「空へ −救いの翼 RESCUE WINGS−」

公開
2008年12月13日
監督
手塚昌明
原作
バンダイビジュアル アニメーション「よみがえる空 −RESCUE WINGS−」
脚本
内藤忠司、水上清資、手塚昌明、大森一樹
音楽
和田薫
出演
高山侑子、渡辺大、井坂俊哉、金子賢、鈴木聖奈、瀬戸早紀、三浦友和、木村佳乃、中村大樹、中村俊太、春田純一、 宮川一郎太、中村雅俊、浅田美代子、他
備考
  
物語
 幼い頃に、病気の母を助けてくれた航空救難団に憧れて、川島遥風は航空自衛隊の自衛官になり、訓練を経て、 救難救助ヘリ・UH−60Jの初の女性パイロット、3尉として、航空救難団小松救難隊に配置された。 「女」だということで不信感を持つ隊員もいるが、隊長の菊田2佐、飛行班長の鷹栖3佐らに見守られながら、遥風は厳しい任務に当たる。
 遥風が副操縦士として参加した、荒天の闇夜で遭難した漁船の救難では、隊員の柿崎2曹がマストをかいくぐって降下、乗組員の救助に当たったが、 UH−60の残燃料が限界に達したため機長の早稲田3佐は帰投を決断。 直後に、まだ1人残っていた要救助者が、波に呑まれてしまった。
 基地に帰って、助けられなかったことに落ち込む遥風を力付けたのは、彼女に辛く当たっていた筈の瀬南2曹だった。
 山岳での救難活動中、突風にUH−60が大きく揺れ、要救助者と吊り上げられていた瀬南2曹が負傷した。 操縦していた、F転=元戦闘機パイロットの織田1尉と、機体整備を担当していた勝沼碧空士長は、共に責任を感じる。 この2人を、戦闘機パイロットの横須賀1尉が励ます。 織田は呟くのだった〜「一人で飛んでるんじゃないんだな。」
 離島から搬送した少女が、手術で回復し、送ってくれた礼状に、遥風は喜びを感じていたが、その少女が急死した連絡に、衝撃を受ける。 落ち込む遥風に、菊田隊長は休暇を取るよう命令。故郷に帰った遥風は、両親と数日を過ごす。
 遥風が基地に戻り、瀬南2曹の復帰、横須賀1尉と碧の婚約、と、明るい話題が続く。
 だが、訓練中の横須賀1尉のF−15がレーダーから消える事故に、基地は騒然となる。 直ちに、鷹栖3佐が搭乗するU−125Aが現場海域に飛ぶが、捜索に手間取る。 基地の救難ヘリは、他の救難活動と機体トラブルで、現場に向かえるのはただ1機、タンカーの救難活動中に機長の織田1尉が負傷して、 副操縦士である遥風が操縦を代わったUH−60だけ。 遥風は機を現場に向ける。
 鷹栖3佐のU−125Aが、海上を漂う横須賀1尉を発見した。 ところがこの時点で、遥風のUH−60は、救助に行くには残燃料が足りない状況になっていた。 菊田隊長は、横須賀1尉救助を命令出来ない。 そこへ、鷹栖3佐が、途中で演習中の護衛艦を目撃したことを報告した。 救助後、基地へ帰投するには燃料が不足するが、護衛艦までなら飛行可能だ。 だが、遥風には、航行中の艦への着艦経験が無い・・・・・・・・・・。
一言
 主演の高山侑子が、若過ぎるのです。撮影時点で、16歳!? 実年齢高校1年生の新人女優が航空自衛隊のパイロットを演じることに、無理を感じていたのですが・・・・意外に杞憂でした。 演技的は未熟が見えるところがあったものの、顔つき、特に目には、なかなか精悍な感じが出ていて、実年齢を感じさせず、スクリーンの中ではパイロット然としていました。
 物語は、高山侑子演じる遥風を中心に、航空自衛隊小松基地の若き自衛官達の群像劇になっていて、それは良いのですが、 多くの登場人物のエピソードを“広く浅く”盛り込んだせいか、自衛隊の教宣映画のような印象を受けました。
 もっとも、その分か、航空自衛隊の全面協力を得られたことは、この映画の大きな魅力になっています。 本物の航空機の実写映像は、激しいぶれあり、フレアありで、“きれいな”CG映像に比べると見づらいのですが、文字通り、本物の迫力でした。
 本物を使った本格的な航空救難隊の映画ながら、劇中で、細かい説明はされていないので、マニアはともかく、一般の人には分かりにくいところが多いと思います。 この点は、ジャンルは全然違いますが、この映画の1ヶ月目に公開された「ハッピー・フライト」を観ておくと、少し理解しやすいでしょう。



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