| 公開 |
2007年12月1日 |
| 監督 |
森田芳光 |
| 原作 |
山本周五郎(「日々平安」) |
| 脚本 |
菊島隆三、小国英雄、黒澤明 |
| 音楽 |
大島ミチル |
出演 |
織田裕二、豊川悦司、松山ケンイチ、鈴木杏、村川絵梨、佐々木蔵之介、林剛史、一太郎、粕谷吉洋、富川一人、戸谷公人、鈴木亮平、
小林裕吉、中山卓也、風間杜夫、西岡徳馬、小林稔侍、中村玉緒、藤田まこと、他 |
| 備考 |
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| 物語 |
夜の森の、神社の社殿の中。9人の若侍が話し合っていた。
〜次席家老・黒藤と国元用人・竹林の不正を糾弾する意見書を、若侍の一人・井坂が、叔父である城代家老・睦田に差し出したが、睦田はのらりくらりとして、怪しい。
大目付・菊井に持ち込むと、詳しい話しを聞きたいので仲間を集めるよう言われた。
菊井こそ、頼むべき人物だ。〜
そこへ、社殿の奥で寝ていた浪人が現れて、睦田が「本物」で、菊井が黒幕だと指摘。
実際、社殿は、菊井の手勢に包囲されていた。
斬り死に覚悟で討って出ようとする若侍達を床下に隠れさせて、浪人は一人、敵と対峙する。
菊井勢を率いていた室戸半兵衛は、相手の技量を見抜いて、手勢の剣を収めさせ、仕官を望むなら訪ねてくるよう浪人に告げて、引き揚げた。
危機を救われた若侍達は、浪人に謝意を述べ、敵に襲われる恐れのある城代家老・睦田の屋敷に向かおうとする。
正義感は強いが、思慮深さを欠き、剣も弱そうな彼らを見かねて、浪人は若侍達と行動を共にすることにした。
睦田の屋敷は、既に菊井勢に占拠されており、睦田はどこかに連れ去られていた。
睦田の妻と娘・千鳥を救出した若侍達と浪人は、若侍の一人・寺田の屋敷にかくまう。
寺田の屋敷は、見事な椿にちなんで「椿屋敷」と呼ばれる黒藤の屋敷の隣だった。
睦田の妻に名を問われた浪人は、「椿屋敷」の椿を見ながら、「椿、三十郎」と名乗った。
三十郎は若侍達に情報収集させたが、何もつかめない。
菊井陣営でも、睦田の家族を奪還した集団の、勢力と所在を計りかねていた。
室戸は、睦田に落ち度があったので監禁したという高札を立てて、相手のおびき出す策に出たが、血気にはやる若侍達を三十郎が制す。
膠着状態の中、三十郎が菊井邸を訪ね、室戸に自分を売り込んだ。
これは、敵の懐に飛び込んで情報をつかもうとする作戦なのだが、三十郎は寝返るのではないかと疑う若侍があとをつけて・・・・捕らわれてしまった。
室戸が留守をした隙に、三十郎は20人以上の敵を斬り伏せて、囚われの若侍4人を助ける。
若侍に自分を縛らせた三十郎は、帰ってきた室戸に、大勢の敵に襲われたと嘘をついて、その場を取り繕った。
寺田邸に、また集まった若侍達と三十郎。
その寺田邸の小川に、水が繋がっている隣の黒藤邸から書き物が流れてきた。
それは、若侍達が睦田に提出した意見書。つまり、睦田は黒藤邸に監禁されていて、隙を見て意見書を小川に流したということ!
またまた、すぐにでも討ち入ろうとする若侍達を押しとどめて、三十郎は作戦を立てた。
〜まず、三十郎が室戸に「敵」の集結場所に関する偽情報を伝えて、手勢を全て出動させ、黒藤邸が手薄になったのを確認したら、合図として椿を小川に流し、
若侍達も黒藤邸に乗り込んで、睦田を救出する。〜
三十郎は、予定通り、敵勢を黒藤屋敷から飛び出させることに成功した。
だが、室戸には作戦が見破られていて、合図の椿を流す前に取り押さえられ、庭の岩に縛り付けられてしまう。
室戸は手勢を呼び戻しに走り、その間に三十郎は、遺された黒藤、竹林、菊井を騙して、「攻撃中止」の合図として椿を大量に小川に流させた。
もちろん、隣の寺田邸では、作戦成功の合図として椿を見て、黒藤邸に若侍達が乗り込んだ。
かくして、室戸のいぬ間に、三十郎、そして睦田が救出されたのだった。
後日、功績のあった若侍達が、睦田邸に招かれた。だが、共に招かれた三十郎の姿がない。
若侍達が探しに出ると、城下の外れで、三十郎と室戸が、今正に立ち会いを始めようとしていた・・・・・・・・・・。
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| 一言 |
黒澤明監督作品のリメイク作。
脚本を今回もそのまま使ったという黒沢版は見たことがなく、本格的剣劇時代劇と予想していたら、意外にも頭脳戦の物語でした。
もちろん、織田裕二演じる椿三十郎が20人以上の敵を次々に斬り伏せたり、最後の最後に椿三十郎と豊川悦司演じる室戸半兵衛が一対一の対決をしたり、
“チャンバラ”映画的見所もあるけれど、三十郎と室戸の「智恵の対決」こそ、この映画の醍醐味と感じました。
少々残念なのは、数多の登場人物の内、三十郎と室戸と、城代家老・睦田を除くと、ほとんど皆、どこか抜けているキャラクターだったこと。
そういう登場人物が数人いるのは楽しいのですが、賢いのが数人だけというのは、どうだか・・・・。
それがために、豪華キャストの大作正月映画ながら、スケール感が小さくなってしまっている気がしました。
黒沢版の特徴だった激しい血飛沫を控えた描写は、正解だと思います。
“チャンバラ”のインパクトを抑えた分、頭脳戦の面白さが前面に出ています。
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