| 公開 |
2008年4月26日 |
| 監督 |
佐藤信介 |
| 原作 |
芦原妃名子 |
| 脚本 |
佐藤信介 |
| 音楽 |
上田禎 |
出演 |
松下奈緒、夏帆、井坂俊哉、池松壮亮、塚田健太、岡本杏里、伴杏里、戸田菜穂、風間トオル、藤村志保、高杉瑞穂、他 |
| 備考 |
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| 物語 |
両親が離婚して、14際の水瀬杏は、母・美和子に連れられて、東京から島根県の母の実家に引っ越した。
祖母・美佐代は美和子に厳しく当たり、田舎での生活に戸惑う杏だが、北村大悟や月島藤・椎香兄妹と友達になり、町に馴染んでいく。
一方で、美佐代が繰り返す「しゃんとせえ」に追い詰められて、精神を病み、自殺してしまった。
母の死に動揺する杏を支えてくれたのは、大悟だった。
「ずっと一緒に追っちゃる」と包み込む大悟と、杏は付き合うようになる。
中学3年の夏、杏の父・正弘が東京から島根にやって来た。
一緒に暮らそうという父の申し出に、杏は悩んだ末、東京行きに同意した。
母に買ってもらった砂時計を大悟に託して、杏は東京へ発った。
東京と島根、別々の場所で高校生になった杏と大悟は、交際を続けていた。
夏休みには杏が島根に行き、大悟に会った。
しかし、実は杏のことが好きだった藤の失踪騒動や、椎香も大悟が好きだったことを聞かされ、
又、あくまでも杏に献身的な大悟に、杏の精神のバランスは危うくなる。
ついに杏は、大悟に別れを告げてしまった。
このままでは、大悟を押しつぶしてしまう、と恐れて・・・・・・。
10年後。島根の同窓会で、杏は大悟と再会した。東京でOLをしている杏は、佐倉との結婚を控えていた。
今も一人の大悟は、杏から渡されていた砂時計を返すのだった。
東京に帰ってから、様子のおかしい杏に、佐倉は婚約破棄を告げる。
混乱して、杏は鞄を提げて雑踏をさまよう。人にぶつかった拍子に、鞄から落ちた砂時計が割れてしまった・・・・。
杏が失踪したと、島根にも連絡が入った。勤務先の小学校で情報を聞いた大悟は、杏を探しに飛び出す。
杏は、自分の腕を流れる鮮血を見て、正気を取り戻した。島根の、思い出の砂浜で、自分の手首を切っていたのだ。
生きなければ、と、必死に砂浜を這う杏だが、黒い影がよぎるのを見たのを最後に、意識が遠のいて行く・・・・・・・・・・。
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| 一言 |
少女時代を夏帆が、大人時代を松下奈緒が演じるヒロインの、10年越しの物語。
とても時間的スケールの大きさを感じる映画に仕上がっていると思います。
効果的なのが、主演・松下奈緒のナレーション。
「忘れられない風景がある」で始まる、冒頭のナレーションは、この映画の世界にしっとりと誘い、最後もナレーションで物語をしっかり結んで終わります。
又、「過去が未来になる」というナレーションを具現化しているのが、題名にもなっている、砂時計。
登場回数は多くないのですが、くるりとひっくり返すと、落ちた砂=過ぎた時間が、これから落ちる砂=やって来る時間に変わり、
又、一粒一粒の砂が、人生の一歩一歩を象徴しているようで、主題をよく表しています。
杏が精神のバランスを崩している状態を映像で表した様子は、最初はそうと分かりにくかったり、分かったら分かったで見づらい映像であったりしました。
しかし、バランスを崩して自分勝手な杏や、献身的過ぎるくらいに献身的な大悟が嫌味に見えなかったり、最後の大悟と杏のやり取りが納得出来るものであったのは、
演出と演技の妙なのでしょう。
エンドロールと共に流れる主題歌も、映画によく溶け込んでいると思いました。
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