、予告編の中に、電話ボックスの中の柏木雪乃が後頭部を拳銃で撃たれると思わせる映像がありましたが、これは巧妙な仕掛けでした。 よくよく考えると、あの状況で後頭部を撃たれれば、予告編のその部分の映像に続けて流れた、銃声に続く悲鳴は、雪乃があげられる筈もなく、実際は別のシーンの音。 実際に誰が(「どこで」は物語で書いてます)撃たれるのかは、ネタばらしになるので、書き控えますが・・・・。



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