平成12年12月 選句結果
得点 | 雑詠 | 作者 | 戴いた人 | ||||
3 | 信貴生駒一望にして木守柿 | 京子 | 静歩 | あきこ | 湖底 | ||
3 | 冬帽の似合う齢(よわい)となりにけり | 洋司 | 暖流 | 和泉 | 写楽 | ||
3 | 出会ひには奇跡もありて十二月 | あきこ | 静歩 | 暖流 | ちあき | ||
3 | 冬薔薇うれしきことを告げに行く | 湖底 | あきこ | 京子 | 檸檬 | ||
2 | 挨拶に命のこもる今朝の寒 | 静歩 | 和吉 | 洋司 | |||
2 | 湯どうふやいまも昔の京ことば | あきこ | 山郷 | 檸檬 | |||
2 | 冬日さす落ち葉のしとねホッコリと | ちあき | 山郷 | kayoko | |||
2 | 玉砂利の音の重さや七五三 | 和吉 | 写楽 | 洋司 | |||
2 | 渓流に紅葉放ちて写し取る | kayoko | としお | ちあき | |||
2 | 頬あかくおさなご笑う着ぶくれて | kayoko | 和吉 | 暖流 | |||
1 | 菜畑に霜耀し朝茜 | 山郷 | 京子 | ||||
1 | 茅葺にはらりと紅葉音もなく | 志尾里 | kayoko | ||||
1 | 語らいつまどろみつ夫婦炬燵かな | 洋司 | 志尾里 | ||||
1 | 暖冬にかぼそく咲くおどけ花 | ちあき | 志尾里 | ||||
1 | 萩枯れて石登の広さや白ごう寺 | 京子 | としお | ||||
1 | 老いの恋灯してホワイトクリスマス | 暖流 | 湖底 | ||||
1 | 湯豆腐や芯の熱さに息を吸い | 静歩 | 和泉 | ||||
得点 | 兼題 「着膨れ」 | 作者 | 戴いた人 | ||||
4 | 着脹れて互いを笑う火の用心 | ちあき | あきこ | 山郷 | 檸檬 | 写楽 | |
3 | 着ぶくれて夜明の浜にお父を待つ | 暖流 | 静歩 | 志尾里 | kayoko | ||
2 | 着ぶくれて歩くと決めて歩きけり | あきこ | ちあき | 湖底 | |||
2 | 渋柿の百余を撮す厚着して | ふきこ | 京子 | 和泉 | |||
1 | 着膨れし横座の主に妻の愚痴 | 静歩 | 洋司 | ||||
1 | 着膨れて子供の足のたどたどし | 京子 | 和吉 | ||||
1 | 着膨れず枯れ草籠り凍蝶は | 山郷 | としお | ||||
私の選んだ一句 | |||||||
玉砂利の音の重さや七五三 | 和吉 | 今年、孫の七五三に大阪まで出向きました。なんとも言えない晴れ姿がかわいらしく何枚もシャッタ−をきったのを思い出しました。(写楽) | |||||
老いの恋灯してホワイトクリスマス | 暖流 | 感動とは違うかもしれませんが、快い、老いて恋を歌うのは気恥ずかしいことと捕えられがちですがいいじゃないですか、正直で、大らかで、それでいてほんのすこし、気持ちを抑えているかに見えます。ホワイトクリスマスだから良かったのでしょう、真っ赤なシクラメンでしたら言いすぎかな?など思ってしまいました。(湖底) | |||||
出会ひには奇跡もありて十二月? | あきこ | なんか青春の、、夢のような、期待感をかんじます。(ちあき) | |||||
冬帽の似合う齢(よわい)となりにけり | 洋司 | 最近は若者に冬帽子が流行している。しかし、やっぱり冬帽子が似合うのは少し枯れた風貌の老年たち。歳を取ると寒さに弱くなる。体温も低くなる。そうして髪の毛も薄くなり頭が冷える。毛糸の帽子がその頭を暖めてくれる。昔、お年寄りたちは耳当てのついた飛行帽を被っていた。(暖流) | |||||
冬日さす落ち葉のしとねホッコリと | ちあき | 闘病時代に看護婦さんが、面白いわよ、と渡された童話の中に居た鳩の弥平さんを想いだしました。(山郷) | |||||
湯どうふやいまも昔の京ことば | あきこ | この寒さ湯豆腐は地方、地方、にいろいろな味で有りますが。(京ことば)が活きて来ますね。(山郷) | |||||
着脹れて互いを笑う火の用心 | ちあき | 若き日に先輩に色々と???御指導して貰いましたね。一回りして集会所のアルミの薬鑵の熱燗がうれしかつた昔。(山郷) 生活感もあり楽しい句でとてもよいと思いました (あきこ) |
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着ぶくれて夜明の浜にお父を待つ | 暖流 | 着ぶくれて夜明の浜にお父を待つ寒い夜明けの浜辺で 漁から帰る父を待つ姿が とても寒さを表しているように思います。(志尾里) 漁に出た父の船を待っている浜の寒さがしのばれます(静歩) |
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萩枯れて石登の広さや白ごう寺 | 京子 | 春先の華やかな花の風景から連想し、冬を迎える山門へのアプローチ(石段)、そして静寂の境内が セピア色の絵になって浮かんでまいります。 (注)近くの国立病院にご縁があって、春から夏にかけて散策し、思い入れがあります。(としお) | |||||
挨拶に命のこもる今朝の寒 | 静歩 | 身にこたえる余程の寒さで突然に感じる実感を詠ったもの、その気持ちを相手にも(洋司)。 |