平成21年04月 選句結果
得点 | 兼題 「花見」 | 作者 | 戴いた人 | |||||
5 | 朋の背のみえかくれして花見行く | 桜貝 | 西寿 | 初凪 | 弓子 | 静歩 | まさき | |
4 | 階段を一足ごとに花の雲 | まさき | かれん | オーク | 桜桃 | 摩耶 | ||
3 | 手話かわし去りゆく二人花の昼 | ゆき | 春雪 | 暖流 | あつこ | |||
3 | 吊革に体あずける花疲れ | 静歩 | しおみ | ゆき | 零風 | |||
3 | 満天に音たて桜咲きにけり | 七海 | もも | 櫻貝 | 緑茶 | |||
2 | 咲きみちて此の世明るき花衣 | あきこ | 霧子 | ちあき | ||||
2 | 稚児さんのお練りのゆくえ花盛ん | もも | あきこ | いくこ | ||||
2 | 水筆を矢立に見立て桜かな | 瓢七 | 晶子 | 七海 | ||||
1 | 好日や真昼うたた寝猫花見寺 | しおみ | 小自良 | |||||
1 | 手をつなぎ花の墜道とほり抜け | 西寿 | 可不可 | |||||
1 | 縄跳びの赤き靴下花のもと | 晶子 | だいご | |||||
1 | 花見酒ぼやき始める嫌な奴 | 春雪 | おさむ | |||||
1 | 人集い頬桃色に花も酔う | 緑茶 | ウクレレ | |||||
得点 | 雑詠 | 作者 | 戴いた人 | |||||
7 | 島の春背負いて新入生一人 | 七海 | 可不可 | もも | ちあき | 櫻貝 | 弓子 | |
静歩 | 摩耶 | |||||||
5 | 里帰り桜前線追い抜いて | 桜桃 | 春雪 | もも | 小自良 | オーク | 緑茶 | |
5 | 花影やゆびきりげんまんまたあした | 暖流 | 櫻貝 | 零風 | 初凪 | 桜桃 | 摩耶 | |
4 | 裏木戸の貰い蕨に裸文 | ゆき | 晶子 | 小自良 | 静歩 | 桜桃 | ||
4 | 挿木して小さな夢を膨らませ | まさき | 可不可 | あきこ | いくこ | オーク | ||
3 | 大空に風張る一日鯉のぼり | あきこ | ウクレレ | 緑茶 | まさき | |||
3 | 当機いま桜前線越えました | 暖流 | しおみ | 弓子 | まさき | |||
3 | まなうらに黄蝶が裂けて春の闇 | もも | かれん | 西寿 | 七海 | |||
2 | 金婚の旅への想ひ春の雲 | 春雪 | 西寿 | あつこ | ||||
2 | 春分や野道行きたり道祖神 | 西寿 | ウクレレ | いくこ | ||||
2 | 通勤の靴音たかく四月尽 | まさき | ゆき | だいご | ||||
2 | 初蝶やルンバを踊り川渡る | 春雪 | おさむ | だいご | ||||
1 | 淡き日をのせし花壇や牡丹の芽 | 西寿 | 霧子 | |||||
1 | 幼子を連れて釣りする春日より | 霧子 | おさむ | |||||
1 | 京の夜櫻電車もゆっくりと | 零風 | あきこ | |||||
1 | さびしめば母なき里に梅香る | あきこ | 春雪 | |||||
1 | 重信川菜の花映し水光るる | ちあき | しおみ | |||||
1 | 春灯や影長くして酔うている | もも | 初凪 | |||||
1 | 春眠はあしたを繋ぐ帆掛舟 | だいご | 霧子 | |||||
1 | 殿方に一歩おくれの花の道 | 桜貝 | 暖流 | |||||
1 | 隣りにも悩事あるらし春浅き | 七海 | ちあき | |||||
1 | 春きゃべつ香るサラダが一品に | しおみ | かれん | |||||
1 | 春一番鉢を壊して通り過ぎ | 静歩 | 零風 | |||||
1 | はなびらを浮かべて旨き酒一杯 | 緑茶 | 七海 | |||||
1 | 花のした言葉は指をすり抜ける | 緑茶 | ゆき | |||||
1 | 春の山木霊と遊び児と登る | 静歩 | あつこ | |||||
