平成17年3月 選句結果
得点 | 兼題 「春」 | 作者 | 戴いた人 | |||||
4 | 反りかえる孟宗竹や春の雪 | 静歩 | しおみ | 春雪 | まさき | 福助 | ||
3 | 春の旅一番ホームで握り飯 | 福助 | 緑茶 | 軽率 | 唯人 | |||
3 | 手作りのような老境春の雪 | みずき | 夕花 | ダイゴ | コスモス | |||
2 | しばらくは恋人未満春キャベツ | 夕花 | ちあき | 晶子 | ||||
2 | 春の雪のせて脹らむネコヤナギ | 門 | オーク | ムク | ||||
2 | 春霞村のすべてを包み込み | まさき | ポーポ | 静歩 | ||||
2 | 転がって思わぬところに春の空 | 244 | 緑茶 | 紫 | ||||
1 | 春くれど道ゆく人は顔かくし | ダイゴ | しま | |||||
1 | 春の風肌に届かぬ厚着癖 | 緑茶 | おさむ | |||||
1 | 布団干すふわふわ夢の春眠し | 紫 | ウクレレ | |||||
1 | 鞍馬山天狗の鼻に春の雪 | 春雪 | あきこ | |||||
1 | はこべらのまま事の鍋春浅し | 晶子 | 門 | |||||
得点 | 雑詠 | 作者 | 戴いた人 | |||||
4 | 沈丁花香りまといて友来たる | 唯人 | ウクレレ | 門 | ダイゴ | 紫 | ||
4 | それぞれの朝日を胸に卒業す | あきこ | みずき | ウクレレ | 唯人 | ムク | ||
4 | 人並みの日々の好日目刺焼く | 夕花 | ちあき | まさき | 静歩 | 福助 | ||
3 | 雛祭り箱ひとつだけ取り出して | まさき | おさむ | 福助 | コスモス | |||
3 | 初さくら五勺の酒に踊らさる | 春雪 | ポーポ | しま | 紫 | |||
3 | 犬という言葉似合わぬ次男の座 | 緑茶 | みずき | しおみ | 晶子 | |||
2 | 雪の嶺連ねて聳ゆ湖北かな | 春雪 | ポーポ | 門 | ||||
2 | 老け役の居づまい重し雪太鼓 | 晶子 | みずき | 夕花 | ||||
2 | すみれ草セカンドチャンスは唐突に | 夕花 | ちあき | ムク | ||||
2 | 水取りや乱舞火の粉の幸受ける | 紫 | オーク | 唯人 | ||||
2 | 古里に残せし畑も雪解風 | あきこ | まさき | 静歩 | ||||
1 | 幼子の背丈程の若桜 | 福助 | しま | |||||
1 | 節分の二つ穴開く紙の面 | 244 | おさむ | |||||
1 | 水取や五体投地の板の音 | 唯人 | 春雪 | |||||
1 | 残雪や怖さかくして峰の道 | ダイゴ | 軽率 | |||||
1 | 大くしゃみ音波二階に寄せるかな | しおみ | 軽率 | |||||
1 | 満月を見せて隠して嵐雲 | しま | オーク | |||||
1 | 今様に古事記黄砂の息吹かな | みずき | 晶子 | |||||
1 | 山路踏む寒さのなかに春隣 | 軽率 | ダイゴ | |||||
1 | こころざし紅にひそめてぼけ開く | 緑茶 | コスモス | |||||
1 | 体温で恨みを晴らす霜柱 | 福助 | しおみ | |||||
1 | 啓蟄や三里を歩む鞍馬山 | 軽率 | 夕花 | |||||
1 | 麦踏の石車コロコロ先をいく | まさき | あきこ | |||||
1 | 仕事終え煎茶と和菓子色いろいろ | ちあき | 緑茶 | |||||
1 | 落合の川それぞれに春仕度 | 静歩 | あきこ | |||||
1 | 白寿まで生きると桜に語りかけ | 紫 | 春雪 | |||||
私の選んだ一句 | ||||||||
反りかえる孟宗竹や春の雪 | 静歩 | 重い春の雪、どたっという音は子供のころ耳にしたのが残っています。(しおみ) 当地では春に雪が降ると竹が道をふさぎます、春を代表する一場面。(福助) |
||||||
春の旅一番ホームで握り飯 | 福助 | 食べてる気持ちになりました (緑茶) まあ、、、のんびりとした一人旅では、自分も他を気にすることもなく、このような感じです。(軽率) 青春の1ページ、こんな旅(旅行とは違う?)をしたいですね〜!(もう無理かなぁ〜)(唯人) |
||||||
手作りのような老境春の雪 | みずき | 今年は春の声を聞いてから雪がよく降りました。春の雪を見て人は様々思いがあるでしょうが「手作りの老境」と詠まれました。いい老後を丁寧に生きていらっしゃる様子が分かります。季語の斡旋が見事です。 (夕花) | ||||||
しばらくは恋人未満春キャベツ | 夕花 | 春のキャベツはざっくとして、しまっていません、なにか未満の危うさと、わくわくする楽しさが同居していて、、いいですねーーそのうちにきっとしっかり巻いたキャベツのように、、なーーんて、、<しばらくは>がきいています (ちあき) 恋人未満という新しい言葉が自然に使われて趣きをそえていると思いました。言葉はかわりますね。(晶子) |
