平成20年6月 選句結果
得点 | 兼題 「蛍狩」 | 作者 | 戴いた人 | |||||
13 | 蛍火の一つはぐれて草灯る | ゆき | ウクレレ | しおみ | ちあき | 弓子 | あきこ | |
かれん | いくこ | だいご | 霧子 | 桜桃 | ||||
唯人 | 和泉 | 瓢七 | ||||||
6 | 蛍狩ひかりと闇を手に包む | 暖流 | まさき | 緑茶 | 零風 | 桜貝 | 静歩 | |
雪音 | ||||||||
2 | 身ほとりの軽くなりゆく夕蛍 | あきこ | ゆき | 暖流 | ||||
2 | 夕暮れに薄く紅さし蛍狩り | まさき | CGE | 春雪 | ||||
1 | おもひでは父の歌声蛍狩り | 和泉 | もも | |||||
1 | 狐火を見たと言い張る蛍狩り | 雪音 | 小自良 | |||||
1 | 濁り水自然破壊がほたる消す | 霧子 | おさむ | |||||
1 | 温泉(ゆ)の香り君ときめきし蛍狩 | 桜桃 | むらさき | |||||
得点 | 雑詠 | 作者 | 戴いた人 | |||||
8 | 新じゃがの茹で上げてまだ野の匂ひ | 桜貝 | ちあき | 弓子 | まさき | 緑茶 | あきこ | |
唯人 | 和泉 | 雪音 | ||||||
7 | 紫蘇の香の残る指もて薄化粧 | ゆき | おさむ | CGE | もも | 緑茶 | 春雪 | |
暖流 | 瓢七 | |||||||
5 | 百咲いて百の孤独や薔薇赤き | あきこ | ゆき | 唯人 | 和泉 | 雪音 | むらさき | |
4 | 梅雨寒や丸めて捨てる置手紙 | 暖流 | しおみ | 小自良 | もも | だいご | ||
3 | 額の花こころ変はりを責められず | 暖流 | だいご | 霧子 | 桜貝 | |||
3 | 地下足袋のこはぜも緩く麦の秋 | まさき | ウクレレ | 弓子 | 静歩 | |||
2 | 朝漬けの茄子ごす皿に執着し | 桜貝 | 小自良 | 瓢七 | ||||
2 | 一瞬に麦秋の畑水田に | ちあき | おさむ | 桜桃 | ||||
2 | くるくると日傘まわせし君いとし | 桜桃 | ウクレレ | むらさき | ||||
2 | 梅雨入りや聞く人も無く迷い道 | 霧子 | ゆき | 静歩 | ||||
2 | 梅雨雲が切れて突然富士の山 | むらさき | ちあき | 零風 | ||||
2 | 七十とう齢の軽さよ蛍とぶ | もも | あきこ | かれん | ||||
1 | 青梅の落ちて跳ねたる鯉の水 | 春雪 | 桜貝 | |||||
1 | 色あせて埃にまみれ夏帽子 | いくこ | 霧子 | |||||
1 | かれんにも樹下にかがやくドクダミ草 | ちあき | かれん | |||||
1 | 家族みな目線植田につどいけり | むらさき | しおみ | |||||
1 | 梅雨寒や蒼き背の鳥ふたつ居て | 和泉 | 暖流 | |||||
1 | 梅雨空に陽を呼ぶように赤子笑む | 雪音 | 桜桃 | |||||
1 | 遠富士や狭山台地に新茶摘む | 静歩 | 春雪 | |||||
1 | ドライブの窓開け放ち青田風 | いくこ | 零風 | |||||
1 | 花びらの濡れて色づく花菖蒲 | 零風 | いくこ | |||||
1 | ふるさとの風ひといろにライラック | あきこ | いくこ | |||||
1 | 胸元の結びをかるく立夏かな | まさき | CGE | |||||
1 | 悠々の坂東太郎夏大河 | 桜桃 | まさき | |||||
私の選んだ一句 | ||||||||
蛍火の一つはぐれて草灯る | ゆき | 「感想;子供のころ、あぜ道や小道では、このとおりでした。」(しおみ) 「はぐれボタルが灯す草むら、乱舞もいいですが ひとつの蛍火も風情がありますね」(ちあき) 「草むらに宿るかそけきいのちのともしびへの優しい視線」 (弓子) 「子供の頃 こんな経験ありました。今の自分のようで身につまされて(-_-メ)」(かれん) 「明かりは弱くとも漆黒の中では 草の青さが引き立ちますね。子供のころ蚊帳の中に蛍を放して 楽しんだことを思い出しました。」(和泉) 「好きな着目 ’蛍 一字でも良いかも?」(瓢七) |
||||||
蛍狩ひかりと闇を手に包む | 暖流 | 「蛍を包んだ指の間から、小さなひかりが見えるのを覗き込んだ頃の風景が夢のようです。」(緑茶) | ||||||
