村下孝蔵
「名もない星」

発 売
1992年
収録曲数
10曲
演奏時間
43分30秒
感 想
 帯の言葉、「豊かさを手に入れた僕たちがなくしたもの・・・」〜(少しオーバーかもしれませんが)日本人の心を問う全10曲。
 遠い場所、高い場所を目指せと歌う「教訓」(4曲目)は、文字通り教訓が詰まった歌。 「ひとりごと」(9曲目)に歌われる“あなた”とは、“母”なのか、“母のような人”なのか? 最後の「きっといつか」(10曲目)は、生きる力を、優しく湧き上がらせるような歌です。
厳選3曲
「ロマンスカー」(1曲目)
 アルバムタイトルの「名もない星」は、この歌の歌詞に登場する言葉。
 内容自体は、村下孝蔵一流の悲しい恋の歌なのですが、最後の一言「君はいない」が、本来持っていた意味とは全然違った感傷を誘うのです。 村下孝蔵自身が故人となった今は・・・・。
「一粒の砂」(5曲目)
 演奏時間5分13秒。このアルバムの中で「ロマンスカー」(5分41秒)に次いで長く、そして最もスケール感のある歌。
 月と星の光しかない砂漠。 人は皆、いつかたどり着くであろう、太陽の輝く朝まで、ひとりぼっちで歩き続ける旅人。 広大な砂漠の、砂一粒一粒は、旅人一人一人。
 茫漠とした寂寥感を感じます。
「この国に生まれてよかった」(6曲目)
 古き良き日本の美しさを詠み綴る歌。 (ハウス社のわさびのCMソングでもありました。)
 春夏秋冬、巡る季節の美しさ。 美しい花。美しい月。美しい鳥。美しい雪。美しい雨。美しい雲。 美しい町。美しい漁り火。美しい川。 美しい風。そして、美しい“君”。
 美しいこの国は、かけがえのない故郷。 美しいこの国で生きていく。 美しいこの国に生まれたことの幸せ。
 ・・・・失われていく大切なもの。 この国を美しいと讃えられるのが歌の中だけでなくなりませんように、と願わずにはいられません。



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