||||||
春の雪のせて脹らむネコヤナギ | 門 | 日脚が延びてきてもうすぐ暖かい春!川辺のネコヤナギの芽がふっくらと膨らんできました。春の雪を被りながらも・・・・そんな光景が浮かびました。 (ムク) | ||||||
転がって思わぬところに春の空 | 244 | 思いがけない明るい空が、心に広がり楽しい歌です (緑茶) | ||||||
春くれど道ゆく人は顔かくし | ダイゴ | 春、季節にどうして顔を隠さねばいけないのだろう・・・経験者でなきゃ分からないこの辛さ・・・表現が綺麗!(しま) | ||||||
春の風肌に届かぬ厚着癖 | 緑茶 | 暖かくなっても なかなか薄着にはなれない 少し身体を動かしただけで 汗ばむと厚着なのに気付く (おさむ) |
||||||
布団干すふわふわ夢の春眠し | 紫 | 天日に干した布団で寝るのは、冬は勿論何時でも気持ちの良いものですが、この句からはさらに夢うつつの中に「春への夢と期待感」を感じるようです。(ウクレレ) | ||||||
鞍馬山天狗の鼻に春の雪 | 春雪 | 鞍馬から貴船へ下りる様に歩いたことがありましたが気持ちの良い一日でした、木立のなかの春の雪とあたりの色との対比を美しく思い浮かべました。(あきこ) | ||||||
はこべらのまま事の鍋春浅し | 晶子 | いち早く春の訪れを察知して新芽を出し白い小さな花を咲かせるハコベに気候の 変化を見つけた感覚が素晴らしい。(門) |
||||||
沈丁花香りまといて友来たる | 唯人 | 待望の友来る・・・思いが、しみじみと伝わってくる (ダイゴ) 沈丁花の花の強い香をうまく表現されている。(門) |
||||||
それぞれの朝日を胸に卒業す | あきこ | 輝かしい未来に向かって突き進め 若者よ!すがすがしい句です(みずき) 何十年か前には、そうでした〜。今は、その朝日が夕日に成りかかっています。 あの日に戻りた〜い人。 ハイ、ハイ、ハイ・・・・。沢山おられますね〜。(唯人) 卒業シーズン。明るい未来に胸を膨らませて巣立っていく若者に幸多かれ!と 祈ります。 (ムク) |
||||||
人並みの日々の好日目刺焼く | 夕花 | これが一番の幸せな 時 なのだと思いますうるめが良いな (ちあき) 人並み」の基準は? 人それぞれでしょうが、やぱり中流がいい平穏な生活を送れるのが幸せなのかもしれません。お勝手から目刺の煙が流れてくるようです。(まさき) 人並みの幸せの表現方法の一つか 生活感があり私は好き (福助) |
||||||
雛祭り箱ひとつだけ取り出して | まさき | 娘さんが嫁いで飾る機会が無いお雛様。でも、この時期は箱から出してあげないと 「可愛そう」とでも言いたげな、日本人の優しさか (福助) |
||||||
初さくら五勺の酒に踊らさる | 春雪 | 美しい情景が浮かんできます・・・お酒ですか? 白湯も良いですね・・・。 (しま) | ||||||
犬という言葉似合わぬ次男の座 | 緑茶 | 無季なのですがなんとも大胆でペーソスがあって訴えるものがあります(みずき) ワンちゃんでなく、人間さまのこと。ご感懐としてとりました (しおみ) 次男が何故犬なのか、不思議ですが、納得してしまう何かがあります。無季と思いますが、一向かまいかせん。次男は立場が無いのだろうな、と思わせます。(晶子) |
||||||
雪の嶺連ねて聳ゆ湖北かな | 春雪 | 3千メートル級の山々の景色にも匹敵する雄大な風景を力強く表現されていて、素晴らしい。 (門) |
||||||
老け役の居づまい重し雪太鼓 | 晶子 | 格調高い句ですね (みずき) | ||||||
すみれ草セカンドチャンスは唐突に | 夕花 | 人生は、、唐突なんですよね、、なんだかとまどっていながらもしっかりとチャンスをものにしたのでしょうネ(ちあき) 可憐なすみれ草の花にもチャンスは巡ってくるのです。それも思いがけなく!(ムク) |
||||||
水取りや乱舞火の粉の幸受ける | 紫 | お水取りの籠松明の火の粉を、体に受けると一年かん病気をしないと言われ、何年か前に焼け焦げが付いても良い服を着て行った事を思い出します。 (唯人) |
||||||
幼子の背丈程の若桜 | 福助 | お子様の成長を祝っての桜でしょうか?毎年、眺めてみたい情景ですね。 (しま) |
||||||
残雪や怖さかくして峰の道 | ダイゴ | 山路は雪と木の根っこで、よく滑りました。前の人が杖をついてのヘッピリ腰で、恐さが此方に伝染しました (軽率) |
||||||
大くしゃみ音波二階に寄せるかな | しおみ | 二階どころか、 一軒隣からのハックションを、よく耳にします。 (軽率) |
||||||
山路踏む寒さのなかに春隣 | 軽率 | 寒さ依然きびしい山路で、作者はどんな春の息吹きを感じたのだろうか (ダイゴ) |
||||||
仕事終え煎茶と和菓子色いろいろ | ちあき | 美味しそうで生唾が出ました (緑茶) |