身ほとりの軽くなりゆく夕蛍 | あきこ | 「実感としてとても美しく伝わります」(ゆき) | ||||||
夕暮れに薄く紅さし蛍狩り | まさき | 「どうせ、暗がりに行くのだからと、投げやりにしない心がけが嬉しいし、真の美女たる所以だろう。」(春雪) |
||||||
狐火を見たと言い張る蛍狩り | 雪音 | 「夏の夜ならではの風景、物語風に一票」(小自良) |
||||||
濁り水自然破壊がほたる消す | 霧子 | 「小学生時代の60年前は 蛍が溢れていました。 便利、快適と引き替えに貴重な物を失いました。」(おさむ) | ||||||
新じゃがの茹で上げてまだ野の匂ひ | 桜貝 | 「強烈な新じゃがの香りでなくて匂ひですよね。美味しい味までしてきました。」(ちあき) 「あつあつの美味しそうな俳句はよろしいな。土の香りが別段の風味」 (弓子) 「ほかほかの皮付きじゃがいもは、畑の真ん中でビールを飲んでいるようでーあこがれます。」(緑茶) 「新ジャガイモは 皮つきのまま茹でるのでしょう。」(和泉) |
||||||
紫蘇の香の残る指もて薄化粧 | ゆき | 「香りだけでない、色も指先に残って取れない」(おさむ) 「日常生活の中に彩りがあり、こんな風に生きているのは、素敵だなと思います。」(緑茶) 「農作業?、食事の準備?の後だったのでしょうか。女性としての心遣いが嬉しい。」(春雪) 「俺は紫が好きなんだよね アイシャドーの思い入れも有って・色から詠めば裁縫針仕事も句になるね。」(瓢七) |
||||||
百咲いて百の孤独や薔薇赤き | あきこ | 「人それぞれ孤独を抱えてます、薔薇にも色々な孤独が有ることもありえますね」(ゆき) 「うーーん。薔薇は孤高ってことかしら。」(和泉) |
||||||
梅雨寒や丸めて捨てる置手紙 | 暖流 | 「裂かずに丸めたのなら、復元可能。」(しおみ) 「この心情 梅雨寒にぴったり。でも怖い!」(小自良) |
||||||
地下足袋のこはぜも緩く麦の秋 | まさき | 「辻桃子さんの<アジフライじゃぶとソースや麦の秋>を思い出す。お昼に満腹して、さてもうひと仕事というところか」 (弓子) | ||||||
朝漬けの茄子ごす皿に執着し | 桜貝 | 「いっただき〜っ! ます なんと言う清々しさ日本人の感覚 ここにあり。」(瓢七) 「でないと似合わぬ好みありますよね!」(小自良) |
||||||
一瞬に麦秋の畑水田に | ちあき | 「裏作の麦は政策でつくらなくなりました今、麦の値上がりで騒いでいる。笑止千万の類です。 愚考政治で庶民は泣く」(おさむ) 「国道50号線を走るとこの情景を見ることが出来ます。麦狩りを終えると田植えのための水鏡。あの当たりかなと思いを巡らせています。」(桜桃) |
||||||
梅雨入りや聞く人も無く迷い道 | 霧子 | 「梅雨の日は皆さん家に篭り勝ちですものね」(ゆき) |
||||||
梅雨雲が切れて突然富士の山 | むらさき | 「突然、思いがけず現れたのが富士山だなんてラッキー。こちらまで嬉しくなります」(ちあき) | ||||||
七十とう齢の軽さよ蛍とぶ | もも | 「うーん なんと言えばいいのか、我が日常の生活態度を見直したくなるような。人生を俯瞰できる方ですね」(かれん) | ||||||
かれんにも樹下にかがやくドクダミ草 | ちあき | 「自分のHNだからでは有りません (^_^メ) 我が家の庭のドクダミも白い花がかれんだなあと思っていたところです。」(かれん) | ||||||
家族みな目線植田につどいけり | むらさき | 「終わったね。御苦労さん、明日は町の職場に。」(しおみ) | ||||||
梅雨寒や蒼き背の鳥ふたつ居て | 和泉 | 「この鳥はツミでしょうか。梅雨寒に身を寄せ合っている2羽の鳥。 「蒼き背」という措辞が情景を鮮やかに視覚化させました。 暗い梅雨空と蒼い背中のコントラストが印象的です。見事な写生句と感じ入りました。」(暖流) | ||||||
遠富士や狭山台地に新茶摘む | 静歩 | 「雄大な初夏の情景が浮かんできます。夏も近づく八十八夜♪♪デス。」(春雪) | ||||||
悠々の坂東太郎夏大河 | 桜桃 | 「坂東太郎(利根川)は、冬の時期、水の量が少ないのですが夏になると水かさが増します。この川の水は、発電やかんがい用水そして、水道水として利用されています。力強くて、小気味の良い句 」(まさき) |