「タッチ」

公開
2005年9月10日
監督
犬道一心
原作
あだち充
脚本
山室有紀子
音楽
松谷卓
出演
長澤まさみ、斉藤祥太、斉藤慶太、RIKIYA、平塚真介、上原風馬、安藤希、若槻千夏、福士誠治、風吹ジュン、山崎一、 徳井優、高杉亘、渡辺哲、生田智子、本田博太郎、小日向文世、宅麻伸、他
備考
  
物語
 隣同士の上杉家と浅倉家に、双子の兄弟と女の子が生まれた。 上杉家の達也と和也、浅倉家の南は、何をするにもいつも一緒。 幼い頃のある日、テレビ中継で高校野球全国選手権を見た時、甲子園に行くことが3人の夢になった。
 時は流れ、3人は、揃って明青学園に入学。 この頃には、双子なのに、弟・和也は優等生、兄・達也は何をやっても中途半端と言われるようになっていた。 和也は野球部の1年生エースとして活躍。南は野球部のマネージャー。達也は・・・・何故かボクシング部に入部していた。  和也の野球部が順調に地区予選を勝ち進む一方、達也はボクシングのデビュー戦に挑み、敗れる。 その夜、落ち込む達也に、南は初めてのキスをしたのだった。
 甲子園出場をかけた西東京大会決勝戦、対須見工戦の日が来た。明青学園のマウンドには、普段はサードの黒木が立っていた。 和也は、球場に向かう途中、トラックに轢かれそうになった子供を助けて、自分がはねられてしまったのである。 3人の夢を1人で必死に背負っていた和也は死に、エースを欠いた明青学園は負けた。夢は、潰えた・・・・。
 野球部キャプテン・黒木は、和也の代わりの投手として、達也に目をつけた。達也も、和也と一緒にリトルリーグには入っていて、野球経験はある。 和也と瓜二つだが落ちこぼれの達也を、捕手の松平孝太郎達、野球部員は快く思わないが、ともかく達也は野球部に入部することになる。
 約1カ月後に、早くも秋の大会のマウンドに達也が立ったが、天才投手だった弟・和也のようにはいかず、あえなく敗戦投手となる。 この後、達也は練習に出なくなった。
 ぶらぶらと過ごす日々。原田正平の鉄拳。マネージャーを辞めた南の涙。・・・・達也は、南に、甲子園に連れて行くと宣言して、野球部に復帰した。
 達也と南、2年生の夏。エースとして成長した達也を擁する明青学園は、予選を勝ち進む。 そして迎えた決勝戦の相手は、天才的打者・新田が4番を務める、昨年の覇者・須見工。 因縁の試合は、一進一退の攻防が続いた。 ラジオで中継を聴いていた南は、和也がいつも持っていたボールを握りしめて、球場へ走り出した。
 明青学園1点リードで迎えた9回。 変化球を持たずストレート1本で押してきた達也は疲れが目立ち、2アウトながら走者を出す。 バッターボックスには新田。ベンチの指示は敬遠だが、孝太郎達ナインは、新田との勝負を選ぶ。 マウンドの達也は、スタンドに目をやり、一心に祈る南をみつけた。 〜和也は、いつもこうして南を見ていたのか〜達也は、新田との勝負に挑んだ・・・・・・・・・・。
一言
 アニメ化もされたことのある人気コミック原作の、実写版。 原作やアニメ版を知っていれば、いろいろと違和感を感じるところがあるのは仕方のないことで、原作の雰囲気を残しながら、うまく約2時間の映画に仕立てられていると思います。
 「タッチ」は野球シーンが重要で、これがおちゃらけていたら全然締まらない作品になってしまうのですが(下手をすると、キャッチボールのシーン一つ成立しなくなる)、今作はよくキャスティングされています。 特に天才投手・上杉兄弟に起用された斉藤兄弟は、ポジションは違えど野球経験者だそうで、“野球の出来る双子”としてなかなか得難い役者。 クライマックスの明青学園対須見工の試合は、短いカットの繋ぎで見せる「ナイン」の「プレー」が、きびきびとしていて熱い「試合」になっていて、引き込まれました。
 好みの問題ですが、「上杉達也は、浅倉南を愛しています。世界中の誰よりも。」は、ナレーション的な台詞にするのではなく、きちんと南に達也が告げるシーンにして欲しかったところ。



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