1 | ゆるゆると憂いを載せて花筏 | だいご | 暖流 | |||||
1 | 轆轤挽く目は窓越しの櫻花 | 瓢七 | 晶子 | |||||
私の選んだ一句 | ||||||||
階段を一足ごとに花の雲 | まさき | 「先日の吉野山での実感です 霞みの雲が谷間に浮かんでいる感動はまさにこの句の通りです。それにしてもあの階段 心臓破りでした( ´ー`)フゥー...」(かれん) 「足跡を残すのがもったいないようですね。」(オーク) 「階段を登るたびに空が広がる様子。此処は何処なのかな・・・。階段で伊香保温泉を思い出してしまいました。」(桜桃) 「春爛漫!桜花がまるで雲のように重なっている様子が浮かんできます。」(摩耶) |
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手話かわし去りゆく二人花の昼 | ゆき | 「手話で何を話しているのでしょうね。満開の花の下、昼下がり、静けさのなかの賑わいが伝わってきます。」(春雪) 「この「二人」はきっと恋人同士なのでしょう。桜並木の下、眩しい光の中でひらめく手が見えるようです。『手話かわし』は『手話かはし』が正しい仮名遣いですね。」(暖流) |
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吊革に体あずける花疲れ | 静歩 | 「気だるい花疲れです、余韻より眠気かな?」(ゆき) | ||||||
満天に音たて桜咲きにけり | 七海 | 「さくらがあっという間にぱっぱと咲いて、本当に音がしているようでした。」(緑茶) | ||||||
咲きみちて此の世明るき花衣 | あきこ | 「優しさと、明るさを感じます」(霧子) 「100年に1度といわれる不況に満ちた現実ですが 桜に皆喜び幸せ気分にひと時でも浸ったことでしょう。」(ちあき) |
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稚児さんのお練りのゆくえ花盛ん | もも | 「着飾ったお稚児さんの行列がゆっくりと進み桜がたくさん見えてくる 沿道のひともにぎやかで、好天のさくらも花をそえ 一層明るい一句とおもいます。」(あきこ) | ||||||
水筆を矢立に見立て桜かな | 瓢七 | 「近頃は水彩画もあり、色鉛筆が其の上を水で濡らすと水彩と同じになるものもあります。風流なお言葉、桜も嬉しそう面白いですね。」(晶子) | ||||||
好日や真昼うたた寝猫花見寺 | しおみ | 「金子兜太ばりで行くと、好日はよけまい、後の句だけで充分。でもやっぱ好日ですね1 気持ちよい。」(小自良) |
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手をつなぎ花の墜道とほり抜け | 西寿 | 「人生の「深イイ句」と思います。作者の色紙が欲しいです。」(可不可) | ||||||
花見酒ぼやき始める嫌な奴 | 春雪 | 「毎年の事 誰が こんな者 呼んだのだ」(おさむ) | ||||||
島の春背負いて新入生一人 | 七海 | 「過疎の新1年生 島民の希望ですね、たった一人とはさびしいですね。」(ちあき) 「子供の数が少なくて閉校するニュースの多い中、そのニュースとは反対に新入生が入学する!島の人たちの喜びを感じます。」(摩耶) |
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里帰り桜前線追い抜いて | 桜桃 | 「『さみしめば母なる里に梅香る』と対照的な二句を選びました。 楽しい故郷に桜が咲き寂しい故郷に梅が咲き、こうしてみると花はいつも人の心に寄り添って咲き、香り、癒してくれるのですね。」(春雪) 「帰心矢のごとし。」(小自良) 「東北に里帰りなのでしょうか?」(オーク) 「北へ里帰りは、桜前線を抜け桜を待つのですね。とても素敵です。」(緑茶) |
