| 公開 |
2008年9月13日 |
| 監督 |
滝田洋二郎 |
| 脚本 |
小山薫堂 |
| 音楽 |
久石譲 |
出演 |
本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、吉行和子、笹野高史、杉本哲太、山田辰夫、他 |
| 備考 |
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| 物語 |
東京の楽団でチェロ奏者をしていた小林大悟は、楽団の解散で失業。
買ったばかりの高価なチェロを手放し、妻・美香を連れて、故郷の山形に引き揚げた。
亡き母が遺した、失踪した父がやっていた喫茶店をスナックに改装した家に移り、仕事を探す大悟は、好条件の求人広告をみつけて、早速面接に赴く。
社長の佐々木は、大悟を見るなり、何も聞かず、何も説明せず、採用を決めた。
戸惑う大悟が確認すると、広告の「旅のお手伝い」は「旅立ちのお手伝い」の誤り、社名・NKエージェントの「NK」は「納棺」・・・・
つまり、遺体を棺に納める「納棺師」の仕事だった!
しかし、佐々木のペースで話が進んで、大悟はそこで働くことに。
美香には「冠婚葬祭の仕事」と曖昧に説明して、「結婚式場の仕事」と都合良く誤解するのをそのままにするのだった・・・・。
初めての仕事は、死後2週間の腐乱死体!
刺激が強過ぎて、耐えられずに嘔吐した大悟だが、それから、佐々木と一緒に庄内平野を回り、仕事を覚えて行く。
納棺を通して、様々な事情を持つ遺体や遺族の心に触れ、大悟は段々この仕事が板に付いてきた。
ある日、大悟の本当の仕事を知った美香が、怒りをぶつけた。
遺体を触った手で自分に触れる夫を「汚らわしい!」となじり、美香は実家に帰ってしまった。
大悟は、納棺師の仕事を続けた。初めて腐乱死体を見た時の彼とは違い、真摯な姿勢で納棺に取り組み続けた。
雪深い冬が過ぎて、春が訪れた時、美香が帰ってきた。妊娠したことを告げ、子供のために職業を変えるよう迫る美香。
そこへ、幼なじみの母親が亡くなった知らせが入る。
一人で銭湯を切り盛りし、幼い頃から親しくしてくれていた“おばさん”を、大悟は納棺し、美香はその彼の姿を見つめるのだった。
思いがけない知らせが舞い込んだ。30年間行方のしれなかった、大悟の父親の訃報が届いたのである。
遺品の中に、妻の名と住所が書かれたものがあり、電報が打たれたのだった。
父親はいなかったものと決めつけて頑なな大悟だったが、美香に促されて、遺体が待つ、漁港の町に向かう・・・・・・・・・・。
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| 一言 |
遺体を扱いながら、コミカルなシーンがあるにも関わらず、不謹慎なところのない、荘重でいて、でも重苦しくない、よく出来た秀作。
この映画の魅力は、日本らしい風景、広末涼子や山崎努をはじめとする助演の仕事もありますが、何と言っても主演・本木雅弘の、怪演と快演でしょう。
怪演は、前半のコミカルシーンに多いのですが、特に、死後2週間の遺体と対面した初仕事のシーン。
このシーンで、画面には遺体はほとんど映りません。だから、観客はその遺体を、見ることはありません。
しかし、本木雅弘の壮絶に悶絶する演技により、死後2週間の遺体がグロテスクなことになっている様を想像出来るのです。
例えて言えば、落語を見ているようなシーンでした。
快演は、後半の、納棺師の仕事が板に付いた主人公の手並み。
流麗な所作は、まるで楽器を奏でているようで、それを見た広末涼子演じる妻の考えが変わったことにも説得力がありました。
公開に先立って、モントリオール世界映画祭でグランプリを受賞していますが、このような日本的美意識を感じさせる映画が外国で評価されたことを、
誇りに思えるような映画です。
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