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花影やゆびきりげんまんまたあした | 暖流 | 「花の下でもっと遊んで居たいのでしょう、明日を約束している可愛い童の顔が浮かびます。」(櫻貝) 「幼い頃に約束を交わした指切り。懐かしいですね。私にもあった子供の頃が蘇りました。」(桜桃) 「花の下でまだもっと遊んでいたいけど・・・指きりをして明日の約束!懐かしい子供のころを思い出します。」(摩耶) |
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裏木戸の貰い蕨に裸文 | ゆき | 「裸文と言う言葉が、山の幸に飾り気のなさを、何気なく表していると思いました。」(晶子) 「わらびの色が冴えますね!最近は何処からも貰えなくなりました。」(小自良) 「裸文・・・凄く新鮮に感じました。何て書いてあったのかしら?あく抜きの方法かな?裸文という素敵な表現を知りました。」(桜桃) |
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挿木して小さな夢を膨らませ | まさき | 「小さくても叶う夢です、しあわせ感じました。」(あきこ) 「夢かない若木が伸びると良いですね。」(オーク) |
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大空に風張る一日鯉のぼり | あきこ | 「鯉のぼりが、からだいっぱいに泳いでいるのが気持ちいいです。」(緑茶) | ||||||
当機いま桜前線越えました | 暖流 | 「正直、何が?と思うのですが、『面白い』が感想です。気になった句です。」(まさき) | ||||||
まなうらに黄蝶が裂けて春の闇 | もも | 「黄蝶の鮮烈な色のはじけかた 裂けるという激しい動き そして滲むような闇 作者はどういう意図でお作りになったかは解りませんが 私にはベートーベンの旋律を思わせます」(かれん) | ||||||
通勤の靴音たかく四月尽 | まさき | 「五月病にならない事を祈りますわ」(ゆき) | ||||||
初蝶やルンバを踊り川渡る | 春雪 | 「川向こうには なにが待っているのかな」(おさむ) | ||||||
幼子を連れて釣りする春日より | 霧子 | 「パパの家族サービス 日頃の憂さを忘れて」(おさむ) | ||||||
京の夜櫻電車もゆっくりと | 零風 | 「ゆっくりと の下五が夜櫻にぴったり合って雰囲気よくでています。」(あきこ) | ||||||
殿方に一歩おくれの花の道 | 桜貝 | 「女性の瑞々しく奥床しい感性がよく表現されています。このような女性は是非絶滅種に指定して厚く保護したいものです。(笑) 惜しむらくは句が一本調子で、中七を『遅れて』と切ったほうが良いのではと感じました。」(暖流) | ||||||
隣りにも悩事あるらし春浅き | 七海 | 「我が家の悩みはさておき 隣人を思いやるやさしさが感じられます。」(ちあき) | ||||||
春きゃべつ香るサラダが一品に | しおみ | 「女性ならではの感覚です。春キャベツの柔らかな感触とエメラルド色の美しさ このサラダを頂いたら 絶対美人になる そんな予感が厚かましいかしら r(・_・;) ポリポリ」(かれん) | ||||||
花のした言葉は指をすり抜ける | 緑茶 | 「言葉は要らない 聞こえない 花に酔ってますから・・・・」(ゆき) | ||||||
ゆるゆると憂いを載せて花筏 | だいご | 「花の季節は、また春愁の季節でもあります。その愁いを載せてゆっくりと流れてゆく花筏。とても美しい風情です。ただ『憂い』は『愁ひ』と表記すると、一段と風情が増したのではないでしょうか。ゆるゆると愁ひを載せて花筏」(暖流) | ||||||
轆轤挽く目は窓越しの櫻花 | 瓢七 | 「作者が何方かわかるような気がします。でもさらりと言ってのけたことが面白いですね。桜も満足でしょう。」(晶子) |